機体のロールアウト
数日が過ぎた、機体には操縦席を守る為にパイプガードが取り付けられ
ボディー全体を 補強 、見た目は軍隊使用みたいな仕上がりになった!
「工場長こんなの頼んでたんだ」
「そうだよ、前の事もあるからね!自分が乗るって決めて 補強とか考えたんじゃないかな?」
「この小さい箱は?」
「新しい無線機と カーステ、後は追加メーター類かな?」
「へ~、結構豪華になりますね! 俺個人としては、エアコン付けて貰える方が 嬉しいんですけど」
「あぁ、あるのかな?」
整備担当と修理作業しながら 改造プランを言ってみたが エアコンは部品があるのか無いのか分からないらしい
細かい部品の取り付け作業が終わり、ボディーを全塗装してる最中に アタッチメントが返って来た
「スミマセン、遅くなりました」
「あぁ、まだ修理が終わってなくて… 大丈夫ですよ!ありがとう」
「ちょっと 工場長さんに言われて 改良と調節してありますので、 その… よろしくお願いします」
「……………? あぁ、はい!ありがとう」
伝票にサインして 渡すとメーカーの人は 逃げる様に帰って行った
「ブレーカー 新品みたいだね! 真紅に塗装までして」
「ちょっと 派手じゃないですか?」
「いゃ、いいと思うよ!元々は こんな感じだろうし」
じゃ いいか、 使ってる間に また塗装なんて剥がれちゃうし!
あれ? よく見たら これも外装のガード部分に補強が入ってる! また重くなるじゃ?
「新聞紙取って来て、マスキングして塗装しちゃおう」
「了解です!!」
今日は 土曜日、少しだけ残業して塗装を終わらせた
月曜日 朝一、マスキングを剥がして 全体を見る
「おぉ~、新品みたいじゃん!」
「おっはょ~ん」
「あはよ~」
オペレーター達も出勤してきた
「おぉ~、かっこいいやん!」
「うわぁ~、古い機体なのにピカピカって……」
「おはよー、おっ、出来たか? あれ?こんなトコな虫が!」
ピカピカに塗ったボディーに 虫のエンブレムが付いていた!
「うわ~、最悪~! もう一回削って塗装やり直すかな?」
「ダメ~、早く復活してもらわにゃ! 仕事が溜まってんだからぁ」
「あぁ、そうですね!今日中には 動作テスト出来そうですよ!」
「了解、了解、まぁ 慌てずにな」
よし、みんな待ってくれてるから ブレーカー取り付けて 早くロールアウトさせなきゃ
「まずは コーヒータイムすんぞ、入ってこいよ」
「はい」
朝一のコーヒータイム中に 改造ポイントの説明を全員にして 少し重量が増えたって所が やはり気になったみたいだ
「補強とガードはいいとして、重量がね! 逃げる時
また 焦るんじゃないか?」
「俺 表土処理終わるし 、降りてサポート付くか?」
「じゃ、それで頼むわ!悪いな」
こうして 原石積み込みチームと 岩盤処理、小割りチームに分かれる事となった!
作業開始のチャイムが鳴った
俺は ブレーカーの取り付け作業を始めた
最後に油圧ホースを取り付けて完成
「動作確認行きま~す」
ガガガガガン…
「ん?」 もう一度…
ガガガガガン…
「何か マシンガンみたい!」
「そ、そぅだね! ちょっと速いよね!」
整備担当も不安な表情だ
当然 俺も 超不安
「じゃ、次に油圧チェック行きます」
「アーム、ブーム各部正常値、 ブレーカー」
ガガガガガン… ガガガガガン…
「少し 音がするような?」
「ダメかな?」
「多分 いけるでしょ」
よし、整備担当のGoが出た
俺の機体 ロールアウト
現場に向かった やっぱり重さは隠せない
前後に少し ギッコンバッタン……
旋回したら 回り過ぎます
現場到着 先に来ていたパワーショベルが岩を ほじくり出していた
「試しに割ります」
「了解、退避する」
ガガガガガン… ガガガガガン… ガガガガガン…
速い! あっと言う間に破砕した
大きいの いってみるか!
「見せてもらおうか、ブレーカーの性能とやらを!」
ガガガガガン… ガガガガガン… ガガガガガン…
ガガガガガン………………、ズド~ン
「撃破!!」
「こいつぁ、速いわ! 通常の3倍ってとこか?」
パワーショベルのオペレーターもビックリだ
なら もっと大きいサイズのは どうだ?
ガガガガガン… ガガガガガン… ガガガガガン…
ピシッ ピシッピシッ ピシッ
細かい破片が飛んで来る フロントガラスの前の
防護ネットに当たるが 本体に影響する程では無い
「いっけぇ~、割れろ~!」
ガガガガガン… ガガガガガン… ガガガガガン…
拳大位の破片も飛んで来たが
「当たらなければ どうということはない」
「おっ、かっこいい!少佐ステキ」
ガガガガガン… ガガガガガン… ガガガガガン…
バッ……コォ~………ん………………っ!
割れた! いつもなら もっと時間が掛かる大きさの岩が おふざけしてる間に… しかも簡単に…
「はぁ~、俺には 出来ませんわ!」
「坊やだからさ」
「へぃ、へぃ!」
この工場では、俺が一番年下なんだけどね!
一回言ってみたかったの!
破砕は順調だった あっと言う間に積み込み出来る状態に 置き場が無くなるな って事でオフロードダンプ カモーン!!
2回分くらい積んでもらって その間に上の段からデカイ岩を落としてもらう
何だ、 今の俺にはザコばかりにしか見えない!
ガガガガガン… ガガガガガン… ガガガガガン…
ガガガガガン… ガガガガガン… ガガガガガン…
ズド~……ン!
俺の真横3m先に落石
上を見る! パワーショベルが こっち見て固まってんねぇ~!
「コラー、おっさん!殺す気か!」
「ご、ご、ゴメン! 」
全員 腹抱えて笑ってますわ!
結構なデカさあったから 直撃コースならヤバかったと思うょ!
「さすが、少佐!避けるの上手いな!」
「あれ、避けたように見えた?」
「ヒャッハハハハ~…っ!!!」
全く もぅ!
「おぅ、…気ぃ…付けて………やらなあか…あか…あか……あかんぞ!」
「何笑いこらえながら 注意してんの!工場長!」
「おぅ、…す、すまん!」
上の段で積み込みしてるオペレーターだけヘコんでるだけで 他は腹抱えて笑ってますわ!
仕事しろ!
さて おふざけはいいとして、崩落現場の方に来た
ここには さすがに割れないサイズのが落ちて来てる
「どうします?」
「ほじくっても こいつぁ、無理だなぁ!」
崩落した岩盤の上に その上から落ちて来た岩盤の塊が蓋をした形で重なっている
塊の大きさ
縦に7m 横に3mは あるだろうか
「おぅ、お前ら!ご苦労さん」
工場長が現場を見つめる
相変わらず 怖い顔だ!
「おぅ、 お前はもぅいい」
俺は退避らしい…
パワーショベルは何かやらされるみたいだ
少し離れて 機体の整備をする
「おぅ、もっと離れとけよ!」
何かするのかな?
「小割り発破するわ、あんなのブレーカーで割ってたらキリがない」
発破はね ダイナマイトを使って爆破させる事なんだって!
専用のドリルの機械で穴掘って~、ダイナマイト入れるの!フフッ
するとね 岩盤がドカーンってなるんだよ!
(ローラ風)
小割り発破はね 大きいサイズ岩を専用のドリルの機械で穴掘って~、ダイナマイト入れるの!フフッ
するとね 岩がドカーンってなるんだよ!
(ローラ風)
準備が出来るまで ホイールローダーの技能講習をされた!
教官は工場長だ、ドアと手すりに捕まりながら 暴れる機体に乗らされる!
「分かったか?」
「分かりません、聞こえませんから」
10分~20分くらい 巨大なロデオマシンに乗らされた後に タバコ休憩!
ここでレクチャー
なら 最初から そうしろって!
何回か落ちかけたです!
実技に入る、失敗は出来ない
なぜ? それは また巨大ロデオマシンに乗らなくていいようにさ
一発で決める、よし!
終わった~
「おぅ、整地も教えたろ」
「無理!」
工場長は 悪い顔しながらニヤリ
俺は プルプル震えながら 事務所に戻った
「昼からも 練習すんぞ」
俺は恐怖した あのタイヤに退かれたら終わりだと
何か固定する物が欲しい 俺は探した
見つけた ロープ
これで 昼から落ちる事は無い
昼御飯が喉を通らない
当然 全員腹抱えてますわ
プレゼントに アロンアルファ~
そりゃ~ 見てる方は面白だろうさ
俺 いつから芸人になったんだろう?
結局 昼からは工場の修理と点検になり
罰ゲームから解放された
しかし 他のメンバーは緊張感ピリピリだ
まず ベルトコンベアの点検
ローラーの磨耗チェック
モーターとギアチェック
チェーンもチェック
コンベアの張り具合
「ちょっと 弛みないか コンベアの上で跳ねて」
「はぁ~い」
ピョーン ピョーン
「こんなもんですか?」
すると この巨大なランニングマシンは動き始めた
流されていく俺…
焦る…
走る…
全力で走る…
力尽きた………!
流される
止まった、何が起こった?
いや 工場長がコンベアのスイッチをONしたのだ
「悪い 悪い、手が滑った」
今度は 製品を震い分ける 振動震いの網交換
ガス溶接で古いネジを切り
古い網を外す
新しい網を付ける
ネジを締める
緩み無いかチェック…
嫌な予感………………
動き始めた~~~~~
これはシャレにならん~
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~
止まった
事務所の方から デカイ笑い声が…………
さすがに 他のメンバーは笑えない…
多分 前にやられたんだろうね
もぅ お願いです、狩りに行ってください
修理作業を終えて 事務所に戻る
全員クタクタだ
特に俺は もぅ動け無い…
グダグダになってる間に 発破準備完了の報告が
見に行きたい
見てみたい
っと 工場長が気付く
「おぅ、小割り初めてやろ? 行くか?」
連れて行かれたのは高台の壁のある場所
予告サイレンが鳴る
ウーっ…
発破!!
ボカーん ボカーん……!
「どぉや?いつもより よぅ吹っ飛ぶやろ?」
煙で見えないが 破片がかなり飛散したのは分かった!
「凄い!」
「なっ、だから機体は遠くまで逃がしとかなあかんのや」
理由がよく分かった
こんな場所から見えた破片なら かなりの大きさがあるだろう
そんなのが当たれば
折角全塗装したのに 傷つけちゃうでしょ
「近くで見るか?割れたかどぉか」
「行く行く」
工場長の運転する 暴走軽トラで現場へGo
あの巨大な岩盤は割れた
割れたのだ
しかし 工場長の顔は険しかった…




