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第6話 苦手だと思っていた人も話してみると……

テストが94人中29位と個人的には、よかった。

どうでもいい話ですいません。


大事なのは、前回の話で名前を間違いて書いてしまったので修正しておきました。

ごめんなさい。ラグナ=フェルクルではなく、セシル=ラグナロク

「「先生、遅れました‼」」


あれから俺達は、学園内を先生に注意されながらも全力で走ったが、当然間に合うわけもなく出席点呼に遅れてしまった。


「お前達遅いっ‼ もうとっくに移動の時間は過ぎてるだろ‼」

「すいません、色々と大事な用事がありまして……」

「入学早々大事な用事なんてあるのか……?」

やべっ。言い訳がばれたか⁉

「まぁ、いい。早く席につけ」

「はい」


さっきから俺達に喋っている男の人は、おそらく俺達の担任の先生だろう。


「よし、これで全員席についたな。全員集合したので自己紹介をしたい。まず俺からだ」


自己紹介と聞いて教室がざわめいた。

無理もない、普通いきなり赤の他人に自分のことを教えるとなるわけだから恥ずかしい人もいるだろう。


「俺は、この1年C組を担当するディオだ。ディオ先生と呼んでくれ。好きなものは、身長が小さくて幼い顔立ちの女の子だ‼」


そんなみんなが嫌がる自己紹介を真っ先に行なった我らが担任のディオ先生。

だが、クラスの空気が一瞬にして凍りついた。

まるでドラ○エの攻撃呪文マ○ャドを食らったみたいに。

そして数秒経つとクラスのあちこちで

『あの先生、ロリコンかよ⁉』

『結構いい男――先生だと思ったのに……』

『はぁ~、死にたいなぁ……』

と落胆の声が上がった。

そして俺の聴力が正しければ、一人自殺願望者がいた気がする。


「うそうそ、冗談に決まってるだろっ‼ まぁこんな感じで自己紹介を進めてくれという手本だ。それじゃー出席番号1番のアクアから。ちなみに本当に好きなものは、たこ焼きだ」


その言葉を言った瞬間クラス中が温かな空気になった。

至る所で『俺もたこ焼きが好きだー‼』とか『良かった。ロリコン教師じゃなくて』といったほんわかな雰囲気になった。

うんうん、安心安心。


そして読者のみんなは、この自己紹介で俺がなにを言うか分かってると思う。


ひさしぶりにこの言葉を使うけど……平凡はやっぱりいいなーー。

俺もあのバカの間違いミスがなければ、平凡なスクールライフが過ごせていたのにな……。

でも、この先生。俺の前の担任の酒バカより100倍はいい。

なぜなら叱るときは、しっかり叱っているし、笑わせる時はちゃんと笑わせている。

異世界ここの教育がどんなものか知らないが、この先生は率直に言っていいと思う。 


「あのーー……ユウマ? そろそろ話進めていい?」

「あっ、悪い悪い。どうぞどうぞ」

てかあいつは、なぜ心の中が読めたんだ⁉ まさか絵音みたいなヘンテコな能力が⁉

でも今まで話してきて、そんな素振りは全くなかったから勘かな?

むしろそうであって欲しい。


「私の名前は、アクア=アラン=ヒートよ。今わけありであそこのユウマと一緒に過ごしてるけど、そんなこと気にせずにどんどん話しかけてね‼ よろしく~‼」


ばか‼ そんなこと言ったら……

『おい今の聞いたか? ユウマ=シライシとかいうやつあんな美少女と同棲生活をしているらしいぞ』

『そいつは、許せん‼ 直ちにユウマ=シライシを処刑するぞ‼』

『待つんだ。今は先生がいるから、また後でゆっくりろう』


時すでに遅し。

なんだかすごく不穏な言葉が飛び交っている。

これからのことを考えるとあいつらの動きには、警戒したほうがいいな。

ここの世界だと本当に殺されるからな……。とりあえず適当に名前でも付けとくか。


ん~~……順番に男子生徒A、男子生徒B、そして男子生徒Cだとつまらないから、男子生徒Gでいいな。

GとCって見た目が似てるし。


順調に自己紹介は進んでいき、見覚えのある男の子が立ち上がった。


「僕の名前は、セシル=ラグナロク。みんなも知ってると思うけど、さっき遅刻してきた人です。はい。気軽に話してくれるとありがたいなーー……なんて。よろしく」


ずいぶんと控えめな挨拶だな……。

そういう性格なのかな?

クールキャラってやつだな。

「はい、次。ユウマ=シライシ‼」

こっちの世界では、白石悠馬は止めてユウマ=シライシと名乗ることにした。

どうやらこっちの世界では、人の名前に漢字を使わないらしいからだ。


「えっと、ユウマ=シライシです。みなさんに言っておきたいことがあります。これを聞くと多分驚くと思うんですが――僕は異世界から来ました」


「「っ⁉」」


俺が予想していた通りみんなが、ものすごく驚いた顔をしていた。(一人を除く)

まぁ、無理もないか……。俺だって相手の立場だったら驚くし。


「シライシ‼ 本当なのか⁉ だとしたら元の世界に戻らないと行けないんじゃないか?」

「戻りたいには、戻りたいんですがまだ戻る方法が分からないので……」

「そうか……。なら、それまでこっちの世界でゆっくりしていきなさい。こっちの常識ルールは後ほど色々と教えてあげよう」

「ありがとうございます‼」

意外とこっちの人は飲み込みが早いな……。


そしてその後も自己紹介が進んでいき、みんなが俺の方をチラチラ見るだけで無事に終わった。

多分異世界ってのが珍しいからだろうな。

中には若干殺気がこもった視線も感じたけど……。


「いや~~実に個性的なクラスだな。異世界の人間がいるし、ユウマを殺したいとか、とにかくユウマを切りきざみたい人もいるそうだな‼」

「ディオ先生⁉ 明らかにおかしいの混ざってますよね⁉」 


おそらく男子生徒A・B・G達だろう。

あいつら以外に思い当たるやつらがいない。


「ユウマ、ナイス突っ込み‼」

「いや、セシル。それより先生がいった言葉の意味を考えてくれ。そして俺の身の心配をしてくれ」

突っ込むところが違うぞ。そしてあいつツッコミが好きなのか?

「落ち着けお前達。先生から重大発表がある。明日ほんとにいきなりだが――第一回新入生、サバイバル合宿を行う。10分の休憩が終わったら、詳しいことを説明する。アクア、起立礼を頼む」


何だソレぇぇぇーーーーーーー⁉

なんかいきなり俺の身が危ないんだけど⁉

サバイバル? なにそれ?

鯖が威張るの⁉


「あっ、ハイ‼ 起立‼ 礼‼」

「「ありがとうございましたーー‼」」


『サバイバル合宿ってなんだよー』

『なんか大変なことになっちゃったよねぇ~~』


確かにいきなり大変なことになっちゃったな……。

気のせいか俺が思うに、もうさっきまでの平凡は、帰ってこない気がする……。





学園物語を読んでくれた方は、思わずニヤっとする話になったと思います。

あのサブキャラがゲスト出演です(笑)

同一人物ではないですけどね。だけど性格とかはほとんど一緒だったり…

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