第66話 雪山の洞窟で遭難し裸で抱き合うのはもう定番
テストいつもよりよかったかな……。
あっ、感想等お待ちしております‼
「あそこに洞窟があるぜ‼」
「ほんとだ‼ 入るぞ‼」
この寒さはヤバイ‼
俺達はしばらく進むとレインが洞窟を見つけてくれた。
草と木と雪のせいで大きさは分からないが、いざ中に入ってみると10人くらい余裕で入れる広さだった。
「あぁ~~‼ 生き返るぜ‼」
「火属性以外にはこの場所きつすぎです‼」
「確かにね」
「俺はまだ全然行けるぜ‼ ねっ姉御」
「姉御言うなっての‼ まっ行けることには、変わりないけど」
『寒い時は裸で抱きあうといいらしいッスよ』
裸だと⁉ てことは、ルナ様やアクアと裸で抱きあうとなると……
【ユウマのthinkingTime】
アクアver
「ちょ、ちょっとユウマ‼ どっ、どこ触ってんのよ‼」
「ふふ、ごめんごめん。でも照れた顔も可愛いよ(キラッ)」
「もう/// エッチなんだから……。でも今日だけだからね?」
ルナver
「ユッ、ユウ君……。恥ずかしいです///」
「ルナ。ちゃんとこっち向いて。君の綺麗な顔を見せて(キラッ)」
「今日は大胆ですぅ……」
…………だっ、だめだ‼
こんな妄想しては‼
なんかすごいダメな人間になった気がするぜ……。
それと妄想の中の俺キャラ違いすぎだろ⁉
“ふふ”とか俺絶対言わねぇよ‼
「裸……抱きあう……いいね‼」
あっ、俺と同じでダメ人間がもう一人。
またアクアに殺されるぞ。
妄想は口の中だけにしないと。
「……まだそんなのは私達には早いからダメよ‼」
「急にどうしたアクア?」
一体何がダメなんだろう?
「なっ、なんでもない‼」
一体どうしたんだ?
ルナもなんか俯いて顔が赤くなってるし。
「ねぇ、この先進めない?」
「ほんとだ……。まだ先があるみたいだな」
◆ ◆ ◆
「止まれ‼ お前達は何者だ‼」
「えっと……アリアンスの者ですけど」
「証明書を見せろ‼」
「はい」
「どうやら本当らしいな。それで何をしに来た⁉」
「えっとですね……」
俺達はあれから洞窟の奥へと進むこと10分。
変な門があり、先に進めないからどうするか話し合ってたら、この始末。
なんか変な兵隊に尋問される羽目になった。
変な兵隊というのは、こいつらに獣耳や尻尾がついているからだ。
普通兵隊はそのようなものをつけないだろう。
(ユウマ。早く答えないと怪しまれるよ)
(あぁ、分かってる。今考えてんだよ‼)
まてよ……?
こいつら雰囲気的に、獣人族な気がする。尻尾や耳もあるし。
ならライにお願いしよう。うん、そうしよう‼
「この兵隊さん達も獣人族だろ?だからライの力でどうにか出来ないか?」
俺は離れた所で待機していたライに聞いてみた。
『まぁ、出来なくはないッス。あいつらも獣人族で同じリンヤー族ッスから。交渉してみるッス』
ライはとことこと門番のいる所まで歩いていった。
「ん? 君はリンヤー族か?」
『そうッス。証拠もあるッスよ』
「いや、見れば分かる。あいつらのペットか?」
ライはコクンと頷いた。
「そういうことだ。だから通してくれないか?」
「分かった。通っていいぞ」
『ようこそ、リンヤー族の本村へ。お待ちしておりました、ライ様でしょうか?』
『そうッス。……えっとフィリア姉はいるッスか?』
『勿論。ライ様のご帰宅に歓喜されております。どうぞ皆さんもこちらへ』
俺達はメイドの獣人に招かれ、中央にある大きな建物の中へと入った。それにしてもあのメイドの獣人綺麗だったなぁ……。
まさにメイドオブクイーンって感じだよな。……はっ‼ いかんいかん‼
また変なこと考えてるとあの2人に心を読まれる‼
『どうぞ』
『ありがとうッス』
俺達は建物の中を歩き回り、ある一つの部屋の前へと案内された。
中は見かけ通りに広く、ちょっとしたお城みたいだった。
「フィリア姉って誰だ?」
『えっと僕のお姉さんってことになってるッス』
「お姉さんってことになってる……それはどういう意味だ?」
そしたら本当の姉じゃないみたいだ。
『詳しいことは中で説明することにするッス』
何やら込み入った事情があるっぽいな……。
(どんな獣人なんだろうな~、あのメイドさん見たいに可愛い獣人だったらいいな~~‼)
(それはないんじゃない? 無難にライと同じ感じだと思うけど)
(私もそう思いますぅ……)
(だな)
俺的にはレインの予想になってくれたら、嬉しいけど。
『あら? ライじゃない‼ 戻ってくるなら連絡ぐらいしなさいよ‼』
『すいませんッス‼ 色々忙しかったッス』
ライと同じ感じでカワウソみたいな獣人だった。毛の色は白かな?
……俺とレインの予想は外れたか。すこし残念。
『みなさん家のライが大変お世話になりました』
『みんなありがとうッス』
「いえいえ。ところでライはここに住んでいたのですか?」
『住んでいた……まぁ、住んでいたことにはなりますね。だけどライは3年前にこの村を出ていきました』
『そうなるッスね。だから洞窟の奥がどうなってるかも知ってたッス』
「あのぉ、私も質問していいですか?」
『いいわよ~。なんでも聞いて頂戴‼』
「では遠慮なく……。私達がライ君と話すには、“翻訳薬”という薬が必要らしいんですが、ここではそれがなくても言葉が通じ合うのですか?」
『はい。獣人族の村では、特別な結界が張られていて普段人の言葉を話せない階級の獣人も話せるようになります』
「そういうことですか……」
「あっ‼ まだ自己紹介が終わってなかった。俺はチーム『オリエット』っていうアリアンスのリーダーやってるユウマ=シライシです。そしてライの飼い主ってことになるのかな?」
「私の名前はルナ=ドウペントです‼ よろしくお願いします‼」
「僕はセシル=ラグナロクです。ユウマと同じチームの副リーダーをやってます」
「私の名前はアクア=アラン=ヒートです。気軽にアクアって呼んで下さい」
「俺の名前はレイン=フェルクルです。気軽に姉御ーーじゃなくてレインって読んでください。アクア姉さん足痛いです」
ここでボケるとはさすがレイン。
……アクアその辺にしてあげて‼
レインのライフはもう0だよ‼
あっ、足から聞こえちゃいけない音がした気がする。
まっ、気にしたら負けだな。
『私はフィリアといいます。私はライ=スンギヌスの義理の姉です』
「「えっ⁉」」
本当にライって言う名前だったのかよ……。




