第61話 王様誰だ?って言えば……
カタツムリ更新になりましたが、中身はいつもより自信あります‼
更新遅くてすいません……。
「1、2、3と‼ おっしゃ終わったぁぁーー‼」
「遅いよユウ」
「しっ、しかたないだろ‼ 6以上がなかなか出なかったんだから」
相変わらずあのクソダイスの出す数字は1と2ばっかだった。
俺なんかした⁉
「とりあえず数えてみようぜ」
「そうね……」
ユウマ…約10万円
セシル…約20万円
アクア…約15万円
ルナ様…約200万円
レイン…約35万円
「ああぁ~‼ 私最下位じゃん‼」
「待って、最下位俺じゃね⁉」
「4人でやってるのに、10万円の紙が半分くらいまで減ってるんだけど……」
「五人だよ⁉」
「実は私この手のゲーム強いんですよぉ~♪」
「そんな気はしたよ」
俺の存在がなくなってるんですけど⁉
何か。俺なんて相手にならなさすぎて眼中にないってか⁉
「まぁまぁ落ち着いて下さい。眼中くらいにはありますよ?」
「眼中くらいの〝くらい〟は余計だよ‼ あとさりげなく心読むな」
相変わらずの鬼畜能力っぷり健在ですよルナ様。
「で、どうすんのよ?」
「確かに暇になったな」
「もう一回やる気にはなりませんよね……」
『あ‼ みんないるッス‼』
「あれ? ライ今日どっか遊びに行くって言ってたよな?」
『もう行って来たッス。ところでみんな何やってるッスか?』
「さっきまで人生ゲームやってたんだけど、終わって暇になったとこよ」
『なら王様ゲームでもやるッスか?』
「「王様ゲームっ⁉」」
王様ゲームって王様になった人が好きなことを命令できるあの理不尽なゲームか⁉
「べっ、別に私はやってもいいけど‼」
「でも人数少し足りなくない?」
「ならハイネ先輩呼ぶか」
「そうですね」
数分後……。
「「王様だ~れだっ‼」」
「おっしゃ‼ 王様だ‼」
「いきなりレインかよ……」
「嫌な予感しかしないんだけど」
「5番の人が2番にキッス‼」
なっ、なにぃぃ~~⁉
いきなりなんでそんなに難易度高いんだよっ⁉
しかもちゃっかり俺2番なんですけど⁉
もし、もしだよ⁉
これが女子3人が相手だったら、こんなラッキーイベント今後一切ないだろう。
だがこれが女子3人以外だったら……俺は軽く死ねるかもしれない。
『……兄貴。もうしわけないッス』
「……いやいいんだ」
言葉の後に頬に伝わるなんともいえない感触。
ごめんライ。君の存在忘れてた。
(羨ましいような……)
(ホッとするような……)
「きっ、気を取り直して次行こうか‼」
レインは、俺に申し訳なさそうな顔をしながら司会進行を進めた。
お前のせいではないけどな。
「「王様だ~れだっ‼」」
「あっ、私が王様ですっ‼」
「今度はハイネ先輩ですか」
「3番の人が6番と握手‼」
レインとは大違いだな。
「また俺かよ⁉」
『今度は俺じゃないッス』
「わっ、私6番‼」
アクアか……。
なんか照れるな……。
「はっ、はやくしてよねっ‼」
「分かったよ」
手を握った途端、アクアの顔はトマトの如く赤くなった。
こいつも俺と同じで照れてるんだろう。
(やっ、やった~~‼ ユウマの手を握れた‼ でも恥ずかしい……///)
今のアクアは機嫌がいいということが目に見えて分かる。
なんかあったのかな?
「「王様だ~れだっ‼」」
「あっ、俺だ」
まさかのここで俺⁉
出来れば、レインが苦しむ感じがいいなぁ……。
「レインが1番の人に一回殴られる」
「番号指定しようよ‼ それもうただのユウマの願望だよね⁉」
「ゴメン」
「普段そんなこと思ってるのかよ‼ 俺どんだけ嫌われてんの⁉」
「えっと、1番の人が2番にしっぺ返し+殴るで」
「なんか増えた⁉︎」
「私が一番ね…………‼︎」
「姉御まってくれ‼ まだ俺が2番って言ってないだろ⁉」
「どうせ2番でしょ?」
「……はい」
涙ぐみながら、右手を差し出すレイン。
ペシ‼ という甲高い音とともに、レインの手が赤くなった。
あと肩パンが一発。
痛そうだ。
「「王様だ~れだっ‼」」
「あっ、僕だね」
「4番と7番が抱き合う」
「なっ⁉」
「セシルにしては、意外と難易度高いじゃない……‼」
「最近影薄いからね……」
「って、また俺⁉」
なんで俺ばっかなんだよ‼
このバカ猫がっ‼
黒猫「おいそのセリフって貧ーーぐふ……」
「言わせてたまるか」
「4番ってユウ君ですか……?」
「まさかルナ、7番⁉」
「そっ、そうですけど……」
ラッキーイベントきたぁーーー‼
二度とこないと思ってたから嬉しいぜ‼
「……失礼します‼ (ムニュ)」
「…………(ドクドク)」
ルナ様の巨大メロンが、当たってるぅぅぅぅーーーーー‼
「あのぉ、無言で鼻血出してたら、反応に困るんですけど……」
「ごめん気にしないで」
「ずるいぞユウ‼」
ふん‼ なんとでも言うがいい。
お前は負け犬らしく、カップヌードルでも食ってな‼
俺はメロン弁当食ってるから。
自分で言うのもなんだけど、メロン弁当って……。
(なんか複雑な気分ですね)
(ハイネさんは全然いいじゃないですか‼ 私なんて……)
「もう離れていいよ」
「ああ」
「……恥ずかしかった///」
『プルプル~♪』
「これは学園からの連絡ですか?」
「そうみたいですね……。私出てきます」
アクアは電話のある台所へと、駆けていった。