第60話 人生楽あり苦あり
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ちなみに人生ゲームは自己流の所がありますので、ご了承ください……。
「さてどうするか……」
「そうだね……。桐生が目を覚ますまで実質何も出来ないし」
そう。桐生はルナが作った暗黒物質ーー通称ダークマターによってご臨終なさったからしばらくは目を覚まさないはずだ。
まっ、俺が無理矢理食わせたんだけどな‼
「とりあえず学園からの連絡がくるまでまとう」
「そうだな。でもどこで待つ? また姉御の家ーーアクアお姉様のお屋敷でよろしいでしょうか?」
「なんでいきなり敬語⁉」
まさかレインに学習能力があるとはな……。
「別にいいわよ。でもその前に掃除させて貰っていい⁉」
おかげでアクアの折檻は逃れたみたいだな。
ちっ‼ つまらん。
「おいユウ。お前変なこと思ったろ」
「別に何も思っておりませんことですよ⁉」
「口調直しなよユウマ……」
まさかこいつにも絵音なみの心読み能力が⁉
「お前の顔見りゃ分かるよ‼ すごい忌々しい顔してたからな‼」
涙目になりながらレインは答えた。
俺そんな忌々しそうな顔した覚えないんだけどなぁ……。
ちなみにハイネ先輩は、自宅に帰った。
なんでもすこしやることがあるらしい。
◆ ◆ ◆
「掃除終わったわよ~」
「ご苦労様」
「おつかれっす」
「アクアちゃんお疲れ様ですっ‼」
「お手伝い終わったぜ‼」
「へぇー」
「だから?」
「…………」
「待って‼ 何で俺の時だけ労いの言葉がないの⁉ 何これ新手の差別⁉」
「違うよユウマ」
「差別じゃなくて」
「区別ですぅ~♪」
母さん。僕泣いてもいいかな?
これは男の子でも泣いていいぐらいの仕打ちだと思うんだけど……。
「ユウマは放って置いて入りましょ」
「その仕打ちはあんまりだと思うんですけど……」
ちなみにアクアの家は中は至って普通だが、外見が変わっている。
家が二階建てなのだ。
ただの二階建てなら別にさほど珍しくもなんともない。
外見が変わってる理由は、二階の部分が木の上にあるのだ。
しかもうまい具合に一階と二階の間にある。
よく落ちないなぁ~といつも思ったりする。
「それでどうするの?」
とりあえずリビングまで来たが、何をしたらいいか分からなかったりする。
「無難に人生ゲームでもやる?」
「おっ、いいね~」
人生ゲーム。それは現実の人生を端的に表したものである。
おもちゃの紙幣を用いてゴールまで向かうすごろくゲームだが、借金などをすると今後の人生もそうなるのか? とネガティブさを感じさせるゲームでもある。
「それじゃ私からね」
順番は、アクア→ルナ→セシル→俺→レインとなった。
『プログラマーになる。給料15000円』
「まっ、順調ね」
『政治家になる。給料30000円』
「いいの来ました‼」
「流石だね」
「私より高い……」
『科学者になる。給料20000円』
「なかなかだね」
「お前らしい職業だな」
『タレントになる。給料出た目×5000倍』
「ktkr‼ キタコレ‼」
「どっ、どうせ1しか出ないに決まってるわよ‼」
「そいつはどうかな?」
俺の人生ゲームをやる時の運を舐めるなよ‼
カラカラッと回るダイス。
「……まるで狙ったかのようだよね」
「フラグが出てたもんな」
「うるさい‼」
まだ一回だからリカバリーが聞くはず‼
20分後……
「ユウマ落ち着け‼」
「離せセシル‼ 俺はこのダイスを壊さなければいけないんだ‼」
だって3回連続1とかおかしいよね⁉
俺はしばらく我を失い、戻ったのはその10分後だった。




