第57話 再会!! 桐生
更新遅れました……。
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俺とミレイユちゃんは闘技場入り口についた。
あたりから煙が出ていたり、炎が舞い上がったりしている。
なかなかひどい状況だ。
「ミレイユちゃん急ごう!!」
「うん。モタモタしている暇はなさそうだからねっ!!」
【闘技場 グラウンド】
「……きたな」
「ん? おおユウマじゃねぇか」
「くっ……隊長……」
「ティアさん!?」
そこには観客は誰一人とおらず大鎌を背中につけてる桐生とあのオレンジ髪。
そして――傷だらけのティアさんがいた。
「大丈夫ですか!?」
「ええ……なんとかね」
ティアさんは蚊の鳴くような声で返事をした。
声を聞くだけでも痛々しい。
「ユウマくん大丈夫かな?」
「ハーデスさん!!」
そこには見覚えのあるハーデスさんがいた。
「警護隊はたった今撤退したんだ。被害が大きすぎてね……。それで副隊長以上の人達で止めたんだけど、このざまだよ。でも何人かは討ち取ったから実質あの二人だね。やっぱりロニ君は強いよ」
ハーデスさんは苦笑いをしながら語った。
ロニっていうのはあのオレンジのことだろう。
やっと名前がでてきたか。
「……ハーデスさんここは僕達に任せてくれますか?」
「っ!? 何か策があるのかい?」
「はい」
「なら任せるよ。やばくなったらいつでも警護隊本部に電話してくれてもいいよ」
ハーデスさんはティアさんを抱えて出て行った。
「ミレイユちゃん、あのオレンジ髪を頼む」
「もっちろん!! これが終わったらフルーツパフェ奢ってよっ!!」
「ああ……!! それとオレンジ髪をできるだけ俺達から離してくれ」
「うん、分かった!!」
ミレイユちゃんはお得意の糸付き小刀でロニと一緒に外へと向かった。
「さてと……桐生。お前自分がなにやったか分かるか?」
「……ふん。こんな世界俺は納得できない。だから当然のことをしたまでだ」
「そうか……。何を言っても無駄そうだな」
こいつはどうしようもない奴ってことか……。
「最後に……この前俺に言った『俺に攻撃の一つでも当てたら、元の世界に帰る方法を教えてやろう』っていう約束は今も通用するのか?」
「……勿論だ」
「そうかっ!!」
俺は真っ直ぐに桐生に向かって飛び出した。
勿論あの時とは違い《縮地》でだ。
「すこしは成長したじゃねぇか!! ユウマぁぁぁぁーーーー!!」
「その鎌を持つと相変わらずテンション変わるな桐生……!!」
ガキン、と甲高い音がしてぶつかる萌芽刀と桐生の大鎌。
やはり武器の大きさもあってか、俺はすこしずつ押されている。
「《地龍閃》!!」
「《死神の鎌》」
俺の攻撃はあっけなく防がれた。
あの鎌から溢れ出してる変なエネルギー。
あれがどうやら俺の刀の威力を弱めている。
確信はないが、あれに触れたときすこし力が抜けた気がしたからだ。
「まだまだぁ!! 《砂刀・グラキオン》!!」
俺は地面から刀を5、6本生成し桐生に投げつけた。
いわゆる数打てば当たるだ。
それならさっきの上級魔法を使えばいいっていう話だが、桐生相手だと詠唱をしている暇さえない。
だから砂刀みたいな下級魔法で手数の多いもので攻めていくしかない。
「数打てば当たるか……。そうともいえないけどな!!」
桐生は器用に一本ずつ刀を落としていった。
これでもダメなのか……!!
「隙だらけだ。《乱舞》」
「ぐっ!!」
次々と出来てく傷。
桐生の鎌を振り回す速度についていけないのか、時間が経つほど傷が増えてく。
「どうした!? こんなものか!? 俺に傷一つ結局つけれないのか!?」
「くそっ!! 俺はまだ……負けるわけにはいかないんだ!!」
「……っ!! なんだこの魔力は!?」




