第4話 異世界グラニデ
ユウマが異世界の学校に行くまでは、説明が多くなってしまうなぁ……。
「ふぅ~食った食った‼」
俺は、クッキーを残さず全部たいらげた。
正直お腹がすいてたから助かったぜ……。
「それじゃー説明するわね。まずこの世界についてね」
「ここ、私達が住んでいるのは、ユウマからみて異世界の『グラニデ』という世界なの。そしてグラニデは、魔法が使えて話す言語はユウマ達の国と共通言語。食べる物も見た所ほとんど同じのようね」
確かに話す言葉も食べる物も一緒だったな……。
ずいぶんと都合がいい世界だ。
日本とほとんど一緒だなんて。
でも魔法が使えるってのは違うか。
「ん~~、悪いが魔法ってのがイメージしにくいんだ。もっと詳しく教えてくれないか?」
日本は別にファンタジーな世界じゃなかったし、漫画とかゲームでしか見たことないからイメージをしにくい。
「いいわ教えてあげる。この世界の魔法ってのは、地・水・火・風の四大元素から成り立っているの。これらのことを属性っていうのよ。水属性みたいにね。属性は、この世界に来た時からもう使える属性は決まってるわ。もしくは、この世界で生まれたときにね。だけど例外的にこの四大元素以外の属性、闇・光といった極稀な属性も存在するの。ほんとに稀だけど、ね? 私も17年間一度も実際に見たことはないわ。そして魔法には、上級魔法・中級魔法・下級魔法というふうに3つのランクに分かれているわ。その中でも上級魔法を使う時は、詠唱というものが必要になってくるわ。とりあえず基本的な説明は、これくらいかな?」
なるほどな……。17年間ってことはアクアも俺と同い年か。
それはさておきこの世界の魔法ってのは、超能力みたいな物ではないってまとめて大丈夫だな。
超能力みたいな魔法っていうより、ドラ○エのバギク○スとか見たいな攻撃魔法みたいな物だな。
「その――魔法ってのは、みんな使えるのか?」
「あっ‼ それ説明するの忘れてた‼」
ちゃんと説明しろよ、と言いたいが言ったらおそらく命に関わるだろう。
魔法VS素手なんて勝ち目のカケラもないからな。
「もう一つ、この世界に生まれたまたは、来た瞬間から決まってることがあるの。それは――種族よ‼」
種族? なんかあまりパッとしない感じだけど……。重要なのか?
「この世界には大きく分けて3つの種族があるの。全体の人口を10割と考えてね。一つは、武器特化種族。武器の扱いに非常に長けている種族のことよ。ちなみに私もそのうちの一人よ。魔法も使えないってわけじゃないけど、ほとんど使わない。どうしてかっていうと、名前から分かるように魔法は、あまりうまくないのよ……。
うまくないもの使っても得にはならないでしょ?
そしてこの種族は、人口の約5割くらいともっとも多いわ」
なるほどな、武器特化ってことは近接戦になったらやりたい放題だな。
「そして二つ目は、魔法特化種族。これは武器特化種族の反対の意味よ。
つまり――」
「魔法を使うのに長けているっていうことだろ? そして武器を使うのが
あまりうまくないってことか」
「あら、意外と頭の回転が速いじゃない」
余計なお世話だ、といいたいが武器でボコボコにされたくないので言わないでおこう。
やはり武器VS素手でも勝てるわけないし。
「魔法特化種族の人口は約4割程度ね」
「ん? そしたら後1割は?」
「その1割しかいない種族ってのも光・闇属性なみにレアだわ。その名も武魔特化種族。文字通りの意味ね。武器と魔法両方使えるってこと」
「なるほど……。そういえばこの世界に魔物とか存在したりするのか?」
話から察するにこの世界は、とてもファンタジーな世界だからな。
いてもおかしくないはずだ。でかいクマともあったし。
「勿論いるわよ。まぁ、中でも魔物にも人間にも属さない種族とかもいるけど……」
徐々に声が小さくなっていき、俯いて何やらブツブツ言い出した。
「おいどうした? アクア?」
「……ぅん……そうよね……決めたわ。あなたも明日私と一緒に学校にきなさい‼」
「がっ、学校ぉぉーーーー⁉」
また唐突に……。
「そうよ。明日は、はやいからもう寝ましょう」
「そして俺のリアクションはスルー⁉ しかも説明なしですかーー⁉」
「うるさいわねーー。また今度詳しく説明するわよ」
「学校明日なんですけど⁉」
気がつくともう、日はすっかり暮れていた。俺達こんなにも話してたのか……。
てか異世界にも学校なんて物があるのかよ……。
いや別に嫌とかではないんだがな。
なんていうか、そんなとこ行ってていいのかよ‼ みたいな感じがするからな。
「そういえば、お風呂って入らなくてもいいのか?」
「うん、私ももう入ったし……ユッ、ユウマも入ったからっ‼ ///」
「そっ、そうか‼ ありがとなっ‼」
気まずい空気とは、きっとこのことなんだろう。
もう俺、お婿にいけないっ‼ まさかお風呂まで入れてもらってたとは……。
「だっ、大丈夫よ‼ 目隠ししていれたし……。そ、それよりも寝るとこどうしよ?」
よく目隠ししながらお風呂に入れれたな…………。
ここは、冗談でも言って気まずい空気を取り払うか‼
「一緒に寝るとかどう――グヘッ‼」
「いっ、いいわけないでしょっ⁉ この変態ぃぃーーー‼」
俺に渾身の右ストレートを放ったアクアは、部屋のドアを閉めて階段をのぼっていってしまった。
「ううっ……冗談だったのに(ガクッ)」
俺は、そのまま気を失い結局床で寝ることになってしまった。
誤字、脱字等いろいろとあとで編集してますんで
暇があってもう一度読み直すと表現が変わっていたらすみません。
(誤るのも変だけど)内容が変わることはないと、おもいますけどね……




