第54話 第3種目、鯖威張る
※タイトルは決して文字変換ミスではありません。
作者はミスしません。ミスしたのはバカな神であります。
バカ神「なんじゃと!」
黒猫「そういう話だし、これ」
『それでは第3種目に挑戦できる名誉ある8チームを紹介したいと思います!!』
『『イェーーーーイ!!』』
『それではこちらのディスプレイをどうぞ!!』
司会者の人は手を闘技場にある画面に向けた。
そこには、俺達のチーム、レインのチーム、アクアのチーム、ルナのチームがあった。
どうやらセシルのチームは負けてしまったらしい。
なんか……変な感じがするな。
◆ ◆ ◆
「あら? セシルくん?」
「あっ、ティアさんじゃないですか」
「あれ? セシルくんだけ出てないの?」
「はい……。前の種目で失敗しちゃって……」
「なら……一緒にきて警護隊の警備の手伝いをお願いしてもいいかな?」
「えっとEOWDについてですか?」
ちなみにEOWDは警護隊などが使う略式の用語でもあったりする。
ユウマと同じチームだから知っていたりするんだけど……。
「勿論よ。どう?」
「はい! やらせて貰います!」
◆ ◆ ◆
『それでは第三種目の発表です! その名も――鯖威張る!!』
会場が静かになった。
さすがに今回ばかりは無理やりにも盛り上げることはできなかったらしい。
正直言うと発想のレベルが小学生並みだ。
『ルールは簡単。いつものバラ関係+‘サバル’という魔物を使ったものです。サバルという魔物を見つけ次第倒してやってください。そうするとポイントが加算されます。先に10ポイント稼いだ人の勝ちです! ちなみに1匹1ポイントです。READY――GO!!』
開始の合図とともにバラの無線機能が切れた。
俺達はあらかじめバラバラに移動させられてた。
だからこうしてすぐに始めることができる。
シャレではないからな……?
「ミレイユちゃんどうする?」
「とりあえずその‘サバル’だっけ? その魔物を探そっ!」
「そして他のチームを見つけたら叩くと」
「ええ、まっ同じクラスの人を叩くのは抵抗あるけどねぇ~~」
確かにミレイユちゃんの言うとおりだ。
賞金がもらえる確立は減ってしまうだろう。
てか俺の場合、ほとんどの確立で対決しなきゃいけないじゃないか。
そんなことをいいながら歩いていると目の前にサバみたいな魔物が2匹ぴょんぴょん跳ねてる。
どうみてもサバルだろう。
「ミレイユちゃん! あれサバルじゃね!?」
「ほんとじゃん! そうとなれば早速――《紐殺しの刑!》」
いつもの如くミレイユちゃんは、うまい具合に糸がついた刀を扱って敵をグルグル巻きにしてた。
てかほんとどうやってんだよ!?
『フン!』
対するサバルは……なんかご機嫌斜め?
(※ここからはコマンドバトル形式でお送りします)
サバルがあらわれた
たたかう←
どうぐ
にげる
ミレイユの攻撃
サバルAに100ダメージ
サバルAはたおれた
サバルBに50ダメージ
ユウマはボーッとしている
サバルBはなんか威張ってる
ハイネの攻撃
サバルBに60ダメージ
サバルBはたおれた
魔物の群れをやっつけた
「てか何? この茶番」
黒猫「いや、読者に分かりやすいようにと……」
「本音は?」
黒猫「字数稼ぎがしたかった」
「………」
黒猫「せめてなんか言って下さい!」
「これで私たち2ポイント獲得だね!!」
「しゃぁ!!」
俺達が喜んでいるとバラから音が流れてきた。
『緊急事態発生! 緊急事態発生! 正体不明の集団により闘技場が乗っ取られました。至急応答お願いします。し――プー、プー』
途中で通信が切れた。
「ミレイユちゃん、これって――!?」
「ええ、EOWDよ!」
「ならすぐさま戻らないと!?」
「こんなことだろうと思ってね。もうすでに手は打ってあるわ」
【闘技場】
「おっ、懐かしい顔だな。ティア」
「隊長……!!」
ティアさんは怒りをあらわにしている。
近くにいなくても殺気だってるのが分かる。
あのオレンジ髪。この前僕達と接触した奴だ。
話から察するに西ブロックの元隊長といったところか。
ほかにも見慣れない顔が2人くらいと、ちょっとやばいかな?
◆ ◆ ◆
「ブラッドちゃん」
「あっ、カレンにパスカ! あとブラッド止めてよ!?」
「今はそんなことどうでもいいわ」
「よくない!!」
「二人ともこっちに」
なんと草陰からレインとアマイチ先輩が出てきた。
なぜに!?
「二人ともどうしたの!?」
レインは頭を抱えながら話した。
「いや普通に三人で走っていたらさ、なんか頭痛が走ったわけよ。そしてら意識がなくなった」
「えらく簡潔だな」
「しょうがないだろ。覚えてないんだから」
「やっぱりクロウ君でしたか……」
「なっ、何がですか?」
ハイネ先輩は動揺しながら聞いた。
「実はクロウ君、もともとEOWDのメンバーじゃないか? っていう疑いがあったのよ」
「「ええええぇぇぇーーーーーーー!!!」」
マジかよ!?
俺そんな人と平気でいたのか……。




