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第53話 第2種目マラソン

どうも黒猫です!

たくさんのお気に入り登録ありがとうございます!

できれば皆様の感想をください!!

最近話を修正してないので、表現がおかしくなったりしているところがあるかもしれません……。よろしくです。

「おはようございます、ユウマさん。よく寝れましたか?」

「はい。おかげさまで……(全然眠れませんでした)」


俺は最後の部分だけ、非常に声を小さくして言った。

さすがに昨夜のできごとは言いたくない。


「早くいかないと遅刻するよぉ~~」


俺達は急いでチェックアウトして、闘技場まで向かった。



 ◆ ◆ ◆



『みなさんお揃いのようで何よりです。それでは第2種目マラソンの内容について説明します!』


なんだろう。このがっかり感。

もっといい名前は思いつかなかったのか。


「「いええぇぇーーーい!!」」


俺のがっかり感とは反対に盛り上がるエキストラの方々。

……お疲れ様です。



『さてルールは簡単。各チームの中から2人代表を出してもらい、その二人がゴールまで目指すといういたってシンプルな競技です。だけどこのマラソンも今までと同じく胸にあるバラを落としたりしてはダメです! 詳しくはルールブックを見てください!! それでは出場選手を決めてください!』


「どうします?」

「そうですねぇ……ミレイユ先輩でたいですか?」

「ん? 私? ……でよっかな?」

「それじゃ今回は私パスさせてもらいます」

「んじゃ俺が出ますね」



【中央広場】



『ここからまっすぐ進んだところにチェックポイントがあります。そこでスタンプを配布したカードに押してもらいここまで戻ってきてください。それでは位置について―――よーい――どん!!』


俺は、フライングをすることなくスタートダッシュをすることができた。

俺とミレイユちゃんはこの競技に勝つために作戦を立てた。


まず最初は、走っている団体の中堅ぐらいの位置をキープする。

俺とミレイユちゃんのスタミナならそれくらい余裕なはずだ。

チェックポイント近くになってくると、スタミナが切れてくる奴もいるはず。

そこをスタミナ温存していた俺達が狙う。勿論この過程の間に攻撃した奴は反撃するけど。



「先に行かせてもらうよ」

不意に声をかけられた。

この人は……アマイチ先輩だっけ?

「あっ、アマイチ先輩」

「やっと名前覚えてくれた……!!」


アマイチ先輩は涙を流しながら走っていった。

先輩、涙を流すのは普通、レース終盤ですよね!?


そして走ること20分。

チェックポイントまであと2kmというところに差し掛かった。


「ミレイユちゃん! そろそろやるよ!」

「まかせて! 《大蛇の鞭》!」


『きゃっ!』『わっ!』とか言って倒れていくランナー達。

これはいい線いってるんじゃないか?

このまま順調に数を減らしていけば……!!



「くらえっ! 《旋風剣せんぷうけん》!」


剣を縦にくるくる回しながら突撃してきた。

器用な攻撃する奴だな……。


俺は走るのに邪魔だから萌芽刀を置いてきた。

だから剣で受けきることも難しい。

よけることもこの距離なら無理だ。

さてこの状況どうすると思う?


勿論――こうするのさっ!


「《岩石の盾ロックシールド》」


俺は咄嗟に地面から岩の盾を作り出し、剣と俺の間に出した。

回転する剣でもさすがに岩は切れないのか、ガキンガキンと音をだして弾く。

勿論ここで3秒程度のラグがおきる。

ここで終わらせる!!


「終わりだ《岩槍ロックランス》!」

「ぐはっ!!」


無のところから作り出した岩の槍は、相手を吹き飛ばした。

無のところから作り出す……。

いわゆる何もないとこから有を作り出す。

そう――俺は魔法が使えるようになった。

勿論簡単な奴だけだけどね。

いや~『ガキでも分かる初級魔法』を読んだ甲斐があったぜ。

正直‘今’とかに‘いま’って送り仮名がついてたのはムカついたけど。

ちなみに最後の槍の奴は、自分で勝手にいじくってみたアレンジの魔法だ。



「……ユウマ=シライシだな?」

俺は、チェックポイントでスタンプを押してると、突如後ろから声が聞こえた。

「クロウ先輩でしたっけ? 何の用ですか?」

「……別に今は用がない。先に行くぞ」

「あっ、しまった! くそーーー!!」


俺はすぐさま走り出した。

だけどふと気になったことがある。


今は用がない……?



俺達は、そのあと順調にペースをあげて進んだため、上位3の中に食い込んだ。

どうやらこのマラソンで8位以上のチームしか第3種目にいけないらしい。

勿論チームのどちらかが入っていればいいらしい。



「二人ともお疲れ様です!! これどうぞ!!」


自分の座席に戻るとハイネ先輩がスポーツドリンクを渡してくれた。

なんか部活動のマネージャーみたいな感じがする。


「ミレイユちゃんお疲れ様」

「ふにゃ~~ってまたナデナデして!! 子供じゃないんだよ!?」

「あはは、分かってますって」

「絶対分かってない!! だってナデナデ止めてないもん!!」

「私達は先にホテルに行って休んでます?」

「そうだね」

「そうしよぉ~~!!」


さすがに残った人全員がやると窮屈で仕方がないので、何回かに分けてやるらしい。

つまり俺達の出番は終わったってことだ。

俺達はホテルへと戻った。












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