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第44話 修行というとバトルマンガの定番

人数増えるなぁ……。

そろそろキャラ紹介しようかなと思う今日この頃。

ちなみにライは学校に言っている間、1人で暮らしてます。


「ユウ! 昨日はどうした?」

「いやちょっと調子が悪くてな」

「もぉ~心配したんですよ」

「悪かったな」


「おーい、お前達。チャイムはとっくに鳴ってるぞ! 席につけ!」

「「は~~い」」


はぁ……本当にやるんだろうか?

ハルサメ総隊長は、そんなに権力があるものなのか?


俺は思考の迷路に迷っていると、ふいに後ろからトントンと肩を叩かれた。


「ん? どうした? レイン」

「ユウも聞いとけよ。花園祭の説明だぜ。俺達それにクラス代表としてでるんだろ?」

「あっ、ああ。そうだな」


「――ということだ。ええっと、『オリエット』のみんなは教卓へ」

俺達はディオ先生に言われ、教卓へ向かった。


「いいかぁー。こいつらが俺達のクラスの代表だ。こいつらが頑張って3位以内に入賞したら、焼肉を食いにいくぞぉぉーーーーーー!!」



「「しゃっあぁぁーーーーーーー!!!」」

クラスの士気が絶頂に達した。

まだ試合も始まってないんだけどな……。


「ちなみに賞金は、3位が5万、2位が10万、1位が15万だ」

「先生! 去年見にきた時はそれぞれに+20万くらいされてた気がするんですけど」

「ああ、それか。今回はなんでも急遽きゅうきょ違うルールになったんだ。ユウマとその仲間達よく聞いておけよ」


「先生。僕らを略さないでください!」


「えっと、なんかオリエットというチームで戦うんじゃなくて、ほかの学年とチーム組んで戦うとかなんとか……。めんどくさいからこの紙を見てくれ」


クラス全体の士気が下がったのを実感した。

どんだけ適当な先生なんだ!?


「えっと僕が黒板に書きますね」

ここでしっかり者のセシル登場!



        ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



 ★花園祭について       総隊長兼校長ハルサメ=バクラ


 各クラスの担任の皆様、毎年恒例の花園祭を開こうと思っているのですが、

 毎年同じだと飽きるとの要望が多数送られてきているので、すこしルールを

 変えようと思います。

 つきましては下記の事項を連絡してください。



 ①今回のチームは三年のアリアンスの1人、同じく二年、一年1人ずつをチームとし三人一組で花園祭を行う。


 ②花園祭までの一週間、三人一組のチームで修行をしてもらう。


 ③ほかの者は、花園祭の準備をすること。


 ④賞金はトップ3に残ったチームそれぞれのクラスに与えられる。



 ※①のチームですが、くじ引きを用意したので3時間目が終わった段階でクエスト受託ギルドまでお越しください。



        ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



『えー! 私達準備!?』

『めんどくせぇ!!』

『てか④どういう意味?』

『てかアクア様とルナ様に会えないってどういう意味?』

『ってゆうか花園祭ってどういう意味?』



「ああー、お前らすこし静かにしろーー」

ピタッと喋り声が止まった。

さすがディオ先生だな。


それより途中からもう全然関係ない話になってたよね!?

しかも花園祭の意味を知らねぇのかよ!!

俺より長くこっちの世界にいるはずなのに!!

まぁ、俺もアリアンスじゃなかったら知らないままだったろうけど。



「④の意味が分からないって言ってる人がいたから説明してもいいですか?」

「おう。あとでギルドこいよ。俺ちょっと用事あるで抜けるわ」

ディオ先生は出て行った。

たこ焼きじゃないだろうな……。


「例えばだけど、僕のチームが3位になったら、僕のクラスと他の二人のメンバーのクラスにも5万が与えられるってこと。あとその場合にユウマのチームが1位になった場合+15万されるってこと」


『なるほどな……。5人がトップ3に入り込めば込むほど金が貰えるって訳か』

『でもさ、これ味方同士で潰しあう事になることね?』

『そこはきっと校長先生が何か案を出すんじゃない?』


「お前ら驚かないのか? 俺達が敵同士ってことで」

少なくとも俺は昨日すごく驚いた。



「僕達はディオ先生に教えてもらったからね。むしろユウマが知ってることの方が驚きなんだけど」

「えっと……『そろそろ時間じゃない?』移動しながら話す」


俺達はクエスト受託ギルドへと向かった。


「マジか!? 総隊長に会ったって」

「それはすごいねぇ~~。異世界関係かな?」

「あぁ。今のうちに話しておかなくちゃいけねぇな……」

「何をです?」


「もしかすると、『世界の終焉を望む者たち』のメンバーが、花園祭に紛れて接触して来るかもしれない」


「「っ!?」」

驚いたということは、こいつらもディオ先生とかから聞かされてたんだろう。


「あの桐生とかオレンジ髪とかが?」

「ああ、アクアの言ったやつら以外もくるかもしれない」

ちなみに『オレンジ髪の正体はまだ伏せとくように』と言われたから、こいつらに言わない。


「だから修行して力をつけろってことなのかな?」

「でも分かりやすくていいじゃねぇか。俺はこういうの好きだぜ!」



【クエスト受託ギルド】


「それじゃみんな。一週間後また会おう」

「ええ。みんなに負けないくらい強くなってくるんだから!」

「姉御、それ死亡フラグっぽいぜ」

「皆さん、手は抜きませんからねっ!」

「それじゃ」


俺はチーム『オリエット』に別れを告げ、クジを引いた。

……5番チーム? 数字で決めるのか。


「クジを引いた人は、ここのマップに記されてるとこに向かってくださいねぇ~」

「えっと……『ムーンラントの谷』か」

名前を見る限りすごく辛そうなんだけど……。

とりあえず向かうか。



【ムーンラントの谷 上部】


「俺が一番かな……?」

あたりを見回すと人影が見えた。

どうやら俺より早い人がいたらしい。

「ユ、ユウマさんじゃないですか!! まさか一緒になるとは思いませんでした!」

「ハイネ先輩!? なんか偶然にしてはできすぎている様な……」

「まだもう1人のメンバーが来てないようですが、先に食材調達しときます?」

「そうですね」



修行一日目開始!!





黒猫「なんか俺、花園って言葉好きなのかな?と思う今日この頃。そして今日この頃ってのも好きなのかな?って思う今日――」


ユウマ&アクア「「くどいわっ!! ダブルかかと落とし!!」」


黒猫「ぐふぅ……!!」

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