第43話 中央ブロック総隊長ハルサメ=バクラ
PV60000、ユニーク10000突破!!
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「おっ、帰ってきたか!! 無事渡せたか?」
「ディオ先生……」
「どうしたユウマ。元気がないじゃないか」
「すいません。今は一人にさせてください」
俺は一人でクエスト受託ギルドへと向かった。
その時『何があった?』『それが桐生の仲間らしき人が……』『っ!? あとであいつのとこに行くべきだな』という会話が聞こえたが、頭に全然入らなかった。
「俺はダメだ」
俺はふいに独り言を言ってしまった。
あんまり独り言は、言わないタイプなんだけどな……。
「絶対このままではダメだ。俺がもっと強くなってあいつらに勝てるようにならないと、みんなを――仲間を守ることなんてできやしない……!!」
「その願い叶えてやろうか?」
「誰だ!! てめぇ!!」
クエスト受託ギルドにいるみんなの視線が集まる。
なんか恥ずかしい……。
「ほぉ……わしのことを知らない、か」
「??」
よく耳をすませると『なぜ総隊長がここに!?』『やっぱ迫力があるぜ……!!』と周りにいる人がボソボソ言ってるのが聞こえた。
ってか総隊長!?
このいかにも40~50才半ばのオッサンみたいな奴が!?
でも右目の上のあたりに深い傷跡があるから、少なくともなんらかの修羅場をくぐってきたのは、まちがいないか……。
「とにかく叶えて欲しければ『中央ブロック警護隊所本部』に来るんじゃな」
総隊長は消えた。
これも縮地かな?
「とりあえず行ってみるか」
20分後……
「迷ったぁぁぁーーーーーーーーーーー!!!」
俺は、いかにも怪しい店がありそうな路地についた。
ってか警護隊所本部なんて知らねぇよっ!!
やっぱり誰か連れてこればよかったか?
「たこ焼き30個ください」
「はいよ~~」
このバカみたいにたこ焼きを注文する人は……!!
「ディオ先生!?」
「ん? ユウマか。さっきはどうした?」
「さっきはすいません! 警護隊所本部がどこにあるか分かりますか?」
「ここを出たら大通りあるだろ? そこを右に行けば見えるはずだが……何かあったのか?」
「えっと……その……」
これって言っていいのか?
「まぁ、いいや。あんまり落ち込んでばっかいるなよ。それじゃぁ先に進めないからな」
「はっ、はい!!」
俺はディオ先生の言葉を聞いたとき、師匠が昔、俺に叱った時に言った言葉に似てることに気づいた。
そういえば、前々から思ってたけど、ディオ先生と師匠がすごく似ている気がする。
◆ ◆ ◆
「にしてもでけぇなぁ……」
こんなもんに金使うなよ……。
「お待ちしておりました。ユウマさんですね?」
「はい。そうですけど」
「それではこちらへ」
いかにも警護隊という感じがする人につれてかれた。
なんかこれ俺悪いことしたみたいじゃね?
「遅い!!」
大きい部屋に連れてこられた俺は、早速総隊長からお叱りを受けた。
「これだから最近の若者は……」
「道に迷っただけだっつのー」
「おい貴様! 総隊長になんて口の聞き方だ!」
隣にいた警護隊の人に刀を突きつけられた。
やばい! やばい! この人達の精神おかしい!
俺死んじゃう!! デッドしちゃうよー!?
「次はないからな。覚悟するんだな……」
「はっ、はひぃ!!」
舌噛んだ……。
「さて本題に入るかのぉ~~」
「はい!」
これからは敬語にするか。
「まず自己紹介が遅れたな。わしの名前はハルサメ=バクラ。好きなように呼ぶがいい」
「はっ! ハルサメ隊長」
「お主、『世界の終焉を望む者たち』を知っておるな?」
「はい。桐生とオレンジ髪から話は聞いてます」
「そぉか……。入る気はあるんか?」
「ないです。あんな奴の仲間になりたくないです」
「ならいいんじゃが。あいつらは色々な奴らを誘っているからのぉ」
「……というと?」
「お恥ずかしい話じゃが……先日西ブロックの隊長が裏切ったことが判明した」
「本当なんですか!? だとしたらティアさんは……」
「ティアはもう知っておる。お前のいうオレンジ髪が元西ブロック隊長じゃ。今はティアが西ブロックを代理で仕切っておる」
「そうですか……。結構ヤバイ話ですね」
「そうじゃ。事態はかなり深刻じゃ。一刻も早くなんとかせなばいけないじゃろ?」
「はい。ですけどなぜ僕をここに?」
「ああ、その前に」
「お前達、ボヂィーガードはいらんから席をはずしてくれ」
「「はっ!」」
たくさんいた警護隊の人達が、ゴキブリみたいにぞろぞろ出て行った。
「さて、異世界から来たといったな?」
シーンとしている空気の中いかにもシリアスな話を始めた。
これは結構重要なことを聞けるかも知れない!!
「はい。そうです」
「やっぱりそうか。桐生が異世界から来たってのは知ってるかのぉ?」
「はい。奴も俺と同じ世界からきました」
「そうか。お主が来てから10ヶ月。色々調べてきたが、帰れそうな方法はなかった」
「そうですか……」
やっぱりそう簡単に見つかるものではないか……。
てかもうすぐアリアンスが勝負する行事じゃん!?
黒猫はそんなこと全然書いてなかったけど。
黒猫「忘れていたんだもん!」
「市ね詩ね氏ね」
黒猫「わざわざ文字変換してまで言う!?」
「まだあるぞ。誌ね史ね刺ね」
黒猫「ひどっ!」
「また調べてみることにしようかのぉ。その前にお主もうすぐ花園祭があるの知っているな?」
「アリアンス同士が戦う奴ですか?」
「そうじゃ。そこでもしかしたら桐生がお前に接触してくるかもしれない」
「っ!?」
「花園祭は、一般公開しているからじゃ。しかもあいつは必要以上にお前のことを気に入ってる。だから恐らく接触してくるじゃろう」
なんか男に好かれるってやだな……。
「そこでじゃ。全アリアンスに修行をさせようと思う」
「っ!? また大胆な発想ですね」
「それだけじゃないぞ。今回のチームは、3年一人、2年一人、1年一人の3人一組でたたかってもらう」
「それじゃ『オリエット』のメンバーで戦わないということですか!?」
「そうじゃ。むしろそいつらは、敵になるじゃろ」
なんて勝手な。
「とにかく」
コホンと咳をするハルサメ隊長。
「祭りまであと二週間。一週間はその3人一組のメンバーで修行を行ってもらう。詳しくは明日聞かされるじゃろう」
「スリーマンセルか……。なんかナ○トみたいだな」
「今日のところはこのくらいにしておこうかの。入ってきていいぞ」
「「失礼します!!」」
「それではまた……」
「気をつけるんじゃぞ」
「はい!!」
にしてもまったく知らない人達と組むことになるのか……。
一応警戒しておくか……。
ちなみに行事の日にちは書いたと思ってたけど、書いてませんでした。
すいません!




