第22話 10ℓの涙
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この調子で読んでもらえる人を増やしていきたいです!
なんか今回もやたらとコメデイー。(ラブも)
だけど!?
「さて……これをどうするか」
「そうね……。依頼よりかこっちの方が重要だわ」
現在の時刻は夜9時。夜ご飯を食べてから俺達はここに来るまでにけっこう疲れた。だから今日は早めに寝ることにした。
だけど一つ問題がある。それはこの部屋の狭さだ。別にこれだけが問題じゃないんだが……。
「よしっ! それじゃ寝るとこ決めるクジをしようぜ!!」
「なんでそうなるのよっ!?」
「なんで? だって寝るとこ決めなきゃ」
「だって……男と女じゃない!! 一緒に寝るのはおかしいでしょ!?」
「だったら聞きますよ!? 姉御。もし俺達のどちらかが廊下で寝たとしたら風邪をひくぜっ? そして明日の依頼に支障が出る。そんなことになってもいいのか!? どうなんだ!?」
「うっ……確かにそうだけど」
おっ! 珍しくレインが押してる。いっつもやられる側なのに。
「……それじゃクジ引き始めよ」
アクアはレインに説得されたのか、もうどうでもいい感じたっぷりの顔だった。
「悪いな、ルナ」
「いっ、いえいえ!!」
なんか知れないけど、ルナは顔を赤くして俯いた。
「夜、ベッド、男女…………きゃ!///」
なんか変な方向にトッリプしてるからほっとこう。
「それじゃ、この紙に番号が書いてあるから左から順に1から5の順に寝るってことで」
「まず俺だな! ……5番か」
レインは一番端っこの場所を引いた。しかもその場所は扉の前だから結構危ないポジションだったりする。色々と。
「次は私ね! ……2番」
アクアは左の方の場所を引いた。なかなか微妙なポジションだな。
後ろから「きたーー! これで姉御から攻撃されずに――」「死ね☆」「ギャーー!」とか聞こえるけど気にしないでおこう。巻き添えくらいたくないし。
「今度は私ですぅ。 ……4番」
ということは……3番引いた人って一種の地獄だな!!
「ユウマ、先引きなよ」
「いやいや、セシルこそ」
「いや、ユウマこそ」
「いやいや……」
「「早く引けよ!!」」
「「はい……」」
ジャンケンでセシルから引くことになった。
「そんじゃ僕から……1番」
『失せよ煩悩。消えよ邪念。我が心を無にせよ……』
「何詠唱っぽいことしてるんですか? ユウ君」
「いや、ちょっと邪念を消そうと」
「いいなぁーー!! ルーと姉御の隣いいなぁーー!!」
レインはなぜかぼろぼろの姿で俺の状況をうらやましがっていた。
あれ? さっきアクアの近くを嫌がってた気がする。まぁ、深くは考えないでおこう。
さて。俺も、美少女二人と一緒に寝れるのはうれしいけど、理性を保てるようがんばらなくては。
「それじゃ寝ようか。おやすみ」
そういってセシルは電気を消した。
◆ ◆ ◆
ーーユウマSIDEーー
まずい! まずい! まずいーー!! どうしてこうなった!?
あれから2時間後。俺は未だに寝れずにいた。
嫌だといってたアクアでさえも30分後には「スースー……」とすっかりと寝てしまった。
そして一番まずいのは、この俺の状況!! 隣には太股をあらわにして寝ていて俺の手を握っているアクア。
そしてそのまた隣には俺を枕と勘違いして抱きついてるルナ様(若干寝巻きがはだけて胸が……)
しかもルナ様の大きな二つのなにかが当たってるぅぅーーーーー!!!
何この状況!? どこのハーレム!? これで理性が保てるとでも!?
「ムニャムニャ……きゃ! ユウ君そんなことしちゃダメですよぅ…………///」
これ以上抱きつくなぁぁーーーー!! これでは理性が保てないぃぃーーー!!
しかも夢の中の俺ぇぇーーーーーー!? ルナ様に何やってんだ!?
「なんとかこの状況を打破しなければ…………!! なんか使えそうなものは」
俺達の荷物に、仰向けに寝ているセシルに、俺達の武器と携帯電話に、鼻血を出し幸せそうな顔をして倒れてるレイン……。
「ダメだ……。役に立ちそうなものが一つもない……」
ちなみにレインはスルーだ。明日聞けばいいし。
「寝れねぇぇぇーーーーー!!」
◆ ◆ ◆
【翌日】
「「いってきまーす!!」」
「頼んだよぉーーー!!」
あれから結局全然寝れず朝を迎えてしまった。レインはなぜかピンピンしており顔がすこし火照っていた。まぁ、セシル以外それぞれが気まずい状況にあるわけだが。
そして俺達は依頼のため近くの森に出向いた。
「ユウ、ちょっと」
「ん?」
(昨日はすごかったよな~)
(何がだよ)
(ルナ様の胸と姉御の太股!!)
(っ!!)
(俺は、耐え切れなくて鼻血を出して倒れたんだ。誰にも見られなくてよかったぜ)
俺は見たけどな。
(ちなみにそのときハイネさんから買ってもらったカメラで撮影した写真がこれだ!)
(おおぉ~~!!)
(運が悪いことに電池切れで4枚しか撮れなかったけど、2枚なら500円で売ってやるぜ)
(マジかっ!! ありが――)
「びりびり(アクアが写真を切り刻む音)ぼぅ!(ライターで燃やす音)」
「「ああぁぁぁーーーーーー!!!」」
「……ユウ君たち覚悟はできてますか?」
笑顔だけど目が笑ってないから怖い。
「魔物の前にあなた達をどうにかするようねぇ?」
「「や、やめ――」」
「「ギャーーーーー!」」
◆ ◆ ◆
【宿屋近くの森】
「なんか魔物と戦う前にぼろぼろなのが二人いるんだけど……」
「まぁ、大丈夫でしょ」
「そうですね」
「それじゃ行くよ」
「はい!」
「気を引き締めなきゃね」
「…………ルナとアクアの」
「…………写真が」
「いつまで言ってんだよ。二人とも」
「まだお仕置きが必要みたいね。ルナちゃん」
「そうですね。アクアちゃん」
「「さっさと行こう!!」」
俺達は森の中へ入っていった。




