第21話 東ブロックへ
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これからもどうぞよろしくお願いします!!
「ということで今すぐ東ブロックへ行って来い」
「「マジですかぁぁーーーーー!?」」
時は数分前にさかのぼる……。
◆ ◆ ◆
俺は次の日何事もなかったように登校していた。
男子生徒Aたちとも会ったが、互いに言葉を喋らずスルーした。
まっ、いわゆる喧嘩した後の気まずさ? っていうものだな。
そして一時間目の実技の授業が始まった。
「魔法特化種族の人には関係ないが、武器特化種族にはおおいに関係するからちゃんと聞いとけよ。魔法特化種族の人はあっちの方で適当に自習していてくれ」
「「ういっす(はい)!!」」
適当になんか言っていいのか!?
そして魔法特化種族の人達は遠くへ行ってしまった。
「武器にはそれぞれ属性というものがあるのは知ってるな? 知らない人もいそうだから一応教えとくか……。魔法特化種族は属性を基として戦うのはみんな知ってることだろ。だけど武器特化種族も実は属性が結構重要になってくる。お前達も成長すればアリアンスを組んで依頼を受けるだろうが、依頼の中でも非常に強い敵と戦うことにもなるだろう」
そこで一旦言葉を切り、ディオ先生はこちらをチラッと見てきた。
同意を求めにきてるけど、正直今回の依頼の敵あまり強くなかったんだけどなぁ……。
だってまだこっちに着て間もないほぼ平凡な高校生が倒すくらいなんだから。
「そこでだ! 属性を使った攻撃をすれば威力があがるのだっ!!」
「「おおっ~~~!!」」
このクラスもノリがいいんだな……。
「そんじゃ――ユウマ! ためしにこのカカシに属性攻撃してみろ」
ふいに話をこちらに振ってきた。
「写○眼とか雷○を使ってきて逆に攻撃する側が死にかけることはないですよね?」
「何のことを言ってるんだ? こんな木の棒が動くわけないだろう」
「そ、そうですよね~」
俺はそのままカカシの近くまでよって行った。
説明してなかったけど、ここは学園内にある闘技場だ。
ここは誰でも訓練のためなら使ってもいいことになってる。
だけど授業優先にしなければいけない。まぁ、当たり前か。
ものすごく広く日本の高校の運動場の約5倍はあり、隅っこの方では仕切りがあって個別で訓練とかできるようになっている。この前も仕切りがあるところで訓練をした。
「いくぜっ…………《地龍閃》!!」
俺は刀を突きの構えにし思い切りカカシに向かって突いた。
そうすると前やった時とは違い、剣の先端からエネルギーみたいなものが出てカカシを吹き飛ばした。
なんだ? これ?
「おっ! もう突まで使えるのか!?」
「突ってなんですか?」
「各属性の閃系の技の遠距離バージョンみたいなものだ。それがあれば離れている敵にも容易に攻撃を当てることができる便利な技だ」
「「おおっ~~~!(パチパチ)」」
そんなすごいことをしたのかな? みんな拍手までしてるし。
「はっ、そんなもん俺だってできるぜ!! 《火龍閃・突》!」
レインも隣にあったカカシを属性攻撃で吹っ飛ばしていた。
さすがレインといったとこだ。でかい武器持ってるだけはある。
「レインもできるのか!? 今年はレベルが高そうだなぁーー」
いや、俺平凡な高校生だから――ってもうこんなこと出来る時点で平凡ではないか……。
さよなら僕の平凡。もうあの頃には戻れ――
『キャー! ユウマくんかっこいい!!』
『レイン君もすごぉーーい!!』
『…………レインも暗殺リストに加えておけ』
『……了解』
『おおっ! やっぱアリアンスやってる奴は俺達とは桁が違うな』
――純粋に褒めてもらうのは嬉しい。
正し俺はイケメンでもないのにかっこいいを使うのはおかしいと思う。
イケメンな奴はもっとイケメンだし、それに……なんか危ない目にあいそうだし。
「おいこら。俺はかっこいいって言われてないから暗殺リストに加えるのは止めてくれ!!」
『それもそうだな……。レインは消しとけ。ユウマはそのままで』
『了解!!』
「まつんだ!! 俺はもうリストに入ること確定なの!?」
やっぱり平凡はもう戻ってこないの!?
「おし、ユウマとレイン。お前達そんだけ実力があるなら受付行ってこの依頼を貰って来い」
「先生も無視ですかっーーー!?」
依頼書 東ブロックの問題について…… 依頼人 宿屋の夫婦
詳しくはこちらにお越しください。
なんとも適当な依頼書だな……。
「先生! 確か『アリアンスの仕事より授業優先』って書いてあった気が済るんですが」
「そんなこと気にした奴の負けだ。オリエットは直ちにクエスト受託ギルドへ向かえ。そして今すぐ東ブロックへ行って来い」
「「マジですかぁぁーーーー!?」」
◆ ◆ ◆
そして今に至るわけだ。そして俺達はギルドへ向かいすぐに手続きをして向かうことにした。
「何で行くんだ?」
「僕は電車がいいと思う。あれなら移動も早いし」
「そうですねぇ~……それでいいと思います」
俺達はいつものメンバーで東ブロックに行くことにした。
【東ブロック 宿屋】
俺達は宿屋の前についた。ここに来る途中で分かったことがいくつかある。
まず一つは、東ブロックは非常に自然豊かな場所だってこと。
まわりは畑などが多くとても田舎っぽい感じがした。
二つ目は、やけに草木が食べられてること。なんか今回の依頼に関係するのだろうか?
「失礼しまーす。アリアンスのチーム『オリエット』ですけど」
「よくきたねぇ~~。長旅で疲れたでしょ? 今日はゆっくり休んでいってちょうだい」
「でも母さん。部屋が上の一つしか空いてないんだけど」
「嘘っ!? ……一部屋でもいいかしら?」
「「どうぞお構いなく……」」
「休む前に仕事の内容教えてくれますか?」
「そうだったね。内容は最近ここらへんで魔物が草木を食い荒らしてね。このままでは草木がなくなって生態系が乱れてしまう。そこで君らに頼んだわけだ」
通りであんなに草木が食べられてたのか。まさか魔物の仕業だとは……。
「ようするにその魔物の退治ってことですね?」
「ああ、頼むよ。最近では人間までもが襲われてね。一人大怪我してしまったんだよ」
「分かりました。それでは明日から依頼を遂行します。上で休憩してますね」
「ああ。頼んだよ~」
なんかこうしてるとセシルがリーダーっぽい感じがするなぁ~~。
俺ももっとしっかりしないと……!
「「…………………………えっ!?」」
俺達は部屋を見て驚いた。まず広さが畳6畳半くらいといったところだろうか?
あまり言ってはいけないことだけど、とにかくせまい。しかも人数が5人だからなおさらだ。
そして次に部屋に何も置いてないこと。電気と押入れに布団などはあるけど、それ以外は何もないということ。自分で置けと……?
「まずは冷静になろうぜ」
冷静にって言ってるレインが一番そわそわしていて、これほど天邪鬼な発言はないだろうと思った。
「レインが一番そわそわしてるよね!?」
おっ! 久々の突っ込み。
「とりあえずこのことは――『ご飯できたわよーー!』下にいこう……」
「そうね……」
ちなみに食事は三食とも宿屋のお母さんが作ってくれるらしい。
風呂は、来る途中に入ってきたからいいけど、明日からはここの宿のを使ってもいいらしい。
なんか嫌な予感しかしないなぁ~と思った一日だった。
キャラクター紹介のとこに武器特化種族の属性のせるの忘れていたことに気づいたんで、のせときました。
ユウ「本当はただ単にわ『奥義 回し蹴り』ぐはっ!!」
作者「次回もよろしく!!」
ユウマ以外「「…………」」