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第9話 サバイバル合宿 1日目

お気に入り小説登録ありがとうございます。

感想等をいただけるとありがたいです……。

(自己紹介のルナの嫌いな物をすこし訂正しました。すいません……)

【東ブロック エルロイド森林】



「よぉーし! 全員集まったな。10分ごとに1チームずつ進んでいけ!」


俺は、結局アクアに1回しか攻撃を当てることができなかった。

俺自身が受けた攻撃は、100回を軽く超えていたと思う。そんなダメダメの状態で今この場にいる。

本当の所もうちょっと時間が欲しいんだが、時間は待ってくれるわけもなくサバイバル合宿1日目を迎えてしまったわけだ。


「次、ユウマの班! 早く進め!」

「「はい!!」」


俺達のサバイバル生活が始まった……。



◆ ◆ ◆



「ここら辺でいいんじゃないか?」

「そうね……。川もあるし周りは草が生い茂っているから、拠点としてはいいんじゃない?」

「そんじゃ早速ここにテント張ろうぜ」


俺達は入り口から20分ほど歩いたところに川を見つけ、そこに今テントを立てる事にした。

テントは1チームに二つ学園側から支給された。

ほかにも色々と学園側から支給されたわけだが……。


「おーいユウ! 早くこっちきて手伝ってくれよ」

「悪い。今行く!」


そしてかれこれ30分。テントをたてみんな男テントに集まっている。

勿論寝るのは男と女別々ですよ?


「いいか、このチームのリーダーは俺だ。俺が指示させてもらう」


「ちっ! 気に食わないけどしゃあねぇな!!」

「はい、よろしくお願いしますねっ! リーダーさん」

「しっかり頼むよユウマ」

「まぁ、戦闘のほうは全然だめだけどね」

若干余分な言葉が入ってるが、リーダーってのは細かいことを気にしちゃダメだった気がする。


「まずレイン。今すぐ薪を集めてこい」

「はぁ!? なんで俺がそんなことやらなきゃいけないんだよ!!」

「レインの武器はオノだからでしょ。木を斬るにも適してるし、レインならやられることがないと思ったからでしょ?」

「私もレイン君なら大丈夫だと思いますぅ。こんな大役やれるのはレイン君ぐらいだと思いますっ!」

「セシルとルーがそういうなら……」

(ルーってルナちゃんのことかな?)

(またおもしろいあだ名を……)

カレーの元だな。


二人におだてられたレインは薪を集めに出ていった。でもこれって俺が思うに――

「――ただ単に薪拾いやりたくないだけだよね……?」

「当たりです♪(ニコニコ)」

「さすがユウマだね(ニコ)」

二人は、ものすごく爽やかに笑っている。こいつら絶対策士だ……!!

腹黒い、という言葉は今のこいつらにピッタリだろう。


「それで後の役割は、なんなのよ?」

「あとは、料理係と洗濯係と食料調達係(2名)だ」

「それで俺的には料理係はアクアにやってもらいたいんだがいいか?」

「僕は構わないよ。料理ができないわけではないけど、そこまで得意でもないしね」

「私もアクアちゃんでいいと思いますっ! …………料理は全然できないですし」


「ということでいいか?」

「うん! 任せときなさい!」

「さっすが姉御!!」

「早く薪拾いに行きなさいーー!!」


そしてなぜかまだここにいたレインとレインを追いかけるためにアクアが出て行った。

てかあいつ姉御って呼ばれるの嫌なのかな……? 俺が女だったら別にいいんだが……。


「ユウ君。女の子は複雑なんですよ」

「心読まれた!?」


多分これもアクアと一緒で偶然だろう。むしろそうであって欲しいんだが……。 

絵音みたいになると毎日が余計大変になるからな……。


「そしてあと二つの係だが俺は、食料調達やろうと思うんだが二人はどっちがいい?」

「うーん……ぼくは洗濯の方がいいかな? あまり山菜とか魚の取り方に詳しくないから」

「んじゃそれでいいか。それじゃ早速俺達は集めてくる。あと洗濯係は掃除も入ってるから」

「やっとけばいいんだね。だけどまだゴミが出てないよ」

めんどくさいことを押し付けられたのに、嫌がったりしないのは流石と言うべきか。


「アクアがそろそろ帰ってくるから、一緒に釜とか食べるスペースとか作っといてくれ」

「オーケー。イスは支給されてるから、たいして時間はかからないと思うけど……」


「そんじゃ行こうか」

「はい! とっとと終わらせましょぉ~~」

俺とルナは森に行って材料集めをすることにした。


◆ ◆ ◆


「ユウ君、エサってありますか?」

俺達は山菜をある程度採ったあと、川みたいなとこで魚を釣ることにした。

「今、ミミズを探しているとこなんだけ――まさかこの世界ミミズっていない?」

「ミッ、ミミズですか⁉ いえ、普通にいると思いますけど……」

生き物は一緒なのかな? いやでも魔物がいるくらいだから、すこしは違うのかな?


「おっ‼ 発見‼」

運良く地面を掘ったらでてきた。

「きゃっ‼(ムニッ)」

「…………わ、悪い。ミ、ミミズ嫌いだったか……?」


胸がーーっ‼ ルナ様の大きな胸が当たってるぅぅーーー‼ まずい……まずいよこれ。

理性が飛ばないように注意しなけれ――「きゃっ‼ こっちこないでください‼(ムニュ‼)」

ミミズぅぅーーーーー⁉ 空気読めぇぇーー⁉ これ以上俺を苦しめて何が面白い⁉

そしてミミズ移動スピードはやっっ‼

なんで10秒に3cmほど進んでんだよ‼

ミミズの分際で……‼


耐えるんだ俺、耐えるんだ俺、耐えるんだ俺…………。


「すっ、すいません‼ ヌルヌルしたものは苦手で……特にナメコとかミミズとか」

「そっ、そうか。…………えっとまだこうしてなきゃだめか?」

「…………っ⁉」


ルナはようやく自分が俺に抱きついていることが分かったようで飛び退いた。

自分で言ったんだけど、なんかすごく残念なような、ホッとしたような……。


「とっ、とにかく魚をとっとと釣って帰るか!‼」

「そっ、そうですね‼ いっぱい釣っちゃいましょぉーー‼」


しばしの沈黙。 


くそーー‼ またこの空気かよ⁉ 俺、異世界こっちの女の人とそうとう相性悪いみたいだな……。 



◆ ◆ ◆



「おーい‼ 薪いっぱいもってきたぜ‼」

「ありがと。こっちもちょうど釜とスペースを作ったとこよ」

「なになに――釜にテーブルを置くスペースにたき火をするスペースか……すげぇな」

「まぁ結構一生懸命やったからね」



「そんじゃこのスペースは、私達がもらいますか?」

「そうね。人数も少ないし余裕だと思うわ」



「「………………っ!?」」







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