1話「ある森にて」
意志とは、時に絶大な力を発揮するものだということを、あなたは知っているだろうか。
民族運動を例として考えてみよう。民族運動とは、ある民族集団が自らの意志によって政治的・文化的な運命を決定し、多民族や他国の干渉を受けることなく、独立や自治、あるいは権利の獲得を目指して行う政治的・社会的な活動全般を指す。
このように意志とは、時として絶対的な権力さえもはねのけ、通常では成し得ない現象を現実のものとしてしまう力を秘めている。 これは、たった一人の意思が世界を変える、奇跡のような物語である。
森の深いところで耳がとがった銀髪の少女が大きな熊の見た目をした魔獣から逃げている。
「はぁ、はぁ、はぁ、っあ...」
少女が木の根につまずいて転んでしまう。
「だ、誰か...助けッ...」
「グルァァァァァ!!!!!」
追いついた魔獣は鋭い爪を少女に突き立てる。
ザジュッ
傷口から大量の血が流れ出る。
少女は木の幹によりかかるように倒れ、あまりの激痛に意識を手放してしまった。
森の中で藁で編まれたかごを持った白髪の少年が山菜を採取している。
「いやぁ、やっぱりこの季節は山菜だよなぁ。」
「グルァァァァァ!!!!!」
遠くのほうで魔獣の鳴き声が聞こえる。
「!?」
少年は迷わず鳴き声が聞こえたほうへ駆け出した。
少女が倒れている、引っかかれたような傷口から血がコポコポとあふれ出ている。
状況から見るにこの魔獣に襲われたのだろう。
「出血が多いな....」
少年は少女に駆け寄り意識を確認する。
(意識は.....ないか。呼吸はしてるな。早く治療をしないと。)
少年は少女に手をかざす。
「グラァァァァァ!!!!!!」
魔獣はそんな少年もお構いなしに声を上げて襲ってくる。
「悪いな、すぐ終わる。」
少年は少女に手をかざすのをやめ、魔獣に手をかざす。
すると少年の手にどこからか光が集まり、球体を形成する。
球体は少年の手の中で回転を始め、周囲の空気を巻き込み始める。
やがて球体は青白い光を発し始め、少年は唱える。
「ギガ・スクリプト」
ブゥゥゥゥゥゥン
すると少年の手から青白い光線が魔獣へ向けて放たれる。
バタン
魔獣は体に大きな風穴を開け、背中から倒れこむ。
「ふう、おわったな。」
少年は再び少女に向き直り、手をかざす。
「テラフィアフォトス」
暖かい光が少女の体を包み込む。
すると深かった傷がみるみる治っていく。
青白かった少女の顔色も、次第に良くなっていく。失った血液も回復したようだ。
「よいしょっと、もうちょい山菜ほしかったけど、いいか。」
少年は少女をおぶりながら帰路についた。
これから不定期ではありますが、作品を投稿していきたい所存です。
自身、作品を投稿するのは初めてのため、至らない点やおかしな部分もあるかと思いますが、温かい目で見守っていただければ幸いです。
長々と綴ってしまいましたが、ここまでお読みくださり、ありがとうございました。




