脆弱な覚悟
曽ヶ端との戦闘を終え満身創痍なので一度軽く治療
をしてから入学式へ行こうと思いビルを降りた。
ビルを出て六角橋商店街に出ると衝撃的な光景が目に飛び込んできた、そこにはボロボロの魔法少女の衣装を着たまま白骨化した遺体、肉がぼろぼろになり腐っているかつて魔法少女だった遺体、つい最近ここで死んだのだろうか、まだ新しい赤黒い血まみれの遺体…異様な光景だが一般人は目もくれていなかった。そうだ、一般人には私たち魔法少女を認識することはないし、死んだら石ころや落ち葉として認識されるんだった。
私は改めてとんでもないものに参加させられた事を自覚した。
息つく暇もなく私に向かって弾丸が飛んでくる、変身を解いていなかった私は辛うじて反応できた。
天界人は言っていなかったがおそらく変身したら身体能力が飛躍的に上昇するのであろう。弾丸にも反応できたのだから。
彼女はスポーツブラ、下半身はところどころ破れたミリタリーパンツ、そして子宮のあたりにやっぱりあの刻印がある。この世にいる魔法少女の衣装は魔法少女っぽくない物も多いらしい。武器も魔法少女らしからぬSMG2丁だし。
彼女は何も言わず私に向かってSMGを向ける、そして乱射してきた。何発か私に命中した、なんとか刻印と頭は守った、甲手があってよかった。私は斬撃を繰り出す、彼女の頬に鮮血が走る、やはりまだ精度は終わってる、しかし今は牽制でいい、今は耐え忍ぶ、弾丸を補充するタイミングで一気に仕掛ける、しかしその考えは浅はかだった。
突然背中に何発か食らう、私は何が起きたかわからない。すると彼女がやっと口を開く、
「私のギフトは物を静止させ力の向かう方向を変える能力…私の能力ほど銃と相性がいいものはないよ。」
私は膝をつく、
「やっぱりただの新人、ヒカルちゃんが大型新人とか言ってたけど…拍子抜けだったね」
その言葉を聞いて私の体が勝手に動く、ほぼ意識はない状態で私は彼女に向かって突っ込む。
「動きが直線的、それじゃ私のギフトを使う意味もな…へ?」
彼女の視界から突然私が消える、そしてそれを疑問に思った次の瞬間には私の拳が彼女の刻印に当たりそのまま体を貫通していた。
「コポッ…ゴフッ…へ?う…え…?」
意識を取り戻した私が目にしたのは私の腕が彼女の体を貫通している光景だった。
「え…?わたし…わた…え……??」
わからなかった、私は無力化できればいいと考えていたが私の意識がほとんどない間に何があったかなんて覚えていなかった、私は咄嗟に腕を抜いてしまう。すると彼女は仰向けに倒れ瞳孔が開き永遠に息をすることはなくなった。
その瞬間自覚した、私は…人の未来を奪ってしまったのだと。
楓の現在の持ちポイント
2ポイント
同期内ランキング
11位
同期の生き残り数
29/40
読んでいただきありがとうございました!とうとう人を殺してしまった楓…しかしこのあと彼女の精神がだんだん削られていきます。




