宇宙デカトシヒコ!! 異世界転移編!! 1 バイク娘!!
なぜか異世界に転移してしまったトシヒコ。そこは荒廃した大地だった....。
今までのあらすじ
宇宙デカトシヒコはパワードスーツまでコストダウンしないといけなくなった、宇宙のおまわりさん。パワードスーツの目玉機能の身体能力強化の機能を50年間の修行で代替することによりコストも1/1000000に。そんな初めての50年育成計画と、ド田舎惑星に駐在員を一人派遣する制度の発足に巻き込まれる宇宙デカトシヒコ。これまでコストダウンに悩ませられながら、地球を守るため戦い抜いていきた。
これからの時間軸の「続、宇宙デカトシヒコ!!」での修行期間は、100年に達している。
そんな地球を守り抜いてきた宇宙デカトシヒコは、ある日の朝起きると、異世界に転移してしまっていた。
あらすじ終了
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今日も日焼け少女である、あきらちゃんの肩あたりの日焼け跡をなぞって遊んでいた。相変わらず恥ずかしそうにしているが、なぜか妹キャラである子チエちゃんが息を荒げてヒートアップして撮影しているので、断れないようだ。
トシヒコの影響を受けてしまったのか?
さすがにこれ以上は情操教育に良くないと思ったので、いっかいやめて、お仕置きに子チエちゃんの脇を攻めた。ふふふふ、ぐすぐりがっておる。宇宙デカ地球支部のサポーターであるエリが汚物を見るような目でこちらを見ていた。
昼間の事を思い出し機嫌よく、今日一日の終わりを迎え目お閉じて眠る。
次の日、目を開けたらそこは異世界だった。
子チエちゃんたちで遊びすぎて、神様にお仕置きされたのだろうか.....。ナノスキンスーツの通信機能を試してみたが、どこにもつながらなかった。同じく宇宙地図を確認してみたら、エラーが出て、観測できないとコーションが出てきた。
「まいったな、違う次元に来ちゃったのかな?ガムさんが居なきゃ次元移動なんてできないし、どうすればいいんだ?装備も全部元の次元に置いてあるし、今怪人に襲われたら、装備なしで徒手空拳で戦わなきゃいけないのか、とほほ......。」
トシヒコは途方にくれた。周辺は、のどかな田舎の風景が広がり、山と田んぼばかりだった。しばらく歩くと、さびれたガレージがあった。トシヒコはとりあえず中を覗いてみた。不法侵入のような気がするが、田舎なんて鍵をかけないで放置するのが当たり前のようなもので、使われている気配もなかったので罪悪感はなかった。
「ん、フルカウルのバイクがあるな、移動に使えるかな?ああでも壊れてるな、エンジンがかからない、ガソリンは入っているしタイヤとブレーキは無事みたいだけど.....。プラグを見てみるか。」
プラグを見てみると、どうやら燃えカスで被っていてスパークしないようだった。
「これなら、磨いたらエンジンかかるかも。お、かかった!」
小気味いいエンジン音が響きバイクは復活した。すると、目の前に、女の子が現れた。めちゃくちゃびびったが、美少女だったのですぐにトシヒコは、落ち着き紳士になった。
「トシヒコ?」
「え、どうして僕の名前を?」
「ううん、違う、外見はほぼ一緒だけど、トシヒコじゃない、だってトシヒコはもう.....。」
僕トシヒコですけど?少女の過去に何かあったのだろうか?少女は、生気が無く、まるでお人形さんの様だった。
「一応僕はトシヒコだけど、君の名前は?」
「わたしはセレナ、CBR600RRタイプの女の子。」
何その女の子のタイプ?CBR好きのバイクのサークルの一員ってことなのだろうか?
「そうなんだ、セレナちゃん。ところでここどこかわかる?」
「何を言ってるの?ここは、地球の埼玉県の奥多摩よ。若いのにボケてるの?」
辛口だなこの子、確かに100歳超えてますけど。でも可愛いから許す。
「そう、ところで君はどうしてこんなところに?周りには人もいる気配もないけど?家もないし、乗り物も無いし、まさかこのバイクに乗ってるわけじゃないよね。免許が取れる年齢には見えないけど.....。」
まさか不良なのか?清楚に見えるけど。人を見た目で判断してはいけない。
「うるさいわね、トシヒコ!そんなところもトシヒコににてるわ!」
口悪いなこの子。美少女だから許すけど。あとトシヒコが多くてややこしい。
「じゃああなたが、そのバイクで街まで連れて行ってくれる?運転できるんでしょ?まさかタンデム童貞なの?」
うるさい!!たしかに童貞だけど!!タンデムも童貞ですけど!!
「いいよ。ぼくのタンデム童貞の筆おろしを君がしてくれるんだね。これで僕も立派な大人の仲間入りだ!!」
「黙れセクハラ!!」
罵倒されて、ビンタされた。なんて理不尽な。お前から話振って来たじゃないか!!そして、緊張しながら彼女を後ろに載せて、ご機嫌のツーリングの始まりだ!!
「あなた、なかなかうまいじゃない、ほんとに初めて?」
「一人バイクはさんざんしていたからね。経験は豊富さ!!」
「黙れセクハラ!!」
頭を殴られた。今度は100%僕が悪かったので仕方がない。
「股間に血流が集まってるわね。あなたこういうことされるのが好きなの。とんでもない男の後ろに乗ってしまったわ。。」
トシヒコは鼻水を垂らして泣いていた。
「どういうことだ....?」
街に到着すると、そこは荒廃していて、人の気配がなかった。
「私たちは負けてしまったの。今は生き残った人が怯えながらそれぞれ集落を作って暮らしている。まだ奴らはこの星にいる。でももう私は戦えない。だってトシヒコはもういないから.....。」
彼女が後ろで泣いている気配がした。
トシヒコは彼女にとって大事な人だったのだろうか?
とりあえずこの荒野をしばらく、ツーリングすることにした。
「お腹すいたな.....。」
「あそこにスーパーの跡地があるわ。まだ食べられる缶詰くらいはあるんじゃない?」
「そうか、じゃあ入ってみるか。お金ないけど。」
「あなた甲斐性なさそうだものね。」
トシヒコはまた泣いていた。
ドS少女に翻弄されながらも、そこにはこれも悪くないと思うトシヒコが居た。お前マジでなんでもいけるな!