独り身、ロンリネス(前編)
「ふぅ、連続射殺魔の正体暴いたりっと」
男はメガネを調整しながらツイートに書き込んだ。
それが最大の命取りになるとは。
オレはツイッターでハッシュタグ『連続射殺魔』で検索かけていた。
すると、気になる書き込みが目に付いた。
『連続射殺魔は東京にいる。酒屋も襲っている』と核心を突くツイートが発見できた。
美彩に命じてそのツイート主をおびき寄せる書き込みをさせた。
普段女性からリプをもらうことがないからなのか、その
ツイート主は釣られたのであった。
石ヶ谷大輝。それが男の名前だった。
栃木に住んでいるらしい。
洞察力の鋭い人間は始末しなきゃね。
栃木の居酒屋。
美彩の隣の席に座って、彼女と石ヶ谷のやりとりを監視する。
「友理(美彩の偽名)さんでしたっけ。歳はいくつなんですか?」
「21」
「若い。僕なんかは32の童貞ですよ。射殺魔について聞きたいんですけど何で彼は殺人を犯すんでしょう」
「ん〜。快楽殺人じゃない? 色々な人を無差別に襲っているみたいだし」
「そうかそっか。友理さんは犯人どう思います?」
「やむを得ない理由で殺してるのかもね」
「ところで大輝くんはどうして女性にモテないの?」
「それが自分にもわからないんです。人並みにおごってるつもりなのに」
「ふーん、じゃあここの勘定も大輝くん持ちでいいよね?」
「へへへ、任せてください」
「私こんな傷あるんだ〜」
そう言って美彩はリスカ痕を大輝に見せつけた。
「あまり自分を傷つけない方がいいっすよ」
「わかっちゃいるんだけどね〜」
「ホテル行きませんか?」
「え〜? 初デートなのに? まあいいけど」
「ありがたや〜!」
席を立つ美彩と大輝のあとを追う。
ラブホに着いたらピストルの銃弾を補充しよう。
栃木はネックレスを返したクソ女の地元でついにホテルに行くことは無かったが、どこに向かうんだろう。
怪しまれないように程よい間隔を空けて二人を追いかける。
碧桃は退屈そうにあくびをした。
万が一美彩を見失ってもGPSを付けてるから余裕だ。
ホテルマリアージュという場所で彼女の地点は止まっていた。
処女じゃなくて鉛玉をプレゼントされるとは夢にも思わないだろう。
覚悟しておけ。




