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魂のジャムセッション(前編)

晴れた日曜日の午後。

「浮かれて生きるカップルを命乞いさせた上で射殺したい」

そう俺が言うと美彩は「そう。カップル殺すの初めてじゃない? まあ私としてはどっちでもいい」と言う。


俺はあるアイデアを浮かべ、美彩に協力するように言った。

その日の14:00。

2度、カップルに声をかけ動画撮影を持ちかけ断られつつ渋谷駅で待ち合わせをしている風の若い女の子に2人で声をかけてみた。

「彼氏くんと待ってるの?」

第一声は美彩。

「はい、えっとあなたたちはカップルですか?」

「そうだよ。私が美彩で彼は範之」

「ステキなカップルですね。私は十和田優佳里(とわだゆかり)。間もなく来る彼氏は……」

そう言いかけた彼女の背後へ身長の高い男が近付いてくる。


トントンと彼女の肩を叩く彼氏。

ギターケースを肩に背負ってる。

「君たちは優佳里の知り合い? 僕は真木原裕翔(まきはらゆうと)。カップル系YouTuberやってます。チャンネル登録と高評価よろしくお願いします」

「奇遇だね。オレらもYouTuberカップルでやってるよ。ところで真木原くんはギターを弾くのかな?」

「日曜日は練習スタジオで優佳里にキーボードを弾かせ、僕がギターを弾く音楽的な趣味をやってるんです。どうです? 僕らの音楽聴きに一緒にスタジオ行きますか?」


これは千載一遇のチャンス。

防音対策のできている練習スタジオなら銃声の音がしてもたぶんバレないだろう。

「けっこう面白そうだね。オレもDTM(パソコンで音楽を作ること)やってたから音楽やってる人間は好きなんだ」

「DTM、すごいじゃないですか。ネットに上げてたりするのかい?」

「まあね。黒歴史だから教えないけど」

「まあそれなら仕方ないですね。聞かせて欲しいけど。スタジオでなんか楽器弾いてください」

俺と真木原は音楽演奏という共通の趣味を通じて仲良くなりかけていた。


駅から15分、ようやくたどり着いたスタジオアース。

受付でアコギをレンタルしてもらい、404号室に行き、

ギターアンプにシールドを通した真木原は赤のストラトを構えると笑った。

「範之さん、アコギなんですね。ギターのバランス取れていいかも」


Em Am

捕まえてごらんよ 恋のプリズナー

C G

止められないのさ

Am Bm

暴れん坊な心で

Em

君にくびったけ


主に真木原が間奏でテクニカルなギターを弾きながら、

歌を歌っていた。

まるで川谷絵音のようであった。


20分後。

水を飲んで休憩している真木原を微笑ましげに見つめる優佳里に銃を突きつけた。

「範之さん、おもちゃで脅してくるのおちゃめね。それかわいい----」

パァン!

彼女の左ひざを正確に撃った。

「えっ!? 痛い痛い痛い痛い! ほ、本物なの!? ってことはあなたたちが連続射殺魔なんだ」

「僕の彼女に何をしてくれる」

「うっせえ! 死にたくないなら言うことを聞け」


10人目と11人目の犠牲者が生まれようとしていた。

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