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事件発覚

俺の一人暮らしの自宅。

次の日になると『34歳の女性、民家の奥で変死体として発見される』などと書かれた新聞記事が載った新聞を美彩から手渡された。


ちょうどその前の2日前の『埼玉の民家で男性の刺殺体発見される』の新聞記事を美彩から読まされ、両方の新聞記事の感想を尋ねられた。

俺は自分のしでかした行為にがく然として、コメントを返せないでいると美彩は勝手にしゃべり出した。


「どこまで新聞記事増やせるか楽しみだよね。私たちならどんな人間も殺せそう」

「ああ……」

「3ヶ月前に実家を家出してるから私自体は特に警察に疑われてないみたい。殺人のニュースに母が気付いてもどう反応するか知りたくないかな。

どうせ私を見捨てた母親ですもの」

「うん……」


「木更津孝(40)は埼玉の自宅で腹部を何者かに刺され、死亡しているのが見つかった。警察は物取りの犯行と見て捜査を進めている」

新聞記事を読み上げる美彩。

「こうして新聞を読むと毒父が死んだ実感が湧く。範之くん、私を父から助けてくれてありがとう」

あれから2つの凶器を山に埋めに行った。


「……」

「頼むから元気出してよ、範之くん。仏だけにほっとけなーんてね」

「殺し疲れたかな」

「人を殺すってどんな気持ち?」

「どんどん生体反応が無くなっていき、人が死ぬってこういうことなんだなって思うよ」


考え込む美彩。

「とりあえずどこまで逃亡する?」

「静岡がいいかな」

「ラジャー。南進するんだね」

「途中で警官を襲い、拳銃を奪おうと思う」

「いい考えだね。拳銃さえあれば凶器の処理に困らないし」


はにかむ美彩がかわいかった。

俺は酒を飲みながら美彩を抱きしめた。

「んっ、お酒臭い。川崎の風俗街の近くで下着売るからついてきてくれる?」

「わかった。見張ろう」

「4枚も売ればぜいたくできるかな」

俺の手の中でくすぐったそうに身をよじる美彩。


「こうなりゃ何人、何十人殺せるか勝負だ。美彩これからもよろしくな」

「ええ。範之さんは私だけのもの」

俺は冷蔵庫まで行き、美彩の分の缶チューハイも取り出す。

2人仲良く乾杯したのだった。

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