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序章

揺るがない愛への渇望

愛されたい 愛されたい

叶わぬ夢を抱えつつ

独房で独りあなたを想う


俺の過ごしてきた人生は

他者から攻撃される日々

生きてていいものか

わからなくなった


ハニーよ

顔向けできない人間になってしまった

君の喜ぶ顔が見たくて

犯行を重ねた


全ての人々に花束を

全ての人々に花束を

愛が哀に変わる時

神は何と言うだろう


俺先山範之は独房にひとり座りながら多くの書物(支援者により差し入れされた物)を読み、勉学に励み詩と小説を書いてきた。

面会には恋人の木更津美彩が毎日来てくれる。

彼女は笑いながら言った。


「私の言う通りに歴史に残るシリアルキラーとして名を残してくれてありがとう。そこまで私のこと好きだったんだ。でも私もノリユキのこと好きだよ」

そう、幼少期に父親からDVを受けて育った美彩は世の中のシリアルキラーへ共感を覚える歪んだ女の子として育っていた。

歳は19。

彼女とはツイッターの病み垢で出会った。


思えばあの時の彼女の書き込みに同調さえしなければ、俺の人生はここまで狂いはしなかった。

美彩が喜ぶ姿を見たくて強硬な凶行を重ね続けていったのだ。

ここが日本の独房、刑務所じゃなければまだ彼女の肌を感じることができたのだろうか?


どうせ35人殺して死刑になる人間だ。

ならば話したくないことも手記として遺そう。



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