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エピローグ
結局。
小説のような物語ははじまることなく、私はいつも通りの生活を送っていた。
特別な使命があるとか、魔法少女の如く何かと戦ったりなんかもない。ごくごく普通の生活。
ちょっと違うのは変なものが時々見える事。いや、毎日デブ猫見てるから、時々ではないのか。
今もうちに居座っている自称ご主人様こと、自称ジョセフィーヌ。
ご主人様と言っているとはいえ、ドジっ子なアポロが俊敏になるとか特殊能力を持つとか、そんな凄い猫になる事はなく。肝心な時すら頼りにならないのも変わらないままだ。アポロに求めることすら間違っていたのだろうけど。
変なものが見えて触れる事ができる私の力は煩わしいものにしか過ぎず。劇的な何かなど起きずに日常は過ぎて行くのだった。