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ママのお腹の中にネジを忘れてきた女の話  作者: ぴよぴよ
高校一年生、春
1/2

はじまり

2021年5月、19歳。高校3年生。

高校一年を留年した女の、日常生活。


趣味はアイドルの応援、それ以外のことにはほとんど興味なし。今推してるグループは4つくらいあって、その中でも一番力に入れてるのが空色の某坂道グループと、絶賛シーズン2が放送中のオーディション番組から生まれた男性アイドルグループの2つだ。某J事務所や、坂道のライバルグループから始まったアイドルオタクの生活は既に10年目を迎えようとしている。


ちなみに友達はJ事務所のオタクが大半で、女の子のアイドルのオタクは友達にはいない。オーディション番組出身の彼らのオタクも1人しかないが、友達の母数がそもそも少ないので、仕方がない。


好きな食べ物、中学生の時はオムライス、理由は推しが「オムライス王子」と呼ばれていたから。

高校3年生の今は牛タン。肉屋さんでちょっといいお肉を自腹で買うくらいには牛タンが好き。


ちなみに好きな色は、中学生の時はオレンジ、これも推しのメンバーカラーがオレンジだったからだし、今は青で、これも推しのサイリウムカラーが青×青だからだ。


こんな感じで推しに影響されまくった人生を謳歌している。



✳︎



2018年4月、2002年生まれの私は晴れて高校生になった。

受験も一筋縄ではいかなかったし、どうにかこうにか私を高校生にしようとたくさんの大人が動いてくれた結果の入学だった。


小学校で一度、中学校でも一度、転校を経験しているにも関わらず、人見知りで内気、緊張すると声がうわずってしまうほどシャイな性格。


その時はまだ自分の頭の悪さをしっかり把握できていなかったのか、卒業できるかよりも友達ができるかの方が不安で(まあ他の子もそうだとは思うけど)、それなのに入学式のクラス写真はブスッとしていて、可愛げがない。


自己紹介で、DD(誰でも大好き、推しがたくさんいること)だと思われることも頭になく、はっきり全推しを紹介、結果4人の推しを披露した。その時は今の推しとはまた違う人を推していて、そのグループのオタクで集まった人たちと仲良くなれたので、友達ができるかの不安は一気に解消された。


また、私が推していたグループのオタクだけでなく、そのグループが所属する事務所のアイドルを推している人は当時クラスの3分の2程いたので(そこまでお金かけてないけどテレビとかは見てるよ〜みたいなオタクも含む)、共通の話題があることが多くクラスの雰囲気も和やかでクラス全体で某事務所の話で盛り上がったりした。


私はどちらかと言うと童顔で、自分で言うのもなんだが妹気質、小柄で大人しめだったし、そこまで不細工なわけでもなかったので、その大人しめの性格と緊張してうわずっている声に錯覚を起こした陽キャたちが私のことを可愛いと言ってくれていた。


ただ、最初は可愛い可愛いと言ってくれたクラスメイトもだんだんと私に興味を示さなくなった。

なぜならただのアホでめんどくさいタイプだったからだ。

大人しめだったのは緊張していて、最初から派手なことができない小心者だったからだし、なれてきてだんだんうわずった声も元に戻っていき、極め付けは初っ端から授業で爆睡をかましてしまったのだ。


私の通う学校は私立で、中学から持ち上がっている子もいた。そんなその環境に慣れた子がいるにもかかわらずその子たちよりも圧倒的な速さで授業中眠ってしまったのだ。

そりゃ内進生たちも「なんやねんこいつ」ってなってしまうのも無理はない。


その時はまだ机に突っ伏したりはしていなかったが、周りのみんなも眠り始める頃には自分は寝ます!宣言するかのように眼鏡を外し、机に突っ伏しておやすみしていた。


そんなこんな、いろんなことがあって、もともとすずめの涙程しかなかった学力が、思わずすずめも笑っちゃうくらい爆速で無くなってしまい、結果的には【留年】することになったのだ。


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