需要
私達のママは小中学生の子役やモデルを扱う芸能プロダクションの社長。
その芸能プロダクションに私達もタレントとして登録されている。
それは良いんだけど、ママが取ってくる仕事は録でもない怪しい物ばかり。
よそ様からお預かりしている子供達にはさせられない仕事を私達に回しているらしい。
実子ならそんな仕事をさせても良いのか! って思うけど、それが飯の種だから仕方が無いか。
今日もママが取って来た撮影の仕事を終えた私達は、駅前でプロダクションに向かうマネージャーと別れ帰宅。
「「ただいま」」
「おかえりなさい」
「ああ疲れた。
この寒い冬場に水着の撮影会なんて勘弁してよ。
私だけが水着でこいつは着衣撮影なんておかしいでしょ!
それなのに、私の水着姿を撮るカメラマンの爺共より、ツルペタのこいつに群がる爺共の方が多いなんて理不尽よ」
「そんな事僕に言われても…………」
「我慢しなさい。
それに仕方が無いじゃない。
男の子の水着姿なんて殆ど需要が無いけど、セーラー服やワンピースなど女物の服を着た男の娘の需要は沢山あるんだから」