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『第八輪世界』設定。資料。ボツにしたコラム。イラストなど  作者: 鴉野 兄貴


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物語の舞台

 『夢を追う者』『ファンタジー世界で貸し自転車屋』の舞台


【車輪の王国】

 大陸中央部南側に存在する。王都『車輪の王都』のほか小国乱立期に前身となった『悠久の風』『立夏の嵐』『艶月の雪』の小都を持つ大陸最大の国家。古代魔導帝国の技術を一部受け継いだ王国であり、建国の英雄達は不老長寿の力を得、いまだ存命とされている(真偽の程は定かではない)。

 魔導帝国崩壊後の戦国時代に成立した三国同盟を基に建国。

 その首都は世界最大の都とされており、10万人もの人間が豊かに暮らしている。

 都市の特徴としては天にそびえる巨塔が沢山建っていること、その建築技術がいまだ健在であること。この建築技術は道路工事技術としてまだ現存している。後述。


 都市自体が古代魔導帝国の都のひとつの真上に建築される形で存在。

(魔導帝国の首都、「天空の都」は現在落下してしまい、北の巨大遺跡として存在)

 また、「車輪の王都」の名前の由来となっている理由のひとつとして、車輪の軸のように王城から大通りがいくつも直線状に伸びている。

(※この世界の都市防衛設計上、とても珍しい)


 大通りにそって主要な施設が並んでおり(これも防衛の観点からはとても珍しい)、各所に衛兵詰め所があり、治安がとても良く、見通しが極めてよいため交通の便が良くなっている。

 古代魔導帝国の上下水道をそのまま利用しており、常に新鮮で綺麗な水を飲めると同時に、汚物は速やかに処理され、疫病が流行ることもあまりない。


 また、大陸全てに支部がある魔導士ギルドの本部があることでも有名。

 ギルドの長であり建国の英雄の一人である偉大なる魔導士は建国当初より存命とされる。


 車輪の王国の騎士団は強大な戦車騎士団を擁する。

 古代魔導帝国が遺した遺産である建築技術を生かし、ありとあらゆるところに街道をすばやく敷設し恐ろしい勢いで戦車を用いて他国を圧倒する騎士団は他では類をみない。

 ちなみに、騎士団の旗は『自由の翼』を模したものであるが、他国人から見ると三十二のスポークを持つ『車輪』に見える。

 作者イメージ的にはインドっぽいけれど、気候的には北ヨーロッパ。


 『立夏の嵐』は砂漠と燃える水しかないが古来から交易の要衝とされており、魔導で砂を液状化させて進む砂上船が有名。『艶月の雪』は山国でありながら氷河船なる独自の戦力がある。また規模は大きいとは言えないが『悠久の風』にも海に通じる港がある。


 『花咲く都』の公社に類する組織は表向きにはないがオルデール侯爵家率いる暗殺者ギルドを擁していた。


 しかし暗殺者ギルドは『夢を追う者』たちの活躍により撤廃。後年『ミリアのクッキー』『牛乳屋ピート』などの食糧調達結社を育成し世界的な影響力を発揮する。実は王家自体がある種の公社の側面があり王家が極秘裏に運営するカント商会は王家主導の『子供たち』支援組織である。


 首都『車輪の王都』は現代の感覚でいえば廃高層ビルが立ち並び、その間にファンタジー的な建物が多数並んでいる威容を誇るが、本来この街は都市そのものが魔導陣となっていて重要な遺跡もまだ地下やビルの中に残っているが基本立ち入り禁止。理由は『ファンタジー世界で貸自転車』や『夢を追う者』でも語られている。


【花咲く都】

 海を隔てた先にある宗教制立憲君主国家。『貸し自転車屋』時点では世界最強の海軍力を持っていたが『私の夫は鼻先零ミリ』の時代ではすでに凋落して久しい。『はなみずき』率いる三国連合に敗れ去ったあと邪竜フレイアの襲撃を受け、その後100年で一時は都市国家レベルにまで解体されてしまうがその後盛り返している。


 歴代の聖女や高僧の転生体が引継ぎ国を治めると信じられているため世襲制は名目上存在せず神託によって権力者や高僧となる赤子が選出され養育される(※実態は各有力者の思惑で決まっているも同然)。聖女は俗世の権力を持たない建前となっており俗世のことは議員たちが決めているらしい。古来より正義神を奉じている国家だが大陸の正義神殿は神ならぬ人の転生を否定し神を冒涜する存在として排斥するため花咲く都の信仰を異端と見做している。花を愛で文化を愛する半面、異端と見做した者や国家には苛烈な攻撃を加える彼らは独特の軍政を持っている。まず名目上軍隊が存在しない。彼ら曰く『正義と平和をと花を愛する聖女の国家は暴力を廃した』だが実際は『株式会社』という公社が独自の軍事力を持って行動しており、民営化と効率化、宗教的狂信と短期的実利により苛烈な戦いを見せる非道な集団として周辺各国には認知されている。


 『お父さんは『勇者』さま』舞台


【ローラ市国】

 『車輪の王国』国境を守る要塞都市。古来より北の山脈や魔導帝国時代の古代遺跡から押し寄せる魔物たちや『鉄と血の帝国』から『車輪の王国』を守ってきた。街道をあえて設けておらず丈の高い草原は馬車の動きを大きく制限し『緑の海』と呼ばれる旅の難所となっている。


 『星を追う者』の舞台


【西方都市国家群】

 小さな『都』が連合して西方の大国に睨みを利かせる『西方都市国家群』には『国王』は存在するものの他国で言う『伯爵』位程度の『貴族』たちでしかなく各国王たちが代表者となることで実質民主主義的な政策をらざるを得ない事情があり、結果的に民は明るく元気に暮らしている。(※我々の感覚では世襲制の国会議員兼市長兼知事くらいの権限)


 ただし、西の大国たちが豊かな西方都市国家群を見逃すはずもない事情、小さな村々では『国王』(※他国からは『伯爵』と呼ばれる)たちの言葉が届きにくいこともあり、『冒険者』の活躍の余地が多く残されている。作者イメージ的には古代ギリシアのポリス。年に一回各国王の合議が行われる日は最大の祭りであるとともに戦争禁止日であり、各分野における世界一を決める決定戦として有名。合議制もあって実情は共和制に近い。辺境の村『ウインド』もこの地方にある。西方都市国家群は徒歩で移動できる範囲内にある『都』ごとに激しく気候や文化が変動することで有名。



【大陸中央諸国】

 西方都市国家群を虎視淡々と狙う国家群。草原が多い地域。豊かな穀倉地帯を持ち、大国が多い。

『魔法の国』『劔の国』『闇の国』などがある。

 作者イメージ的にはローマ帝国その他。


【南部諸島】

 大陸南東部に位置する大型諸島。かつては大陸だったという説もある。『虹の精霊』を信奉する独自の宗教形態や文明が存在したとされるが詳細はよくわかっていなかった。『星を追う者』として訪れた『教授』とシーラが左遷をいいことに訪れ友人(※シーナとファルコ・アステリオン)の素性調査を兼ねた冒険ついでに遺跡や民俗学調査を実施。その論文を持ち帰って銅板印刷で出版したため大陸でも認知が進んだ。


【混沌の地】

 西方都市国家群よりに西に位置する。ピート曰く、嵐の晩に小さな漁船をかっぱらった祖父と祖母が旅立った先とのこと。実在するかや大陸か島かは『夢を追う者』の時代では不明瞭だが、ピートの祖父に当たるビリーことビリオン・ミスリル、イーグレットはその後の時代も健在。余談だがビリーとイーグレットについてピートは『巨大なクジラという魔魚に小舟で喧嘩を売る男の中の男』とピートは認識している。多分一生勘違いしている。



 『転生したけど受精卵に負けてしまいました』『私の夫は鼻先零ミリ』の舞台


『我が国』『緑の大地』

 『夢を追う者』の時代においてはまだ成立していないが、『転生したけど受精卵に負けてしまいました』『私の夫は鼻先零ミリ』時代には存在。

 『転生したけど受精卵に負けてしまいました』の舞台、名もなき村(封印の村)を含む国々。

 英雄たちが建国した村がもとになっているらしいが詳細は不明。

 ディーヌスレイト曰く、『建国の一族が城内の掘っ立て小屋に住んでいるのは事実』らしい。『我が国』は建国後、『お父さんは『勇者』さま』の舞台である都市国家ローラ市を吸収合併している。



 ※『五色の魔竜』について。

 『車輪の王都』郊外の森の中にある古代の小さな見張り塔を改装して立てられた冒険者の集う宿。

 帳簿を見る限りは魔導帝国が滅びた直後から存続しているようで、500年以上の歴史がある(車輪の王国そのものより古い)。


 初期はなんらかの目的をもって腕の立つ戦士達が集った見張り塔だったようだが、歴史を重ねるうちに、世界各地の冒険者たちや旅人が集い、情報交換やさまざまな品々の売買を行う場として機能するようになり、今の宿の形態におちついたようである。


 外観は二階建てで底面は六角形の形をした古代の小さな見張り塔(現在は宿泊施設と酒場になっている)と、増設した別棟(厩や風呂などが付属)がくっついた形になっている。

 見張り塔といっても、長い歴史のうちに宿として整えられたため、立派なテラスを上下二階とも備えており、見栄えは決して悪くはない。


 構造的には見張り塔というより小型の砦になっており、可也の頑丈さを持っている。

 周りの森は王族の狩場とされているため、その管理も店主に任されているため、店主であるファイブドラゴンズ家は下手な貴族以上に権限をもっている。


 なお、名作「ファンタジーRPGクイズ」のリスペクトではあるが別物。


【魔導帝国】

 500年以上前に栄えたとされる魔法の帝国。

 世界全てを統一していたとされる。

 統一政権と魔力と技術による豊かさ、魔導王たちの代々の善政の反面、過酷な身分制度を導入し、魔力の有無で身分を決めていた。


「貴族」という言葉は本来魔導士を指す言葉。

 現在は国王の臣下の中でも領地の中での独自裁量を認められた存在に「貴族」の称号が与えられている。

 この帝国は世界の滅びに最後の魔導王と最初の剣士が立ち向かい、魔導王と滅びの壮絶な相打ちになったことで帝国は魔力を失うと同時に、世界と個人を直接結べるという移動手段、情報伝達技術を失い、崩壊したとされる。


 ※新王国時代について。

 前項でも何点か触れていますが、現在は剣の時代とされ、暦も変わっている。

 現在はかつて奴隷であった魔力を持たぬものたちが魔導帝国崩壊後の世界の主軸となって活躍。

 個人と個人を直接結べるという情報網も崩壊しているため、巨大国家を運営することはできず、現在の多種多様な国家が誕生する原因となった。

(現在の新王国群は紙を大量に作成する技術と大規模印刷技術が失われているということも一因)

 そのため、地方訛りが発生しだしており、もはや魔導帝国時代の言語は統一言語として機能していない。ただし現実世界におけるラテン語のように教養人や冒険者は習得している。


 ※身分制度について。

 魔導帝国崩壊の混沌を収めんと戦い抜いた最初の剣士の理想は「奴隷も貴族も無い世界」だったが、衆愚政治の危険性が高い民主主義はこの世界では結局定着せず。

 伝統的な各国の国王は(自分達の祖先が奴隷であったことから)奴隷制度を敵視しているのですが、奴隷市場や人身売買は今も根絶できていない。


 民主主義が定着しなかったので、魔導帝国時代からある貴族位も結局廃止できていない。

 とはいえ、流石にそのまま貴族を名乗るのは最初の剣士への冒涜になるため、「貴族の子孫」と自称することで各国の貴族や王族は『貴族』を名乗っている。


 そのため、魔導帝国時代は魔力の有無で権限が決まっていたが現在は血族や血筋で決まるようになってしまっている。ただ、どちらにせよ政務能力で決まっているわけではない。


 現在の貴族の任命権は各国の国王にある。

 現在の伝統的な国王は民衆の支持と貴族の任命権の都合で、ほとんどの王族が「建国の英雄である剣士と魔導王国の王族が出会って結ばれた結果生まれた子孫」を名乗っている。


 ※農奴について。

 農地と一緒に売買される実質的な奴隷だが、財産を持つことは可能。

 農地に付属している存在なので移動の自由はない。

 基本的に存在しない建前になっているが、貧困かつ中央から離れた村落はその限りでない。

 本編登場のアンジェのように幼い頃に貧困から売り出されたり誕生と同時に生まれなかったことにされたりすることは珍しくない。

 アンジェの場合は両親が直接収入を得ていますが、領主の権限で農地つきで他人に売り渡されたり、女性特有の「労役」を命じられたりすることは珍しくない。

 それでもごくごく稀ですが、「自分を買って」自由になった者の例がある。


 ※冒険者について。

 古来はソーサリアン、現在はアドベンチャラー、新しい時代ではドリームチェイサーズなどと呼ばれる存在。

 伝統的に自分自身のみを一つの王国として主張することが許されている。

 『最初の剣士』の理想を体現するものであるため、各国王相手でも膝をつかずとも良いといわれている。

(ただし、軍事力が個人と一国では違いすぎるので、普通は膝をついて礼をする)


 冒険者は出自を問わない。奴隷でも冒険者の店まで逃げ込んで冒険者になれば冒険者である。

 もっとも、大半は門前払い。


 冒険者は個人や国家の依頼を受けて行動する。

 この依頼は断ることが可能ですが生活の都合上まず断ることはできない。

 そのため、分相応な依頼を受けたりしないよう依頼を効率的に受けられるよう冒険者の集う宿の店主が仲介料(報酬の10%)を取り、適材適所に冒険者を派遣することで対応するシステムが産まれた。

 後の世では金融技術を駆使してさらに効率的に運用されるようになる。


 冒険者は法律の範囲外とされ、保護も受けることは出来ない建前になっている。

 冒険者たちは最初の剣士の理想の具現者を名乗っており、冒険者同士で戦うことは基本としてないものの、無法者の冒険者が現れた場合、同じ冒険者が派遣されることがある。


 ※人類の敵。ダークエルフ

 ダークエルフの作中の扱いについて。チーア、ファルコは知識が無いので『変なエルフ』という認識だが、妖精族はおろか人類から見て不倶戴天の敵という恐ろしい存在。


 具体的に言うと体格はエルフよりやや優れ(それでもニンゲンよりよっぽど細身)。

 単純な腕力は人間に劣る反面総合的な身体能力は極めて高い。


 また、あらゆる生物と交配して、『眷属』を生み出すこと、あらゆる生物を強力な魅了で支配することが出来る。


 種族的な問題点は異種族との交配力が高い反面、純血種が生まれにくく、出来損ないが生まれることが多い。ただし、所謂遺伝病は存在しない。代わりに彼らの『出来損ない』は生物的に問題のある体構造と異常な知性を持ち産まれながらに言葉を話し、一週間以内に死亡する。


 よって、出来損ないが産まれた場合、彼らは手ごろな赤子をさらって育てる。

 彼らの乳を飲んだ赤子は眷属となり、魔力を有するようになります。


 本編登場の『孔雀石』の種族は「いちおうエルフ」。

 ひょっとしたらダークエルフに産まれたかも知れないが、彼女は暗黒神の加護(主に抗魔の力)であり契約の証である黒い肌をしていない。チーアの言う異種族交配の原則から反するが、愛の奇跡である。


 もっとも、種の原則に従えば交配して子孫を残せる生き物同士は『同種』に限る。

 ダークエルフは出自が謎に包まれているため、エルフのように『身体は木々が変化し、魂は妖精の世界よりやってくる』などの情報は伝わってきていないのが真相。

 ニンゲンと出会えば多くの場合交戦もしくはダークエルフからの一方的な蹂躙になるため。

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