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コラム。ファンタジー世界で公衆浴場??

 劇中で出すことにした公衆浴場。

 実は公衆浴場って中世ヨーロッパには。

 一応、公衆浴場が古代ローマ帝国時代にあったのは事実なのですが(床暖房システムや湯沸しボイラーもあります)、偉大なるローマの技術をキ○スト教のアホウどもが全部ぶっ壊しやがったので入浴の習慣がなくなったようで。

 香水が発達したのも耐え難い体臭を誤魔化すためですし、食後のフルーツも歯磨きのようなものだったようで。


 この物語の舞台では「偉大な文明が既にあった」設定があるため、「古代魔導帝国の遺跡の技術」といえば辻褄は一応合うことにはなりますが。

 ローマ帝国偉大だな!! 創作の世界にも多大な影響!?


「車輪の王国」は王都に関して言えば巨大な川が王都中心部を流れており、海にも面していますので水には苦労しません。

 石材は豊富にあります。鉄材は豊富ですが技術があまりありません。

 青銅器の技術は発展しています。資源も豊富にあります。

 建築技術は魔導帝国時代の技術がそのまま残っています。

 建設だけなら現時点で可能です。


 問題点は運営資金と建設資金です。

 特にこれだけの公共事業、貧乏神殿以前に王国でもなしていないわけでして。

 可能なら歴代の車輪の王国の王達が実現していたはずです。

 理由としては「銀行」がこの世界にはまだないからなのですが割愛します。

(もっと昔にはあったらしいが資料が無い)


 高司祭さまは各所を回り、「市民全部で使える風呂を作る」計画を話して回ります。

 本来なら膨大な資金を必要としますが、「この風呂が出来た暁にはギルドや貴族上層部が直接僅かなお金を払うことで使用人やギルドメンバー皆が風呂使い放題」と言う話を広め、貴族だけではなく庶民達からもお金を集めることに成功しました。

 もちろん、今までの喧嘩まがいで殺されたり傷つけられた神官たちのための多額の賠償金を正義神殿から巻き上げたことも忘れてはいけません。

 高司祭さまは今で言うファンドの概念を持っていますね。

 ただ、ファンタジー世界で実現する場合、とんでもない道楽者の超絶大金もちが存在する経済のある世界か、銀行があるか、高司祭さまのようなチート人間が必要だと思います。

 この世界、商人ギルドないし。大規模な商会はあるけど。

 チーアも言っていますが、高司祭さまは傑物です。

 この世界、金融技術があるからいいけど、無い世界だと公共事業そのものが大事業なんだよなぁ。


 補記。ちょっとまった。薪がないぞ?エルフさん分けて!?


 この物語世界で言うと「薪(燃料)」が一番のネックになります。

 古代ローマ時代は一応石炭を使っていたみたいですが、

 この世界、石炭の利用あるのかなぁ。

 トート先生が家畜の糞から燃料作ってたけど。


 トート先生が解説していますが、この世界は輪作の概念が薄い……というかいまだ焼畑があるようで。

 燃料用の木を育てる概念があるのでしょうか。

 現実のヨーロッパと違って森にはいったら野生動物以前に魔物に襲われますし、

 下手に伐ろうもんならエルフの怒りを買うわけで。


 そういうわけでこの世界、前述通り燃料は現実世界の中世ヨーロッパより高いです。

 床暖房システムといえば日本というよりお隣の韓国朝鮮半島の「オンドル」があるのですが。

 これは恐ろしく燃料を食うようです(熱効率が意外と悪いらしい)。

 日本の支配を受ける前の李氏朝鮮はドラマで見る豊かな国とはお世辞にもいえない国でしたが、半端ない寒さのため、片っ端から森林資源を燃やしまくったのも一因あると思います。

(昨今の日本国営放送の大河ドラマも酷いもんですので人の国の事はいえません)


 日本の支配を受けて大発展(本当に発展している)した後でも、ちょくちょく親切心だかおせっかいの塊のような日本人がいっては植樹の有効性を語りまくっていたようですので、

 どんだけ森なかったのやら。洪水も多かったようだし。

(「若き将軍の朝鮮戦争」にて作者の幼少時代に見た植林の凄さを伝えんと熱弁を篩う日本人の話が出てきます)


 閑話休題。


 庶民は日々の薪代金もケチケチつかっているというのに、一度に集めて市民皆がつかえる施設で毎日大規模に使うとなると、寒いから薪を炊こう。

 でも薪がないから我慢だ。凍死だ。

 から、寒いから風呂に入りにいこう。になるのは必然。

 みんなが寒さから逃れるため、老いも若きも男も女も貧者乞食に貴族に商人、みんなみんな風呂に入るようになるのでは。


 あっという間に薪代金が高騰すると思われます。

 さしもの高司祭さまも失念しているようですけど。

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