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空の果て  作者: 草薙響
2/20

未知

 

私を知らない貴方がいて

私の知らない貴方がいる


私はあなたを知っていて

あなたも私を知っている


あなたであれ、貴方であれ

それが私にとって大切であることに

何ら変わりはないけれど

それでも時々、怖くなる



あなたの見る私

それは私に違いない

けれども果たしてこの私は

あなたを見ることが出来るだろうか

貴方を知ることが出来るだろうか


答えはでない

それすらも掴めない

靄のような陰の中


私は沈む


何かを求めて

沈み行く



何を落としたのかも

分からないのに




『未知』

 

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