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気分も相対的

作者: GONJI

時は元禄、世も平和となり、町民による豊かな文化が花開きました

時の将軍徳川綱吉公は生類憐みの令なるものを発し、お犬様が籠にお乗りになられる時代にしてしまいました

この時代の文化の中心地は上方であり京や大阪、特に大阪は商業地として大発展し多くの方が移住してきたようです


さて、そんな時代は江戸の日本橋から京の三条大橋まで移動するには徒歩で13日から15日前後かかっていたらしいのです

距離は約492kmなので15日にとすると1日に33kmも歩くことになるとか!

それを2週間ほど毎日歩くのですからね

凄いんじゃないですか?

東海道五十三次…最近は大阪までの五十七次なんてことも話題になっていますが、庶民が移動する手段は何と言っても徒歩ですからね

ところが飛脚は3~4日で走破したとか!4日とすると1日123kmも走るとはねぇ

まあ、バケツリレーのように繋いでいたとは言えこれまた凄い!

じゃあ、早馬は・・・これも繋いでいたようですが今では動物虐待になるのやろか?


しかし、江戸在住のこれから京へ行くある庶民が知り合いから「すまんが、京にいる弟にすぐ帰れ!と伝えてくれ」なんて頼まれごとをしても、実際に伝わるのは2週間後なのですよね

もっと詳細な内容なら、文字が読めない人も多かったその時代に庶民はどうやって伝えたのでしょうね?

現在の伝言ゲームの数分間でも違って伝わったりするのに、2週間なんて途中で忘れたり、思い違いしたりしそうですよね


そんな時代ですから、何か事件が起こったとしても日本国中に伝わるまでにどれだけの時間を要することか・・・現代感覚では反対に想像もつかなくなっているのではありませんか?

そんなことを言っても、パソコンも数十年前までは一般的ではありませんでしたし、ネット環境の整備なんてもっと後ですしね、家電話と公衆電話はかろうじてありましたが、携帯電話なんて夢の未来道具でしたし、ポケベルが出た時に凄いよなぁ!と思ったのもほんの数十年前の話なのです


わざわざ政府が家電話を使用してそれぞれの家庭に電話して伝えてくるなんてありません

超アナログの回覧板はありましたね

さらに面白いことに、当時のテレビ番組ですが、都会では放送局も多く多チャンネルでしたが、地方では2~3チャンネルしか無いなんてざらでした

さらに、朝ドラなんて都会の一週間遅れで放送していたのも普通でした

よく「ニュースも一週間遅れか?」なんて田舎の親戚をいじっていたこともある大阪人の私でした

それも数十年前の話ですよ


それでも普通に生活はできていたのです

元禄時代にはその時代の情報拡散の速さがあるように、数十年前もその時代の情報拡散の速さがあったわけですね

でも、元禄時代よりも確実に情報拡散の速度は上がっているはずですよね?

テレビで放送したらすぐに伝わりますからね

戦前からラジオはありましたので、一般的とは言えない時でもそれから大幅に速くなったのですね


情報拡散の速度が上がるにつれて、世の中の対応する動きもどんどん速くなっていますよね?

でもね、1日は24時間であることは変わりませんし、朝起きてご飯食べて、仕事したり、学校へ行ったり、昼御飯食べて、午後の部を過ごし、帰宅して風呂に入り、晩御飯を食べて(私の場合この風呂上がりのビールが日常ですのでこの順番です)、ええ気分になって、寝る・・・これは大昔から変わりない方が多いのではないでしょうか?

かつて、入浴はそんな頻繁にしない時代もあったようですが・・・


なのに、とっても中身の濃い情報が物凄い速さで飛び交って、通り過ぎて行く・・・

同じ濃度の情報としたら元禄時代よりはるかに速い速度で到達し拡散してしまいます

数十年前でもここまで速くなかった

まさに情報に関して時は相対的だと感じています


時が経てば時は短くなるようだ


実際、東京から京都までのぞみで2時間15分ですからね

ただ、東京日本橋から東京駅までと京都駅から三条大橋まで行く所要時間を足したら3時間はかかりますかね?(笑)


でも、寿命は延びているので、生涯どこまで詰め込まれるのだろうかねぇ

人間はのどかでありたい気分と引き換えにしてしまったようだと想うのです


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