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⑻『白日と喝采』
⑻『白日と喝采』
㈠
否がおうにも、俺はいつしか、白日を喝采していた。白日と喝采、であるにもかかわらず、白日を喝采、と言っている、であるからして、この語法の問題の差異が、大きく、文章に圧し掛かってくるが、それは百も承知な訳である。
㈡
何故かって、そんなことは、俺にはわからない。わからないということを、わからないというだけ、まだマシだろう。誠実に、訳がわからない、って言ってるんだから、その通りなんだよ。一体何なんだよ、白日と喝采さ。
㈢
つまり、白日と喝采というタイトルに拘束され、周囲を囲まれているって訳だが、しかしそれでも、生きるか死ぬか、の問題だから、とにもかくにも、白日と喝采ということが、俺の神経を奮い立たし、執筆に臨める訳なんだよな。