表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ピパロン王国警備隊

ピパロン王国警備隊 第6話 トーマの転職

作者: pyuzou

〇ため息

トーマ隊長「・・・はぁ~」

ルミ隊長「ため息なんかして、どうかしたのですか?」

トーマ隊長「・・・はぁ~」

ルミ隊員「聞こえてますか、隊長。」

トーマ隊長「・・・はぁ~」

ルミ隊員「コラッ!トーマ隊長!しっかりして下さい!」

トーマ隊長「ん、ああ、ルミ隊員か。」

ルミ隊員「ああ、じゃないです!何かあったんですか?」

トーマ隊長「・・・くび。」

ルミ隊員「は?」

トーマ隊長「さっき、カリー長官の所に行って来ただろ。そしたら、カリー長官が「明日から来なくていい」って・・・」

ルミ隊員「うーん、まあ、犯人逮捕とか、全然してないですもんね。」

トーマ隊長「他人事のように言っているが、君も全く活躍してないだろ。」

ルミ隊員「それはそうですが・・・なんか私にも責任があるような言い方ですね。」

トーマ隊長「勿論だ!どうしてくれる!

・・・って、ルミ隊員と言い合いをするのも今日で最後か~。オレは明日からどうやって生きていけばいいのだろうか・・・」

ルミ隊員「なんか大げさですね。転職すればいいだけじゃないですか。」

トーマ隊長「おいおい、転職ったって、そんな簡単なモンじゃないぞ。」

ルミ隊員「そんな事言わずに考えて見ましょう。」


〇転職先

ルミ隊員「隊長は、得意なことはないですか?」

トーマ隊長「ない!(キッパリ)」

ルミ隊員「うーん、それは困りましたね~

あ、そう言えば、隊長はラーメンが大好きでしたよね。ラーメン屋さんなんてどうでしょうか?」

トーマ隊長「おお、それは名案だ。なんかやる気がでてきたぞ!ルミ隊員、これからラーメンを作ってみるので少し待っててくれ。」

ルミ隊員「えっ・・・」


30分後・・・


トーマ隊長「ジャ~ン!ハッハッハ、トーマ隊長が本気をだせばこんなもん、簡単さ。」

ルミ隊員「なんか、ドス黒いんですけど・・・」

トーマ隊長「トーマ隊長特製コーラ&チョコレートラーメン完成!コーラベースのスープにチョコレートを溶かした創作ラーメンだ。」

ルミ隊員「げげっ」

トーマ隊長「どうした、早く食べないのか?遠慮する必要はたいないぞ。」

ルミ隊員「一口だけ・・・ん゛~これは・・・?!」

トーマ隊長「どーだ、美味いだろ。」

ルミ隊員「・・・私が悪かったです。ラーメン屋はあきらめましょう。このセンスでは無理です。」

トーマ隊長「そうかな~、SNS映えするし、大ヒットしそうだがな~」

ルミ隊員「・・・他になんかないんですか。」

トーマ隊長「そうだな~、ドーナッツ屋とかいいんじゃないか?」

ルミ隊員「あ、いいですね。私、ドーナッツ大好きです。」

トーマ隊員「よし、早速作ってみよう!」


30分後・・・


トーマ隊長「出来たぞ~、渾身の逸品だ!」

ルミ隊員「なんか、すごく長細いですね。お皿からはみ出てますよ。」

トーマ隊長「ふっふっふ、それでいいのだ。その名も「ポンデロング」だ!」

ルミ隊員「完全にパクリじゃないですか~。でも美味しそう!いただきま~す。」


パクッ、モグモグ・・・


ルミ隊員「ゲボッ!」

トーマ隊長「どうした?美味しいだろ?」

ルミ隊員「あ...あの、ちょっと良いですか?」

トーマ隊長「ん、いいぞ」

ルミ隊員「で、では!」


ダッシュ!


ルミ隊員「お、おえ~!う、うげっ...」

トーマ隊長「・・・聞こえるぞ~!そんなに不味いのか!」

ルミ隊員「人間の食べ物とは思えません!

酷すぎ!」

トーマ隊長「隠し味のピーマンと黒酢とニンニクと歯磨き粉のせいかな?」

ルミ隊員「なんでドーナッツにそんなもの入れるんですか!もう、調理系は絶対ダメです!お客が死にます!」

トーマ隊長「そうか・・・どうしたらいいのだ・・・。!そうだ!YouTuberはどうだろうか?

ルミ隊員「YouTuberは競争が激しいんですよ。大丈夫ですか?」

トーマ隊長「なーに、最近、ちょっと研究しているんだ。ちょっと見てくれよ。」

ルミ隊員「なんか嫌な予感・・・」

トーマ隊長「ヘイヘイ、ハロー、YouTube!どうも、トーマです!」

ルミ隊員「やっぱり!BUTAKINさんのパクリだ・・・」

トーマ隊長「今日は、トーマ隊長のモーニングルーティーンをやるよ。」

ルミ隊員「待ってください!正直、トーマ隊長のモーニングルーティンなんて、誰も興味ないです。それにパクリばっかりじゃ、そのうち訴えられますよ!」

トーマ隊長「じやあ、何をやればいいんだよ~

明日から俺はどうすれば・・・」

ルミ隊員「そう言われても・・・」


〇お別れ

トーマ隊長「ともかく、ルミ隊員とも今日でお別れだ。出来の悪い隊員だったがお別れとなると、なんだか寂しいな・・・」

ルミ隊員「出来が悪いは余計ですが、私も何だか寂しいです。・・・お別れなんですね・・・」

トーマ隊長「君がバナナの皮で転んだ姿は一生忘れないよ。」

ルミ隊員「私も、トーマ隊長が王様の前でカチンコチンだったこと、絶対忘れないとおもいます・・・」


プルルル、プルルル


ルミ隊員「はい、こちらピパロン王国警備隊です。あ、カリー長官。

・・・え、トーマ隊長ですか?クビになったて言って落ち込んでますが。

・・・え、そうなんですか。分かりました。伝えておきます。

・・・

隊長!カリー長官から伝言です。」

トーマ隊長「え、いまさらクビになった俺に何のようだ。」

ルミ隊員「それは勘違いですよ!

カリー長官が「もう来なくてもいい」って言ったのは、トーマ隊長が給料を上げてもらうためにカリー長官にゴマすりに来るのにウンザリして、もう、ゴマすりにこなくてもいい、って意味で、クビじゃまいそうですよ。よかったですね!」

トーマ隊長「なんだと!そうか、やっぱりな~、この優秀なトーマ様をクビにする訳ないもんな~」

ルミ隊員「なんか、急に元気になってきましたね!さっきまで落ち込んでたのに!」

トーマ隊長「よし、ルミ隊員、これからパトロールにいくぞ!」

ルミ隊員「は?もう夕方ですよ。今日は終わりにしましょうよ~」

トーマ隊長「黙れ!凶悪犯が街をうろついているかもしれん。行くぞー!」

ルミ隊員「ハイハイ。全く現金な人ですね。行きますよ。」

こちらで連載中!

https://pyuzou.com/2021/07/06/%e7%ac%ac%ef%bc%96%e8%a9%b1-%e3%83%88%e3%83%bc%e3%83%9e%e3%81%ae%e8%bb%a2%e8%81%b7/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ