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ミスコン開催!

 10分後。

 実行委員の女子である1年2組の琴石糸恋の相方、滑川鳴芽子がMRマイクを手に声を張り上げた。


「レディースエーンドジェントルメン! さぁ、それではついにミスコンが始まりましたよミスコンが! 初代ミス異能学園は誰の手に!」


 それから、エントリー番号1番から順番に、次々美少女たちが自己紹介とアピールをしていく。


 流石は美少女ぞろいの異能学園。

 どの女の子も、アイドル顔負けの美少女たちだった。


 ――まっ、桐葉のほうが353倍美人だけどな!


 他のミスコン参加者の美少女戦闘力を1500とするなら、桐葉の美少女戦闘力はブッチぎりの【53万】だ。


 ちなみに、俺は早百合次官と一緒に、ステージがよく見える関係者席に座っている。


「アビリティリーグに続いて芸能事務所でも立ち上げたら成功しそうだな」


 とか言っている。


「続いてエントリー番号21番、1年1組枝幸詩冴さん!」

「詩冴は参加者じゃなくて解説者になりたかったっすぅー!」


 と、言いながらウエディングドレスをイメージした白いドレス姿で拳を突き上げ叫んだ。


 純白のツインテールが舞い上がり、Eカップの胸が揺れると、会場中の男子がだらしない顔になった。


 ――詩冴って美人だしなー、スタイルもいいしなー。


「続いてエントリー番号22番、1年1組三又茉美さん!」

「いや、別に参加しろって言われたからしただけで、アピールとかないから、ていうか何よこの公然羞恥プレイ! もう次の参加者にいきなさいよ!」


 茉美が赤面しながらくちびるを尖らせると、会場の1割の男子が前かがみになった。


 ――お前ら、どこ見てる?


「続いてエントリー番号23番、1年1組貴美美方さん!」

「ふっ、ワタクシにアピールなど無用! さぁ凡民共、このワタクシに投票するがいいですわ!」


 自慢げに、ぐんと胸を張った途端、胸のボタンがひとつ外れて、胸の谷間が見えた。

 同時に、会場の男子たちのうち、もう1割が前かがみになった。


「ん? あぁっ!? いやぁーん!」


 慌てて胸を抱き隠して美方は舞台袖に逃げ込んだ。

 相変わらずの残念ぶりだ。


「続いてエントリー番号24番、1年1組有馬真理愛さん!」


 真理愛が姿を姿を現すと、会場の【女子】のうち2割が前かがみになった。

 真理愛が滔々と自己紹介と感謝を述べる間も、2割の女子たちが妖しい顔をしている。だけど俺は大人なので何もツッコまないことにした。


「続いてエントリー番号25番、1年1組恋舞舞恋さん!」

「ふゃっ!? ははい、舞恋です。えっと、特技はないですけど、あっ、サイコメトリーできます!」


 顔を上げて胸を張った直後、パチンと音がして、舞恋のバストサイズがひとつ上がった。


「ふゃぅっ!?」


 慌てて両手で胸を抱き抱えて、美方の後を追うように舞台袖に逃げ込んでしまった。

 舞恋のGカップに、会場の男子がもう2割ほど前かがみになった。


 そして数人の男子が講堂の外に走った。

 たぶん、トイレだろう。


 ――気持ちは分かる。


「続いてエントリー番号26番、1年1組内峰美稲さん!」


 美稲の登場に拍手が湧いて、彼女は柔和な笑顔で手を振った。


「みんなー、ありがとう。お店に来てくれた人もありがとう。私がご紹介にあずかりました、内峰美稲です。特技は家事全般で、ルームシェアしている女の子たちと一緒にご飯を作っているんですよ」


 講堂のそこかしこから、「嫁にきてくれぇ!」と怒号があがった。

 男子たちのさらに2割が前かがみになり、10人ぐらいの男子が講堂から走り去った。

 絶対にトイレだろう。


 ――気持ちは凄くわかる。

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