『迷宮という自我後退』・・・『詩の群れ』から
『迷宮という自我後退』・・・『詩の群れ』から
㈠
お前はいつも、お前だったんだよ、自我という自我なんだよ、だろうだ。
そうだろう、偽りのない俺という俺なんだろ、え?
だろうだ、言葉の遊びでもなく、自我は発する、正当性だよ。
だな、しかし、そこには、迷宮がありはしまいか。
㈡
確かに、そうなんだよ、迷宮という迷宮さ、だろうだ。
だろ、そして、自我は後退していく、そうだろうだ。
だろうだろ、それこそ、偽りのない、本質的な、自我だろうから。
成程な、お前はいつも、詩のことを、考えていたんだろう。
㈢
そうさ、つまりは、迷宮という自我後退ってことで、自我ありき、だろうだ。
だろうだろうだ、言葉も派生して、後退も交代なんだろうだ。