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第10話 「旅は道連れ」

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よろしくお願いします

『美味しそうな匂いですね』


『もしよろしければ御相伴させて頂けませんでしょうか?』


『もちろんお代はお支払いいたします』


「そっちは5人か、金はいらない」


「胡椒があれば少々分けてもらえると嬉しい」


「肉がより一層美味しくなる」


「あと、あの護衛の3人は、グリズリーを解体できるか?」



『少々お待ちください』


トリーノは御者、護衛の所へと向かった。


そしてトリーノが満面の笑みで戻ってきた。


『胡椒が少々多めにありました』


『また、護衛の3人は魔物の解体の経験があるそうです』



「今、「サーチ」スキルで半径1km以内のの索敵をしている」


「安心して3人とも解体を手伝ってもらえるかな? 」


「じゃあ、ここにグリズリーを出すよ」



俺は少し広い場所にレッドアイ・グリズリーを出した。


体長は5m位だろうか。


頭はまだ「トランク」の中だ。



トリーノも護衛の3人も、立ったまま呆然としている。



どうしたんだろう?



『なあ、これってランクCのレッドアイだよな?』


護衛のリーダーであるスチュアートが言った。


『そのようだ』マイクが答える。


『ジュリエッタよく見ておけ』


『レッドアイ・グリズリーなんて、そうそうお目にかかれないぞ。』


『私の弓矢でも手こずりそうな大きさね』



「まだ死んだばかりの状態と同じだから、

先に血抜きをしてもらえると助かる」


「なるべく早く食べる分だけを切り取ってほしい」


「5人分で15枚あればいいかな? 」


「外に出していると、どんどん肉が傷んでくるんだ」



『『『って、収納持ちかよっ』』』



『わかった、すぐに取りかかる』


血抜きを終えて、5人分15枚のステーキを切り取り、残りは「トランク」へ戻した。



ステーキ肉を、塩胡椒そして香草で揉んで、焼いた石の上に置いた。


裏返しはせずに、「ファイアボールLV3」+「圧縮」で、1cmまで圧縮したファイアボールをステーキの表面の少し上を走らせた。


圧縮のおかげで、ファイアボールは高温になり青白く、ステーキの表面はコンガリと、

中は石焼でジューシーに仕上がった。



まずスチュアートが驚いた。


『うんめぇ、なんじゃこりゃ。レッドアイ・グリズリーはそのままでも美味しいが、この焼き方は最高だ』


『スチュアートの言う通りだ。とにかく美味い。なあジュリエッタもそう思うだろ?』


『マイクの言う通り、初めての食べ方ね。

レシピを覚えて帰りたいわ』


どうやら護衛3人組のレッドオーシャンのメンバーには、石焼きステーキを気に入ってもらえたようだ。



でもなんでレッドオーシャン? 不吉すぎる。



トリーノが奮発してエールを出してきた為、皆の口が軽やかになってきた。


酔っても「サーチ」だけは続けている。



『やだぁ、これ、超〜おいしいんですけど』


ジュリエッタの言葉に戦慄した。


「ジュリエッタ、今の話し方、どこで覚えた?」



日本語と、ファル・フェル・ファーレの

発音、文法、ニュアンス、すべてが

違う。しかし、「超〜おいしいんです

けど」という言い回し、イントネー

ションが、2つの世界において、

「コギャル」が使うであろうという点、

匂いが、同じと感じたのだ。

単なる俺の第六感だ。



『んーとね、後宮』


『以前、護衛の仕事をしていて、後宮で警護の仕事をしていたことがあるの』


『たしか、王宮の王妃たちが使っていたと思うわ』



「「コギャル」という言葉の意味はわかるか?」



『よく知ってるわねぇ』


『なんか王妃たちが、「コギャル」グループを作ってたわよ。5年前の話だけど』



何かが繋がりそうな気がする。


何だ?まだ情報が足りなさすぎる。



『おかわりいいかな?』


「もちろんだ」


おかわりを考えて15枚用意してある。


肉なんて「コギャル」の情報だけで充分お釣りがくる。



『私も、もう一枚頂いてよろしいですかな?』


「どうぞ」


さっきまで存在感を消していたトリーノさんが話しかけてきた。


『これだけもてなしてもらって、何もお返しが出来ないというのも心苦しい』


「それなら、胡椒を少し分けてください。

それだけで十分です」


『ソロンにてお困りの時は、お声がけください、出来る限りのご協力を致します』


「ありがとうございます」



『それに旅は道連れですから、ソロンまでご同乗しませんか?』


『目的地は同じなのですから』


「では、お言葉に甘えさせていただき、乗らせていただきます」

転生してから4日目

所持金:金貨9枚、銀貨10枚

⇨ 約100万円

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