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2 チュートリアル



side 勇次


ゲーム画面に目をやると、未だ1周目の時と同じオープニングが流れ続けていた。

壮大な音楽と共に、5人の冒険者に向かって、威厳のあるモンスターが対峙している。

とはいえ、いつ見てもモンスターが主人公のようなアングルだよな。

当たり前か、このモンスターが仲間側だしな。


さっさとスキップしてしまおう。


画面が入れ替わり、2周目からの追加項目というものが表示されていた。

 

 ・管理者

 ・視点変更の追加

 ・装備品の合成

 ・リスポーン部屋


「へー、追加項目とかあるのか」


見ただけでは細かいところまでわからない項目もあるが、とりあえず目を引くのは[装備品の合成]だろう。


装備品とは、武器・防具・アクセサリーの3種類のことである。

制限として、自分で名前を付け直したモンスター、つまりユニークモンスターにしか装備できないが、これが強力なのだ。

そんな装備品をさらに強化できるとは、これだけで初めからしたかいがあったというものだろう。


ちなみに、ユニークモンスターに数制限が無かった為、実際には装備品を付けているのはほんの一部だったのは記憶に新しい。

他の大多数は、レアスキル持ちの区別や、モンスター合成先が決まっている場合のタグ付けの意味が大きかったのだ。



次に追加項目の中で、逆に疑問なのは[リスポーン部屋]についてだろうか。


そもそもこのゲームでは誰も死なない。

倒されたモンスターは時間経過で復活するし、逆に倒したはずの冒険者も何食わぬ顔で再び入り口から侵入してくるからだ。


ゲームだからと、細かいところまで気にしていなかったが、これから考えられるのは、リスポーンしたばかりの冒険者に何かする為のもの。


悪名も知名度に換算されるのか?


初めは試験的な意味で入り口近くに置き、実験するしかないだろうが、とりあえず残りはまた説明があるだろうし、確認ボタンを押して、先に進めることにした。


確認ボタンを押すと、1周目には無かったチュートリアルが始まった。


[チュートリアル:管理者]についてまとめると、管理者は俺自身のことらしい。

ダンジョンのマップとは別に新しいマップが追加され、管理者の住居を作ることができる。

設置できるものは、ダンジョンと同様、タスククリアで増えていくとのことで、急にやり込み要素が増えた形だ。


アバターの存在など1週目では全く出てこなかったが、とりあえずチュートリアルでは、元々あった部屋に隣接して部屋を設置し、中にアイテムボックスを設置するところまでサポートがあった。


他にも、アバターには、睡眠や食事は必要ないことや、もともとあった部屋は削除できないなどの注意事項が続いた。



[チュートリアル:視点変更の追加]についてまとめると、ダンジョン内をよりリアルに見ることができるというものだった。

1周目ではマップを上から見たような二次元の視点しかなかったが、これからは見たいところをタッチすると、その場所を立体的に見ることができる。


チュートリアルでは、ウルフという名前そのままの灰色の狼が、まるで生きているようにたたずんでいるところを見ることが出来た。



[チュートリアル:装備品の合成]では、1つの装備品を母体に他のアイテムを合成し、ステータス上昇を確認することができた。

さらに、合成に装備品を使用した場合、装備品にすでに付いていた装備スキルの中から5つまでを引き継ぐことができるとのこと。

今までは、装備品1つに対して、1つの装備スキルしか付いていなかったことを考えるに、これは大きな変化だろう。

やっぱり、俺が考えた最強装備とかロマンだよね。



[チュートリアル:リスポーン]では、リスポーンの仕方に、リスポーン部屋からの復活が追加されるとのことだった。


大きな変更点は2つ。


1つ目は、今までモンスターが倒された場合、設置した場所に自動で復活していたが、リスポーン部屋で復活するようにも設定できるとのこと。


2つ目が、この2周目の中で最も大きな変更点かもしれないが、冒険者が死亡した場合、冒険者は基本復活しないらしい。

しかし、復活できるようにした場合、再び一度死んだ経験を持つ冒険者がやってくるとのこと。

1周目でも、死亡したはずの冒険者が、再びダンジョンに侵入してきたことがあった。

しかし、彼らは全てを忘れたかのように、レベルリセットされており、再び似たような場所で果てることを繰り返していた。


しかし、これからは彼らも成長していく。

経験を積むことで、よりこのダンジョンに適応したスキルを持つようになり、ダンジョンを攻略しようとやってくるのだろう。


リスポーン部屋は、つまり冒険者復活に関して設定することができる施設なのだ。

冒険者復活に必要なポイントはこちら持ちのようだが、個別に復活させないようするなど、細かく設定できる。

復活時にステータス低下などを付加することによって、必要なポイントを減らすなどもできるらしく、工夫しろってことらしい。



2周目からの追加項目のチュートリアルも終わり、[次に進む]をクリックした。





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