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村長奮闘記  作者: ゴハン
始まり
6/14

女神

 五日後

 「おかしい・・・こんなはずでは・・・まさか魔王の魔の手が既に・・・いやしかし・・・」

 ぶつぶつ呟くジェノの後方10mの位置で・・・

 「おかしい・・・普通にやれば1日で出来るクエストのはず・・・」

 私もぶつぶつ呟いていた

 三日目は商人にでも騙されたのか呪われた武器を装備して挑んで返り討ちにあって昏倒していた

 呪い解除の魔法が遅れていたら命が危なかった

 呪いが解除されたと同時に呪われた武器は砕けてしまったが命よりは安いものだろう

 昨日は敵の目の前で藁人形に釘を打ち出していた

 ・・・呪術の効果は遅効性なのを知らないのかそのまま袋叩きにあって気絶していた

 私が追い払わなかったらどうなっていたか・・・

 しかし、いい加減そろそろクリアしてもらわないと村長の名折れだ


 「仕方ない・・・本当はクエストの報酬だったのだが・・・」

 今手にしている剣を見る

  ミスリルナイフ

 遥か西に住むドワーフ族が見つけた洞窟に存在する希少な鉱物で作られた短剣

 少なくともこの近隣の動物相手では切れないものはない剣だ

 この短剣で剣技を磨けば次の大陸でもやっていけるはず・・・なのだが、その剣を取らずにこのままでは冒険が終わってしまいかねない

 問題はどうやって渡すかだ

 喧嘩した後だ、そのまま渡してもきっと受け取らないだろう

 寝てる間に置いておくわけにも行かないし

 はぁ・・・一芝居しますか・・・


 「ホログラ、年齢は大体5年後位で・・・きっと私はナイスバディになっているはず!服は高貴そうなローブで・・・」

 頭で思い浮かべた人物を空間に映像化させることの出来る魔法

 試しに投影してみる、神々しいよね!?きっと!たぶん?

 うん・・・いい感じ!と自分に言い聞かせて行く

 あとはこれをあいつの前にっと

 「うわっ!」

 驚いてる驚いてる

 「勇者ジェノよ、私は女神・・・女神シャナ」

 「女神・・・シャナ」

 「今日は勇者として旅立った貴方にある物を授けるためにここに来ました」

 「おれ・・・私にでしょうか?なんという勿体ないお言葉、しかし私には王から賜った武器が」

 嫌に丁寧だな、気持ち悪い

 てか、武器もらってたのかよ

 「ならそれ使えよ」

 「はい?」

 だぁぁあ、しまった!思わず突っ込んでしまった!

 「いえ、なんでもありません。きっと素晴らしい武器なのでしょうね」

 「いえ、それが先日の戦闘で気づけば壊れてしまい・・・今修理中なのです」

 あの呪われた武器王様からもらったやつかよ!

 っと・・・あぶない!喉まで出てた

 「そ、そうですか・・・それは災難でしたね。それではその武器の修理が終わるまでこれを使いなさい、きっと貴方の力になるはずです。さぁ手を差し出して」

(グラビテー)

 心の中で念じミスリルナイフを浮かせる

 それをあいつの上まで持っていきーの

(解除)

 ジェノの手に収まるナイフ

 「こ!これは!」

 「さぁ、行くのですジェノよ!この世界に光を!」

 「め・・・女神様!一つお伺いしても宜しいでしょうか?!」

 「何でしょう!」

 「この武器の特殊能力は何ですか!?ほら、天に掲げたら雷が落ちるとか!」

 ・・・こいつは・・・

 「ジェノよ・・・」

 この野郎は・・・

 「はい!」

 「この現代っ子がぁ!」

 「ひぃ!」

 「取り敢えず毎日素振り100本からやっとけぇ!」

 「ひゃ、ひゃい!」

(解除)

 「ふぅ・・・これでマシになれば・・・」

 ジェノを見てみると放心していた

 まぁあんな切り上げられ方すればあぁなるよね

 今日は多分進まなさそうだし帰っておこうかな

 「ふ・・・ふふふふふ!はーっはっはっはっ!」

 「え?」

 「女神まで私に力を貸すとはこの冒険!勝ったも同然!さぁ!今日こそクエストを終わらせてやる!」

 やる気出しちゃってるぅ!

 仕方ない、もうちょっと見てやるか・・・

 「よし、まずは貴様だ!」

 早速敵を見つけてるし、何だろう?敵を寄せ付ける匂いでも放っているのだろうか?

 えーと、あの見た目だと相手はスライムかな?

 微生物の集合体で核を保護するために集まる特性を持っている

 動きが早いわけでもないし核を保護するような鎧がある訳でもない

 とはいえ顔にまとわりつかれると厄介なうえ、でかい個体だと牛なども消化してしまうため危険性物に認定されている

 まぁ見たところ犬程度の大きさだし・・・


 スパッ


 いい音が聞こえたと思ったらズズズと微生物が散開してくのが見えた

 うん、地味だけど五日目にしてやっと初勝利かな

 「ふはははは!馴染む!馴染むぞ!この軽さ!この切れ味!素晴らしい!」

 なんか調子に乗ってる?

 「さぁ!どんどん行くぞ!」

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