一面
宿屋への帰り道
子供の歓声が聞こえた
何かと見てみるとジェノが魔石を片手に大ジャンプしていた
お前懲りてなかったのか
子供に怪我をさせてはいけないので見ているとジャンプしたジェノはくるりと空中で回った後綺麗に着地した。
うまく制御出来ているようだ
「にーちゃんすげー!すげー!」
「私もやりたいー」
子供が歓声を上げる
「そうだろう!そうだろう!これは選ばれた勇者にしか使えないものにしか使いこなせない魔法の石なのだ
少女よ危ないからやるのはやめておいた方がいい
その代わりこのジェノが代わりに高い高いをしてやろう!」
それーと軽く少女を上に放り投げてキャッチするジェノ
喜ぶ少女
子供と遊んでいるジェノは年相応な男の子で勇者という大それた職業には見えなかった
遠目にジェノを見ているとこっちに気づくジェノ
「むっ、そろそろ日が暮れる!残念だけど今日はここまでだな!」
残念そうに子供に伝えるジェノ
「えー!もっと遊ぼうよー」
「俺まだ高い高いしてもらってないー!」
わーぎゃーと抗議する子供たち
「俺を困らせないでくれ、よし、また明日遊ぼうではないか!」
「本当?約束だからね!」
「おう!」
大きく手を振りながら帰る子供たちを見届けているとジェノがこっちに向かってきた
「なにしてんの?」
当然の疑問である
なんで子供と遊んでるんだ?
「いや何、ここで修行をしていたら子供が寄ってきてな。ちょっと遊んでやってたら援軍を呼ばれたのよ」
援軍て…
まぁ修行は悪くないがもうちょっと目立たないところでやった方がいいかもね
「うーむ…おぉ!隠れて修行をすることで隠れた力に目覚めたように見えるということか!」
それでいいよもうミケは?
「あいつなら宿屋で寝てると思うぞ」
猫かな?
…
宿屋の自分の部屋に着き
まずは鞄の中身をチェックした
うん、やっぱり見慣れない本なんて
あった
短くて申し訳ありません