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死にたいときに読むテクスト  作者: 美凪ましろ
第二章 生き甲斐を見つけよう
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トーキング・キュア―誰かに話してみる―



 ここまで、『行動』(フロイトの言うところの『昇華』ですね)や『紙に書いて吐き出す』ことについて述べてきましたが。


 口を動かすことも、大切です。遠野自身。


 働いているだけだとちっとも口を動かさないのですよ。特にDINKS時代は、自分がどんな声をしているのか忘れてしまうことすらありました。あの頃は。


 それでもいいや、って突っ張ってましたねえ。


 誰にも頼らずわたしは生きていけるんだって。


 社会のなんたるかを理解していなかったんです。自分は。


 生きているだけで。社会を動かす大事な歯車になっているんだって。


 ともあれ。


 相談相手が身近にいないかたは専門の電話センターに電話してみるのも手です。……いのちの電話。遠野が電話するときはいっつも繋がらないんですよねえ。遠野は。


 子育てに思いつめるあまり、役所の子育てセンターに電話をすると。そのセンターの受付は平日五時までなのにも関わらず、残業中に心配して電話をしてくれるかたがいてくださったり。


 また。虐待センターが二十四時間対応ですよ、と教えてくれたので、二度かけたことがあります。――虐待!?


 名前が物騒な感じでビビりましたが……、『子どもを叩いてしまう』『怒鳴ってしまう』ことを素直に打ち明けると、親失格とかもっと責められるのかと思いきや、親身になって話を聞いてくださいました。


 家族に八つ当たりをする。それをゼロにすることはできませんし、互いにそれをし合うのが人間関係の構築の意味でもあるのですが。


 ストレスが溜まりすぎていて深刻な状態は、精神衛生上、本当に、よくないです。家族のためにもならない。


 誰でもいい。相談してみましょう。五分でも話してみると、すっきりしますよ。


 話してみることの効果は。適切なアドバイスを貰える。声に出すことでストレスが緩和される。話すことで自分の頭のなかで状況が整理される。――なにができて、なにができないのか。思うに。


『したい』のに。『できない』から、悩むんです。


 全部、完璧にするのは、無理。……ということで。


 しんどい時期は省エネモードで。必要最低限、でいいんじゃないですか?


 世の中。あまりにも完璧にあれもこれも頑張ろうとしすぎるひとが多すぎる。というのが遠野の見解です。わたし自身もね。


 子どもに関しては。ご飯食べさせてさえいればなんとか生きていける……あれもこれも守れっていうんじゃあ、お互い息が詰まっちゃいますよ。隙を作るっていうんですかね。力を抜くポイントをお互いに作るってのは、どんな子育て本にも乗っていませんが、大事だと思います。


 トーキングキュアとはその名の通り。話すことで『癒される』効果があることを指します。ご興味のあるかたはフロイトの『ヒステリー研究』を読んでみてください。


 遠野の体験談を多めに話してきましたが。


 さて次章からは。


 もっとプライベートな話に参ります。


 *


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