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ブレイブ クロス〜調律者は運命を奏でる〜  作者: くろのわーる
第一章

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第7話:訓練

帰りも駆け足でギルドに帰ってきた。


「エミリア〜、帰ったぞ〜」


「2人ともお帰りなさい。クルス君、怪我はなかった?」


「はい。なんともないです。少し疲れましたけど。。。」


「俺がついていて、そんなヘマさせないさ。」


「それもそうね♪それで今日の戦利品はどんな感じかしら?」


「クルス、採ったやつ買取して貰えよ。」


「はい。ところで報酬の配分はどういうふうに分けるんですか?」


「今日はお前の冒険者デビューってことでお祝い代わりに全額、受け取ればいいぞ。」


「ふふ、クルス君、良かったわね。」


「いいんですか?」


「大丈夫よ。ヒューイはAランク冒険者だから結構、お金持ちなのよ。」


「そういう訳だから気にするな。」


ヒューイさんに感謝しながらカウンターに今日、採ったものを出していく。

エミリアさんは慣れた手付きでそれを処理していく。


「毛皮の状態がちょっとあれだけど、この程度ならなんとか良品で買取れるかな。」


「ごめんなさい。次からはもっと、上手く剥ぎ取れるように頑張ります。」


「そうね。一流の冒険者になるなら剥ぎ取りも上手くならないとね。」


「そして、これが依頼と素材の報酬よ。」


目の前に銀貨2枚と銅貨7枚が出された。それを受け取り、魔法の袋にしまう。


「今回の依頼で薬草10束とグリーンスライム討伐5匹で2つの依頼を達成ね。」


初めてにしては上々だな。


「あと、依頼3つ達成でFランクに昇格だから頑張ってね。」


「はい。」


「よし、飯にするか?」


「すぐに準備するわね。」


「クルス、飯を食い終わったら、少し休憩してから俺との訓練だ。」


「分かりました。」



昼食はパンに食材を挟んだホットドックだった。


今はご飯を食べ終わり、休憩がてらヒューイさんに言われた大森林の魔物図鑑を見て勉強している。


各ギルドにはその地域に生息している魔物が載った図鑑が置いてあるとのこと。


ついでにまだ、依頼板を確認していなかったのでどんな依頼があるのか確認しておく。


討伐依頼:グリーンスライム


適性ランクなし

討伐数:5匹

期限なし

報酬:銅貨5枚


討伐依頼:ホーンラビット


適性ランクなし

討伐数:3匹

期限なし

報酬:銅貨6枚


討伐依頼:キラープラント


適性ランクなし

討伐数:2匹

期限なし

報酬:銅貨8枚


討伐依頼:ボアタックル


適性ランクなし

討伐数:1匹

期限なし

報酬:銅貨5枚



討伐依頼:フォレストスパイダー


適性ランクF

討伐数:1匹

期限なし

報酬:銀貨1枚



依頼:村の塀の建設


適性ランクなし

報酬:1日銅貨8枚



一通り依頼に目をとおし終わるとヒューイさんが声をかけてくる。


「クルス、そろそろ始めるからギルドの裏にある訓練場に来いよ。」


「分かりました。」


ヒューイさんのあとについて訓練場に移動する。


「さて、準備はいいか?」


イメージしていた訓練場と違い、そこはギルドの裏の空き地だった。


「武器は本物を使うんですか?」


「今更だがビビってるのか?」


「人を相手にするのは初めてなので。。。」


「そうか。だが安心しろ。今のお前では俺に傷一つ付けられないからな、全力で来い!」


俺はヒューイさんを信じ、構える。


左手を突き出すようにし、右手にナイフを逆手で持ち、斜に構え、腰を軽く落とす。

今まで格闘技など、ほとんどしたことはないがスキルが教えてくれる。


対してヒューイさんは右手に片手剣を持ち、左腕には小さめのバックラーを装備して両腕ともにダラリと垂らし、自然体で立っている。


「いつでもかかって来い!」


そこへ様子を見に来たエミリアさんから声援が飛ぶ。


「クルス君、頑張って〜!!」


エミリアさんの声援を受け、頑張りたいところだがヒューイさんとの実力差を感じ取ってしまい戸惑う。


「どうした?来ないならこっちから行くぞ。」


かかって来られても困るので覚悟を決めて飛び出す。

狙いは首だ!


低い姿勢のまま、間合いを詰めて直前に飛び跳ね、首を目掛けてナイフを振る。


キィィン!


甲高い金属音がし、盾で防がれていた。

攻撃の勢いはまだ、続いている。

着地と同時にヒューイさんの右膝裏を狙いローキックを繰り出す。


「トウッ!」


あっさりと避けられ、逆に軸足を刈り取られ転がされ、首に剣の切っ先を突き付けられた。


「踏み込みはまあまあだな、首を狙ったのはなかなか鋭かったが相手の方が速い場合は体制を崩させてからじゃないと当てるのは難しいぞ。」


「はい。」


俺は立ち上がり、また距離を取り構える。


今度は飛び出し、フェイントを入れて、さっきと同じ攻撃と見せかけ、足を狙う。

ヒューイさんは軽くバックステップを踏み、ギリギリで避け、そっと首筋に剣を添えてきた。


「ま、参りました。」


「フェイントを入れて相手の足を狙うのは悪くない。ただ、相手の獲物の間合いに気をつけないとな。」


ヒューイさんは少し考える素振りを見せると


「ちょっと、待ってろ。」


そういうとギルドの中に入って行った。


まったく相手にならない。もちろん、俺がである。


このままでは話しにならないので今のうちにスキルレベルを少し上げようと思う。


体術Lv:4/10

短剣術Lv:4/10

回避Lv:5/10

胆力Lv:7/10

気配感知Lv:3/10

気配遮断Lv:3/10


体術と短剣術を1つずつレベルを上げ50SP、回避も1つレベルを上げて30SP消費した。

残りのSPは235SPだ。


体術Lv:5/10

短剣術Lv:5/10

回避Lv:6/10

胆力Lv:7/10

気配感知Lv:3/10

気配遮断Lv:3/10


あまり、スキルレベルを上げ過ぎても不審がられるかもしれないから今日はこれで良いと思う。


ヒューイさんが手にナイフを持って帰ってきた。


「これも俺のお古だが使え。」


「両手で使うんですか?」


「そうだ。お前は器用みたいだからな、短剣士は手数が多いのも利点だからな。」


両手に持って軽く素振りをしてみるが特に違和感はなかった。


仕切り直して構える。

ヒューイは同じように自然体で立ち、違和感を覚える。


「(さっきと雰囲気が違うな?)」


俺はさっきと違い真正面からではなく、間合いをはかりながら摺り足で円を描くように移動していく。


ヒューイの正面から少し外れたところで切りかかる。


「(明らかにさっきより鋭い?!)」


右手のナイフを振り抜く。


キィィン!


盾でガードされたが気にせず、左手のナイフで足を狙う。


キィィン!


今度は剣でいなされた。


その勢いを利用してコマのように回り、胴回し蹴りを放つ。

ヒューイは上半身をスウェーバックでそらし、体制が不十分になったので着地と同時に回転の勢いを殺さないように左手でもう一度切りかかる。


しかし、体制を立て直したヒューイの盾に当たる。


キン!



また、防がれたかと思った瞬間、慣性に従い身体ごと持っていかれ地面に両手をついていた。


そこにまたヒューイの剣が首にそえられる。


「ま、参りました。」


「ふぅ〜。少しだけヒヤッとしたな。」


「最後のは何ですか?盾に当たった瞬間、身体がいうこと利かなかったです。」


「あれは受け流しっていうスキルだ。」


「受け流しですか。」


「そうだ。相手の攻撃の勢いを殺さず、受け流したり慣れれば、相手の体制を崩すことも出来るスキルだ。」


合気道みたいな技だ。


「覚えることが出来れば、近接戦においてかなり優良なスキルだ。覚えとけよ。」


「はい。」


「それにしても、急に動きが良くなったな。」


「そ、そうですか?」


「ああ、見違えるようだった。」


スキルレベルが1つ上がるだけでも結構、差が出るみたいだ。

今後はもう少し気を付けないとな。



その後も訓練は続き、この日は結局一撃も入れることが出来なかった。



「はぁ、はぁ・・・ま、参り・・・ました。」


俺は今、地面に横たわり、いや、倒れている。


「今日はここまでだ。」


「あ、ありがと・・ございました。」


あの後、俺がまあまあ出来るということで訓練は激しさを増し、ボコボコにされた。


しかし、その都度、エミリアさんが心配そうに駆け寄ってきては優しく回復魔法をかけ、励ましてくれたおかげでまだ、大丈夫だと判断したヒューイさんによってさらにボコボコにされ、エミリアさんが回復魔法をかけてくれるのでひたすら訓練が続くという地獄のようなループが発生した。

その為、初めて魔法を見た感動もどこかへ行ってしまった。


「クルス、まだ夕食まで時間があるから武器、防具の手入れの仕方を教えてやる。」


「・・・はぃ・・・」


◇◇◇◇



なんとか、疲れ切った頭で手入れの仕方を覚えていると夕食が出来たようだ。


「今日の夕食はクルス君が採ってきたお肉よ。」


例のうさぎである。


3人で食べ始める。

疲れ切っていて食事を胃が受け付けないかと思ったがなかなか淡白で料理の腕も良いのか、美味しくいただいた。


食べ終わり、食後の飲み物で一服しているとヒューイさんから明日の予定が伝えられる。


「クルス、今日の訓練でお前の実力がだいたい分かったからな、明日の午前中は狩りを中心にして午後からはまた訓練にするぞ。」


「わかりました。」


やっぱり、スキルレベルをもう1つ上げておこう。


今日は汗をたくさんかいたから井戸で水浴びをしてから部屋に戻った。


さて、明日に備えてスキルレベルを上げていこう。


体術Lv:5/10

短剣術Lv:5/10

回避Lv:6/10

胆力Lv:7/10

気配感知Lv:3/10

気配遮断Lv:3/10


体術と短剣術をのレベルを1つずつ上げ、60SP、回避も上げ35SP消費した。

残りは140SP。


予定通り、剥ぎ取りをレベル5にして75SP、次は気になっていた地図スキルを30SPで取る。

頭の中に今まで行った場所の地図が浮かぶ。


地図Lv:MAX

剥ぎ取りLv:5/10

体術Lv:6/10

短剣術Lv:6/10

回避Lv:7/10

胆力Lv:7/10

気配感知Lv:3/10

気配遮断Lv:3/10


後はどうするか?

今、覚えれるスキルはこれだけだ。


軽業5SP

夜目5SP

隠密5SP

罠設置5SP

カウンター5SP

槍術5SP

棒術5SP

騎乗5SP

危険察知5SP

索敵5SP

料理5SP

味覚強化5SP

魔力感知5SP

魔力制御10SP

火魔法5SP

風魔法5SP

土魔法5SP

水魔法5SP

ATK強化100SP

DEF強化100SP

INT強化100SP

TEC強化100SP

SPD強化100SP


魔法系を出来れば、取得したいが大森林での移動を考え、軽業を取得する。


残り35SPから30SPを消費してレベル3にする。

残りで危険察知を取得した。


地図Lv:MAX

剥ぎ取りLv:5/10

体術Lv:6/10

短剣術Lv:6/10

回避Lv:7/10

軽業Lv:3/10

胆力Lv:7/10

気配感知Lv:3/10

気配遮断Lv:3/10

危険察知Lv:1/10



これで明日の準備は終わったので後は寝るだけだ。


俺はベッドに身を任せ、眠りについた。


〜〜〜〜〜


参考までにヒューイのステータス


ヒューイ

45歳

職業:疾風の剣聖ユニーククラス

レベル180

HP2715

MP915


ATK:1522(+20%)

DEF:910(+40%)

INT:910(+50%)

RES:731(+60%)

TEC:2166(+90%)

SPD:1522(+40%)

LUK:90


剣術9、盾術7、体術5、防御7、パリング6、回避7、見切り6、受け流し8、夜目4、心眼4、俊足MAX、威圧7、胆力6、危険察知7、気配察知7、気配遮断7、身体強化7、魔力感知5、魔力制御6、魔法剣7、風魔法8、風纏衣5、レジスト4、料理5、剥ぎ取り8、ノックバック耐性3


《マスタージョブ》

冒険者、探索者、拳士、戦士、剣士、剣豪、剣聖、盾士、魔術士、魔導士、魔闘士、魔法剣士、



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