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ブレイブ クロス〜調律者は運命を奏でる〜  作者: くろのわーる
第一章

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第48話:一流冒険者とは

おかげ様で10万PV達成しました。


これからもよろしくお願いします。

 深域2日目は昨日の地中探査でミスリル銀をゲットし、テンションが上がった俺は地中探査を中心に行っている。


「それにしても土魔法は便利だな。俺にも土魔法の適性があればな」


 ヒューイさんがしみじみと言ってくるが正確には土流操作とインスタントスキルのチートなので何も言わない。


 俺はこの機会に装備をミスリルで一新しようと目論み、せっせと集めていると索敵に魔物が引っ掛かった。


「ヒューイさん、犬のような群れが近付いて来ます」


「ヘルハウンドだな」


 このヘルハウンドの群れは8匹で比較的少ないみたいだ。


「どうしますか?」


「もちろん、狩るぞ。」


 簡単に打ち合わせて移動しながら氷結魔法で即席の槍を造り出す。造形スキルのお陰でイメージ通りの少し凝った槍が出来上がった。


 俺がいきなり槍を造り出したのでヒューイさんが驚いている。


「(そういえば、ヒューイさんの前で槍を使ったことがないどころか魔槍皇術スキルを実戦で使うのは初めてだな)」


 今回は複数の魔物を相手にする為、少しでも間合いが広い槍で戦うつもりだ。


 後手に回らないように森を突き進んでいくとヘルハウンド達が見えてきた。

 相手も当然こちらに気付いていて俺とヒューイさんを囲むように広がろうとしているのがわかる。

 囲まれては不利な状況になりかねないので一気に縮地で間合いを詰めて槍を走らせ一突きにする。

 わずかに反応を見せたヘルハウンドだったが避けきれず氷の槍が胴体に突き刺さる。

槍は確実に内臓のいずれかを捉えており致命傷だ。


「(まずは1匹目っ!)」


 すかさず隣にいた個体が襲い掛かってくるのでヘルハウンドを突き刺したまま、石突で横っ面を殴り飛ばし、その反動を利用してその場で踊るように回転する。


 回転の勢いを乗せて突き刺したままのヘルハウンドを次の標的に向け投げつける。


 元仲間を投げつけられたヘルハウンドは危なげなく避けるが予定通りだ。


 予測していた範囲内での回避行動だった為、偏差射撃の要領で氷の槍を投げつけ見事に命中させる。


「(2匹目っ!)」


 実戦で槍を使うのは初めてだが良い感じだ。新たに槍を造り直し構える。


 ヒューイさんも1匹を仕留めており残りは合わせて5匹となっている。


 ヘルハウンド達は仲間が次々と殺される様子に警戒の色を強め、一定距離を保ち闇属性の初級魔法ダークボールを放ってくるが縮地で軽々と避けつつ、スキル神威で威圧しながら接敵する。


 魔法を放った敵は威圧により一瞬硬直し無防備になる。

その隙を見逃すことなく急所へ紫電のような一突き。


「(よしっ!3匹目!)」


 石突で殴り飛ばした1匹にも威圧で挑発すると怒り状態となったヘルハウンドは特攻するかのように向かってくる。


 ヘルハウンドの魔力を纏い強化された噛みつきを槍の中心で受け止める。

受けた槍がギシギシと悲鳴をあげるが相手の勢いがなくなったところで槍に喰らいつくヘルハウンドを力の限り、蹴り上げる。


ドゴォ!!


キャウン!


 ヘルハウンドという名前とは裏腹に可愛いらしい悲鳴を上げて周囲の木々よりも高く真上にあがっていく。


 今の隙にヒューイさんを確認すると残すは1匹となっていた。


 蹴りあげたヘルハウンドの行方を見据え、落下位置を予測し落下地点に氷の槍を地面に突き立てて数歩下がる。



グサッ!



 重力に従い落ちてきたヘルハウンドは見事に氷の槍に串刺しとなった。


「(ガラス職人のレベルがMAXに達しました)」


 命の炎が燃え尽きる様を見終え振り返ると微妙な表情をしたヒューイがいた。


「前も思ったが時たま、お前は変わった仕留め方をするよな。それに槍の扱い方なんていつの間に覚えたんだ?」


 槍の事は聞かれるだろうとは思っていたが倒し方についてまで言われるとは思っていなかった。


「倒し方は特に考えていなくてたまたまこうなっただけですよ。槍は少し前から隠れて練習してました」


 槍についてはもちろん嘘である。


「そうかそれにしてもせっかく犬っころを蹴りあげたんだからお前自身も跳んで空中で仕留めた方が格好良かったと思ったんだがな」


 ヒューイさんの何気ない一言が俺の厨二スイッチをONにする。


「・・・確かにっ!!」


 俺としたことがそんなことに気が付かないなんてまだまだだな。


「クルス、一流の冒険者ってやつはな子供や同業者、そして異性から憧れる存在じゃなきゃならない。どうやらまだまだ指導が必要みたいだな」


「そのようですね」


 その後、変なノリは続き格好良い倒し方の議論を交わしつつ実戦で格好良い倒し方を試すこととになった。



◇◇◇



「はっ!!」


 俺の気合いが入った声が森に響き渡る。


 格好良い倒し方を追及すべく現在進行形で戦闘中だ。

相手は初見のハイオーガ。


 ハイオーガとオーガの違いは肩や肘、膝といった部分に角が生えていてその角を利用した攻撃や肉体的な強さも底上げされている強敵だ。


 そんなハイオーガが繰り出す鋭い攻撃を掻い潜り、「魔法剣:氷結属性アイスソード」で両足を斬りつける。

 俺によって斬りつけられた足は徐々に凍り付いていき、そしてハイオーガの機動力を完全に奪い取る。


「クルス、今だ!」


 自然とヒューイさん(厨二モード)にも熱が入る。


「(インスタントスキル創造発動)」


氷結魔法+魔法剣+ガラス細工=氷結剣エフェクト付き


 特に威力が上がる訳でもなく、格好良さを演出する為だけにエフェクト効果を付けたまさにチートの無駄遣いだが戦っている俺と熱き指導者ヒューイさんに迷いはない。

ある意味、迷走ではあるが。


 普段の魔法剣よりも淡い光りを放ち、剣の軌跡には雪の結晶が浮かび上がり無駄にダイヤモンドダストを振り撒く。


「アイシクルブレイザー!」


 「魔法剣:氷結属性アイスソード」による連続斬り自称必殺技が斬るたびに派手なエフェクトを伴って炸裂する。


グアァァ~


 ハイオーガの断末魔を聞き、きちんと残心とともに剣を振り抜いた姿勢で止まりポーズを決める。


「ふぅ~」


 意見を求めるべく、ヒューイさんを見ると満足そうに頷いていた。


 その後も空飛ぶ魔獣グリフォンをギガブレイク・・・じゃなかったライトニングソードエフェクト効果付きで倒し、トレントも何体か回収して2日目の探索も終わった。



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