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第0話「AnotherWorldOnline」

いろいろな方の作品を読んで自分も何か書いてみたいなぁと思い、拙い表現力、知識でありますが書かせて頂きました。少しでも楽しんで頂ければ幸いです。


「AnotherWorldOnline」——通称AWO


 2074年に発売されたよくあるVRMMORPGだがこのゲームは他のゲームとは違い脳波コントロール技術を取り入れコントローラーを必要とせず、仮想現実世界の中に直接入り込んで遊ぶことができる新感覚のゲームだ。脳波コントロール技術自体は知られていたがとても実用には至らないと言われていたのに無名のゲームメーカーが取り入れたゲームを作ったということで当時はとても注目をされていた。

 ゲーム自体はヘッドマウントディスプレイ端末にインストールされており値段も高かったにも関わらず発売してからしばらくは品薄状態が続いた。




 ゲームの内容としては剣と魔法が主役のファンタジー世界で自由に生活しようというものだ。

 ストーリーモードとして魔王を倒すために世界を旅することがプレイヤーの初期目標とされていて、プレイヤーの間では魔王を倒すまでがチュートリアルだと言われている。

 魔王を倒した後は世界各地に存在するサブクエストを進めるもよし、生産職を極めるもよし、一から国を作るもよしととても自由度が高い。

 開発者はプレイヤーに新要素を見つけてもらうスタイルなのでなんの告知もなくアップデートをするので古参ユーザーも離れることなく楽しんでいる。

 発売されてから4年くらい経つが未だに人気が落ちることなく新規プレイヤーも続々参入している状態だ。




 そんなAWOで僕、月谷誠司は「ツクヨミ」という名前のキャラクターでプレイしている古参プレイヤーで発売当時からどっぷりのめり込んでいる。キャラクターの見た目は雪のように白い肌に鮮やかな緋色の目、肩に届くくらいの白銀の髪で小さすぎず大きすぎない胸という僕の好みをこれでもかと詰め込んだ女性タイプキャラクターだ。

 最初は仮想世界で生活するんだし自分と同性タイプのキャラクターを作ろうとしたのだけど発売と同時に課金衣装(課金衣装はなんの効果も持っていないがゲーム内の装備にスキンとして貼ることで見た目を変えられる使用限度のないアイテム)として登場したメイド服があまりにも魅力的でつい女性キャラクターにしてしまったのだ。

 まあ最初からこのゲームでは「忠誠を捧げられる主君を求めて旅をする凄腕傭兵」という設定のソロプレイヤーとしてロールプレイをしようと思っていたからネカマだのなんだのという声を気にする必要はないのであまり抵抗はなかった。むしろ僕の大好きなメイド服があるのにそれを自分の理想のキャラクターに着せられないということの方が後悔するだろうと確信していた。

まあそういう経緯があって自分の理想の女性キャラクターを作り、メイド服を購入して僕のAWO生活が始まった。




 そして2078年4月現在、僕はAWO内でもトッププレイヤーとして有名になっていた。

 ソロプレイヤーでありながらゲーム内イベントでは常に上位に名を載せたり、大国君主プレイヤー主催のPVPで多くの実力者プレイヤーを倒し優勝を収めたり、ゲーム内でも限られた数しかない超レアアイテムを複数入手していたり等の実績とゲーム発売当時からメイド服をずっと愛用している見た目から「廃人メイド」とか「白黒女」だの不名誉なあだ名を付けられたのだ。

 それでもまあ有名になるというのは嬉しいしゲーム内で知りあった人と冗談を言いあったりするのも楽しんでいるので今の状況に不満を持ってはいない。




 4月5日22時、今日も仕事を終え夕飯と風呂を済ませて早速AWOにログインしようとヘッドマウントディスプレイを装着しベッドに寝転がる。

 「そろそろ生産職辺りにも手を出そうかなぁ」

 もう戦闘面は極めたといってもいいくらい強くなったしそろそろ別のことにも挑戦しようかと思っていたので今日は生産職プレイヤーが多くいる王都にでも行ってどの生産職に手を出そうか考えよう、そう考えながらログインした、その瞬間


 「痛っ!」


 突然頭に強い衝撃が起きそのまま僕は意識AWOの中へと吸い込まれていった。

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