表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/29

リアル いつもどおり?の部活(後半)

フィールドに行くと、準備が終わったのであろう1年は談笑したり準備運動を始めていた。監督は校舎の方からフィールドに向かって来ている所だった。1年も気付いたらしく談笑を止めた。とりあえず全員揃うまでは準備運動をして、最後に来た部長が監督の前まで行き「全員集合しろ!」とみんなを集める。


監督が「お前ら!今日も基礎練終わったらそれぞれのポジションの練習を徹底的にして技術を磨け!明日の練習試合相手はうちより弱いクラブだから圧勝しないといけないんだからな!」


「はい!」とみんな言うが、内心はため息をついていることだろう。去年までは前監督の指導で、基礎練・ポジション練・部内で練習試合を3分割しており、監督も生徒の意見をなるべく聞くようにしていた。それが良かったのか、去年の地区予選で準優勝(うちの地区では優勝した大学が大学選手権、準優勝した大学が全国地区対抗大会に出る)、全国地区対抗大会で準決勝敗退と、地方の中堅大学としては太鼓判が押せるほどの戦歴になったのだ。そのため今年はみんなのやる気があるはずだったのだが、その前監督と副監督が交通事故で亡くなってしまい、大学やOBが良い監督を探したが見つからずとりあえず見つかるまでの間、OBで現役時代に戦歴が良かった現監督がすることになったのだ。ただ、現監督はここ10年くらいラグビーをしておらず大学時代も指導をしたことが無いらしく、さらに「自分に技術があったからチームが勝てたんだ」と思っており、個人の技術さえあれば試合にも勝てると判断している。部長が何回か意見したことがあったが変わってはくれなかった。


「はあ〜。やっぱりダメだねあの監督は。早く新しい監督を見つけないと今年は地区予選で終わっちゃうかもね」


小野君が諦め顔で愚痴っている。まあ気持ちは分かるけど。そしていつもの最低限の基礎練と多時間のポジション練をする。ポジション練をしていると、


「大原、しっかり技術をつけろよ。俺も努力して掴んだ技術で勝てたんだからな。同じプロップとして、お前には負けてほしくないんだ」


監督が僕の肩や腕を触りながら話しかけてくる。監督は僕には結構話しかけてくる、というか身体を触ってくる。正直、背は高いが運動しなくなったせいで脂肪体になっている監督は体型も好みでは無い。だが悪いようには言えず、軽く返答することしか出来なかった。


そんな練習風景を1人の女性が見つめている。黒いサングラスをしており何を考えているのかは分からないが、何か悔しそうにフィールドを見つめていた。


部活は日が落ちると終わりとなった。明日の練習試合はこのフィールドでするのでいつもの時間で間に合うだろう。そして着替えてみんなと別れると家にダッシュで帰るのだった。

VRMMOとリアル、1ターン終わりました。これからもこんな感じで交互に投稿していきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ