リアル いつもどおり?の部活(前半)
ラグビーは経験無し・観戦や視聴経験無し・知識無しの3拍子なので、変な表現や人物の動き等があると思いますが、ご容赦ください。
携帯のアラームで目が覚める。時間は6時半、いつもどおりである。今日は8時から部活なので、着替えて荷物を持って7時前に家を出る。まだ寝ている脳を起こす為、軽くジョギングしながら大学の食堂まで15分。大学の食堂で、一般人からしたら朝食べるには多いであろう朝食を食べていると、
「おっはー大原!今日も朝からよう食ってるね~」
と、朝からテンションの高い声がかけられる。振り向くと僕より小柄で、しなやかな筋肉を持っているであろう人物がこちらに向かって来ている。彼の名前は「小野 瞬平」ポジションはウイング。よくあんなに走りながら細かい動きができるものだといつも思う。そんな彼は僕と同じ2年生であり、大学に入ってからの最初の知り合い(友達と言うほど親しい間柄ではないと思うので)である。とりあえず挨拶を返しておくと、
「じゃあおれもさっさと食って部室に行こうかね~」
と、僕の隣に座り僕よりやや少なめの朝食を食べていく。
「にしても今の監督は石頭でワンマン過ぎだよねぇ。まあ、前の監督の時の戦歴が良かったから焦っているんだろうけど」
と愚痴をこぼしつつも食べ終わり、僕と一緒に部室に向かった。
部室に入ると先輩や同学年の数人が着替えをしたり談笑していた。1年は準備の為にフィールドに出ているだろう。軽く挨拶してそのままロッカーに向いて着替える。僕の性癖的に目に毒なのだ。何人かはかなり好みの体型をしているし。一応耳だけは部室内に注意を向けておく。話の内容は部活・日常・芸能・様々な噂等、ありきたりであったが、
「そういえば昨日から新しいネットゲームが出たんだってな」
「かなり大勢の人がやったらしいな。ニュースにもなってた」
「なんか実際の身体でするみたいですよ。感覚とかは知らないけど」
「まあ肉体系の俺達には関係ないよな」
「こんな身体絶対浮きますって(笑)」
意外と知られていたんだ。確かにすごく目立ちましたよ・・・。と、部員の話を後ろ耳で聞いていると入口の扉が開いて、
「あ?お前ら何の話してんだ?」
と、猪のような顔と僕の体型を少し低くし、やや筋肉質にしたような身体が部室に入ってきた。
「あ、副部長おはようございます」
「猪股おはよー」
と同学年と先輩達があいさつをかける。彼の名前は「猪股 豪」3年生・副部長でポジションはフランカー時々プロップ・。練習量は部員の中でもトップクラスで、ラグビーへの情熱もある人なんだけど、試合中(特にスクラムやタックル時)は目が血走っており、はっきり言って怖い。さらに短気なのも拍車をかける。悪い人ではないしやや好みの体型なんだけど、僕にとっては苦手な人だ。副部長はネットゲームの話を聞き「くだらん。ゲーム世界で何をしろってんだ」と一蹴。とりあえず僕もあいさつしたのだが、
「おう」
と返されただけであった。あれ?いつもはもう少し元気というか反応があるんだけど・・・。と思っていると、勢いよく扉が開き、
「みんなおはよう。すまんちょっと遅れた」
と、僕をそのまま少し縮小したような身体が部室に入ってきた。
「部長、おはようございます」
「珍しいねえ。遅めに来るとは」
彼の名前は「中熊 武士」3年生・部長でポジションはフライハーフやスクラムハーフ。副部長と同じく練習をたくさんこなし、試合中の判断力やパス等の技術はすごいものを持っている。性格も部員の中では穏やかでリーダーシップもあり、体型も僕の好みである。実際、部員の中では性格・体型を考えると1番だった。
「本当にどうしたんですか?心配しましたよ・・・」
副部長が、先程とは別人のような話し方をしている。今に始まったことではなく、部長を尊敬しているからだろうか、部長にのみ口調や態度が変わるのだ。
「いや、昨日なかなか寝付けなくてね。まあ、部活には問題ないだろう。準備ができた者からフィールドに出るように。監督はもう待っているだろうからな」
よく見ると目に隈ができている。多少心配だが気にしてもしょうがない。準備ができたのでフィールドに向かう。
登場人物
大原 大地 2年 プロップ 188cm 96kg
小野 瞬平 2年 ウイング 172cm 68kg
猪股 豪 3年 副部長 フランカー・(プロップ) 184cm 84kg
中熊 武士 3年 部長 フライハーフ・スクラムハーフ 178cm 82kg