VRMMO 結局目立つ
気がつくと大きい広場に飛ばされていた。どうやらここが「イースト」らしい。街並みは高い建物や車・電車等は無く、一昔前の世界といった感じだ。広場の周囲にはたくさんのプレイヤーがいる。男7女3くらいで20~30代くらいが多そうだ。
(それにしても、ものすごく見られているような・・・。まあ目立つ身体だしなあ。とりあえず移動することにしよう。けど他プレイヤーの装備やスキルも見たいなあ。)
少し離れたところに展望台?らしきものが立っていたので、そこから見下ろすことにした。早歩きで広場を離れ展望台に登る。
(そういえばステータス画面を見ていなかったな。)
ステータス画面には自分の状態・スキル・装備等が書かれており、メールのイラストが点滅していた。とりあえず開けてみると、
《「重戦士」ってなんですか!?》
《どんな装備してるんだ・・・》
《もしかして大盾持ちですか?あれ持てたんですか??しかも大型の武器持ち???》
《自衛隊員?》
《是非俺らのチームへ来てくれないか?》
《私たちのチームに入ってもらえませんか?前衛がいてくれると助かります》
《観察スキルで見ましたが、盾スキルなんてあったんですね。職業の事も含めて教えてください。》
《外見・職業共に、まさしく壁だな(笑)》
(・・・。まずメール拒否にして、質問はお答えできない・チーム加入はお断りで返信しておこう・・・。)
自分が見られていた理由が分かり、先行き不安になりながらもプレイヤーを「観察」していく。(プレイヤーへの観察ではレベルは上がらないらしい)
職業は「魔法戦士」「魔法銃士」等、魔法が付くプレイヤーは武器と魔法(攻撃)のスキルを持っており、「軽戦士」「槍戦士」等は魔法(補助)を持っている事が多かった。後は「鍛冶屋」「調理師」等、そのスキルに特化したのが多かった。次にスキルだが、ほとんどのプレイヤーが魔法持っており、同じ火の魔法でも「火魔法・攻撃」と「火魔法・補助」に分かれていた。そして多くのプレイヤーが武器と魔法スキルを両方持っており、後は「調理」「服飾」「道具作成」「魔力増長」「制作技術」「隠密」「祈祷」等、バラエティに富んだスキルも見られた。そして、盾スキルは見当たらなかった・・・。
さて、この後どうしようかな?と思いつつリアルの時間を見ると0時前だった。
(明日は土曜だけど1日部活だし、日曜には練習試合があるから明日は遅くまで部活になるだろう。もう寝ておいた方がいいか)
そう思い、展望台でセーブをしてログアウトした。
セーブデータ
名前 ダチ
職業 ランク1 重戦士
スキル 盾(大盾) 適性10 レベル1
身体能力 適性10 レベル1
近戦武器(大剣) 適性9 レベル1
観察 適性8 レベル1
装備 初心者用大剣 攻20
初心者用大盾 防22
初心者用鎧 防16
初心者用兜 防10
初心者用グリーブ 防10
総攻20 総防58
セーブ場所 イースト 展望台