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VRMMO 次に好みだったのは亜人だった。

今自分は北門近くの路地裏にいる。街に帰って来たのだし、いらないアイテム売ったり散策してみたいと思っているものの、目立ちたくないのとどこに何があるのかが分からずに困っている状態だ。とりあえず地図を見ようとステータス画面を開くと、「お知らせ」と「クエスト」が点滅していた。「お知らせ」を開いてみると、


『アップデート予告 準備時間 明後日午前4時~7時』

①仮面・音声を追加します。(現実世界での顔や声を知られたくないプレイヤー用に、顔を隠す「仮面」と声色が分かりにくくなる「音声」を任意で選択できるようになる)

②イースト北門・南門の開門。北門・南門から続くフィールド上に新たな街を設置します。

③東門・西門からのフィールドの増設・新たな集落を設置します。

④フィールド上にダンジョンを設置します。(多種多彩なダンジョン有り・それぞれ深さ(階層)が異なる・最深部にはボス配置・クリア(ボス撃破)後報酬有り(1回目はクリアしたプレイヤーの順位で変わる・2回目以降は全員同じとなる))

⑤増設したフィールド・街・ダンジョンに伴い、クエストを増設します。


(まだ3日目なのにもうアップデートか。人が多すぎるってことかな?仮面・音声は有名人でもやっているのだろうか?自分はしたくないけど人前に出る時はした方がいいかな?)


次に「クエスト」を見てみる。


発生クエスト一覧

泉での出会い 達成(非戦闘)


(熊(達)との出会いはクエストだったのか。非戦闘ということは戦うって選択もあったって事か。分岐するってことかな?)


お知らせとクエストを見終わり地図を見る。そこには簡単な情報が載っていた。北の大通りには武具屋や鍛冶、東大通りには冒険用アイテム、南大通りには一般雑貨や食料品、西大通りには宿屋や飲食店、広場には掲示板があるらしい。路地裏には空いている住宅や店舗があり、プレイヤーがおサクルで借りて自由に使えるようになるらしい。


(武具や冒険用アイテムも気になるけど、鍛冶をしているところを見てみたいなあ)


鍛冶を見る為に路地裏を通りながら北大通りを目指す。時々人とすれ違うけれど、急いでいる風を装い足早にすれ違うと相手から呼び止められることは無かった。北大通りが見える所まで来たら、路地裏から顔を少し出して大通りを見渡す。武器屋や鎧屋・盾屋等色々有り、中にはプレイヤーが出店していたりもしていた。左から右まで見渡していると、右隅にハンマーが描かれた看板が出ている所があった。その看板の奥からは白い湯気?を出している煙突があった。


(鍛冶はあそこみたいだな。大通りを横切らなくても、路地裏を通れば行けそうだな)


路地裏を通り、鍛冶屋の隣の路地裏から鍛冶屋に素早く入った。中は広くレンガ壁で工房みたいな感じだった。少し暑苦しく湿度も高いようだった。奥の方からはカーン、カーンと金属を叩く音が聞こえてくる。人もかなりいたが、鍛冶目的の人は鍛冶をしに来ているので話しかけてはこないし、自分みたいに見物目的の人も工房や実際に鍛冶をしている所を見る事に夢中になっているようだった。そんな中、目の前の方から、


「お、また目立つガタイのが来たのう。お前さんは鍛冶をしに来たのか?」


と大柄で筋肉質な親父~お爺さん?っぽい人が話しかけてきた。


「いえ、自分は鍛冶スキルを持っていないので。興味本位で来ただけです。」


「お前さんもか。もったいないのう。力と体力がありそうなのに。」


(前来た人もでかい体型だったのだろうか?)


と思いながら好みである親父の身体をチェックする。背は自分より少し低いが横幅は親父の方がある。手や顔等の身体全体のパーツも大きい。茶色の髭や顎鬚が多めに生えており、腕にも毛が生えているが何よりすごいのは筋肉。これに尽きる。特に肩や腕の筋肉が尋常ではない(肩はアメフト選手がガードをつけた時みたいで、腕は本当に丸太程ある)。本当に人間?と思いながら顔を見ていると、耳がエルフみたいにとんがっていた。


「あの、失礼ですがその耳・・・。」


「お、言ってなかったか。わしはドワーフでな。ここで鍛冶場長をしておる。最近お前さんのように鍛冶に興味がある人間が来始めたから忙しくなってしもうたわい。ま、その代わり鍛冶場に活気が出たからいいんじゃがの。」


(なるほど、ドワーフが存在するのか。集落とかあるなら行ってみたいなあ。)と思いながら、


「そうなんですか。どうりで凄い身体をしていると思いました。あ、鍛冶をしている所を見学してもよろしいでしょうか?」


「構わんぞ。ただ鍛冶をしている者は集中しておって周りが見えておらぬから気をつけろよ」


「分かりました。ありがとうございます」


と言って中に入ってみる。中では10人程の人が作業台に武器や鎧等を置いて、その上に何かを置いてからハンマーで叩いている。上に乗せた何かは叩くと少しづつ装備に埋もれていっているように見える。1人の人が終わったのか、作業台から武器をのける。その武器を「観察」してみると、「初心者用剣+1(+10%)」となっていた。どうやら「+1(10%)」が鍛冶での強化らしい。とその時、効果音が鳴り『観察スキルが10になり、詳しい説明・モンスターとプレイヤーのスキルレベルが分かるようになりました』とアナウンスが流れた。


(プレイヤーには駄目だけど、物には街中であってもOKなのか。じゃあ街から出なくてもスキルは上がるってことか。自分は冒険したいから出るけど。あと、アナウンスは自分にしか聞こえないみたいだな。)


鍛冶をしている所が見れたので、鍛冶場を後にしようと入り口に向かっていると鍛冶場長が、


「お前さん。もしかして冒険者かの?」


「はい。そうですが。」


「もし良かったら頼みを聞いてもらえぬだろうか。」


(好みのドワーフの頼みは断れないよな)「いいですよ。どのような内容ですか?」


「先程言ったとおり、忙しくて街から出れんのじゃ。街で買える食材や飲み物は飽きてしもうてな。もし外で手に入った食材や食べ物・飲み物があれば分けてほしいんじゃ」


(思いつくのは泉の水だけど・・・。まあ持って来てみるか)「分かりました。満足してもらえるかどうかは分かりませんが、心当たりがありますので取って来てみます」


「受けてくれるか。ありがとうじゃ。急がなくても良いからな。」


と、鍛冶場長と別れて路地裏に入った。クエストを見てみると、


「鍛冶場長の頼み(1) 受注中」


となっていた。


((1)って事は続きがあるのか?なんだか鍛冶場長との距離が縮まるみたいでいいなあ)


と思いながら路地裏を足早に歩き、北門前の魔方陣に入り『山肌の台地頂上』を選ぶと、


『『山肌の台地頂上』に着き次第、『泉を守れ!』のクエストが発生します。山肌の台地に出現するモンスターより強いモンスターがおります。すぐに移動しますか?』とアナウンスが流れた。


(うーむ。まあ今までダメージを受けたことが無いから大丈夫だろう)


と考えていると後ろの方から、


「まちなさーーーい!」


と女性が誰かを止めようとしている声が聞こえた。他人との接触が無い自分ではないだろうと考え、『山肌の台地頂上』に移動した。


名前 ダチ

職業 ランク1 重戦士

スキル 盾(大盾) 適性10 レベル14

     身体能力 適性10 レベル14

     近戦武器(大剣) 適性9 レベル11

     観察 適性8 レベル9→10

装備 初心者用大剣 攻20+2(10%)

    初心者用大盾 防22+2(10%)

    初心者用鎧 防16

    初心者用兜 防10

    初心者用グリーブ 防10

総攻22 総防60

肉体疲労10%軽減

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