プロローグ お約束の展開(一部例外有り)
ド素人の妄想垂れ流し、バカ小説です。細かいツッコミは入れず、生暖かく見守って頂けると幸いです。打たれ弱いので。(泣)
ファンタジー世界。アニメ、マンガ、小説、ゲーム等の定番の題材。好きな人は多いと思うし、俺も好きだ。
だが俺は、ファンタジー世界の主人公にはなりたくない。魔王や邪神と戦うなんて、ヤバ過ぎる。更には、あちこちで問題解決をさせられる。冗談じゃない。平穏無事を愛する俺は嫌だ。
まぁ所詮、ファンタジー世界など架空の話。現実には有り得ない。俺には関係無いと思っていた。
あの時までは…。
その日、俺はめでたく30歳の誕生日を迎えた。
「誕生日おめでとう、俺。無事に三十路になりました!」
うん、自分で言っておいてなんだが、実に虚しい…。
そう!俺は恋人どころか友達すらいないのだ!。子供の頃から見事なまでのボッチ歴を誇る。人嫌いでは無いのだが、人付き合いが、どうにも苦手なのだ。
で、今は一人誕生日会をさっさと終わらせて、趣味の携帯小説を読みまくり。
「いや~面白いわ、時空ぶっ飛び戦記。作者、天才だな!」
特にお気に入りの小説の最新話を読み終わり、一息つく。ふと時計を見れば、もう零時近かった。
「おっと、もうこんな時間か。そろそろ寝るか…」
目が覚めたら、またいつもの様な毎日が始まる。その事を微塵も疑わず、いつも通り、歯を磨き、布団に入って、俺は眠りに就いた。まさか、これが今生の最期になるとも知らず…。
ふと気付けば、妙な所にいた。確か俺は布団に入って寝たはずだが。それが、今は一面、真っ白な空間に立っていた。
いや、例外が有る。それは俺の目の前のでかくて豪華な机、そして、その机に足を投げ出して、豪華な椅子に座っている男。
ちなみにその男の姿格好は凄かった。悪い意味で。
スキンヘッドにサングラス。上下共にド派手な赤いスーツ、毒々しい紫のカッターシャツに黄緑色のネクタイ。黒い革靴。
靴はともかく、他が酷い。目に優しくない事、極まり無い。強面な外見も相まって、とてもでは無いがカタギには見えない。
ヤ〇ザか変人かその両方か。いずれにせよ関わりたく無いタイプである。
だが、幸か不幸か俺はこの状況、及び、目の前の怪しい男に心当たりが有った。これはもしかして…。
その時、怪しい男が口を開いた。
「へー、珍しいな。ここに来た奴は大抵、騒ぎ立てるもんだが」
男はニヤニヤ笑いを浮かべながら、こちらを見る。
今度は俺が口を開く。
「この状況に心当たりが有ってな」
「ほう、言ってみろ」
「あんた、携帯小説って知ってるか?俺は良く読むが、それに良く有る、転生物って話と今の状況がそっくりだ。主人公が何らかの理由で死んで、神に転生させてもらうって話にな」
「それが根拠か?違ったらどうする?」
「別に構わない、夢なら問題無し。現実だとしても、俺が死んだ所で世界が変わるでも無し」
「枯れた奴だな、お前。もっと夢を持とうぜ」
「夢より現実が俺の主義だからな。強いて言えば平穏無事に生涯を送るのが夢だ」
「本当に枯れた奴だな。お前、人生楽しいか?」
「ほっとけ。それより、俺もあんたに聞きたい事が有る」
「何だ?」
「これは夢か?現実か?そして、あんたは神か何かなのか?」
俺の問いに、怪しい男が答える。
「現実だ。お前は寝ている時に隕石の直撃を食らって即死した。そして俺は神だ。会えた事を光栄に思え、コラ」
随分とレアな最期を聞かされた。後、予想通りとはいえ、これが神と思うと実に凹む。神がこんな奴だと知れたら、世界中がえらい事になるな、こりゃ。
とはいえ、凹んでいても始まらない。話を先に進めよう。
俺は神に聞いた。
「俺がここにいるという事は、俺は転生するのか?」
「あぁ、そうだ。有りがたく思え、滅多に無い事だからな」
「しかし、何故、俺なんだ?俺、特に優れた面無いぞ」
「あぁ、それは適当。昨日、死んだ奴の中から、一人選んだ」
あまりのいい加減ぶりに唖然とする、俺。どうやら、とんでもないミラクルが起きたらしい。
そんな俺に対し、神が言う。
「で、転生するに当たって、何か注文は有るか?聞いてやろう」
注文か、そうだなぁ…。
「別に凄い能力とかは要らない、過ぎた能力を持つとロクな事にならない。次の人生こそ、平穏無事に、平均寿命までは生きたい」
俺は平穏無事を愛する男なのだ。俺は戦闘民族ではない、ド派手なバトルなど真っ平ゴメン。
そんな俺に向かって神は言った。
「なるほど、お前の望みは平穏無事な暮らしか。ふーん」
ニヤニヤ笑いを浮かべる神。何、その笑い。
「よし、お前を最強の魔女として、転生させてやろう!しかも、飛び切りの美人にな!こりゃ面白い事になるぞ、ガーッハッハッハッ!」
「ちょっと待てーっ!俺の意見を無視すんなーっ」
「あ?俺は注文を言ってみろとは言ったが、注文通りにするとは言ってない。ゴチャゴチャ言わずに、サッサと転生しろ!」
次の瞬間、俺は足元に開いた穴から落ちていった。
「この人でなしーっ、覚えてろーっ」
そして俺の意識は途切れた。
こんなつまらない、バカ小説を読んで頂きありがとうございました。下手の横好きですが、頑張って書きます。m(_ _)m