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詩集  作者: 皐月裕
1/8

エピソード1

葉桜トンネルあざやかに


生き道の桜並木は

朽ち落ちて

葉桜は色づいたのか

サクラよりも

深く刺さるミドリ


・・・


乙女の手


小さな芽 つみとれ乙女 柔肌に傷をつける諸悪の芽

手のひら見せずに 差し出す手は 叩き落として 歩めよ乙女


・・・


我に返る


燃え猛る暖炉の火が 我が肩掴み 呼び起こす

夜中に我が家の階段 一段飛ばしにやって来た男は

目を閉じた我の脳裏に 青眼光らせ

黙して我を睨み 一段飛ばしに階段を降り

もう一度のぼって来ては 我を睨む

繰り返した五回に 意味はあるのか 青眼の男よ


・・・


お兄さん


お兄さんは年下になって、私は年上になったけど

お兄さんの年を知ったのは九年前だから、やっぱりお兄さんは年上だった。

少年と呼ばれたお兄さんは、立派な男性になって

女の子だった私は、女性になった。

お兄さんの九年間を、私が知ることができないから、お兄さんはずるいな

筆:2015年5月

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