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神託の書を継ぐ少年 ~鍛冶見習いだった僕が、世界を変える鍵になるなんて~  作者: 乾為天女


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【第25章】神託の書の力

 ——ベルディアの地下市場・最奥部

 悠月たちは、"黒幕"ラヴィスの潜む場所へと進んでいた。

「……ここが奴の拠点か」

 悠月は目の前にそびえ立つ、豪奢な装飾が施された黒い扉を見上げた。

「見たところ、帝国の貴族の館みたいね……でも、ここは"闇市場"の奥」

 桃子が鋭い視線を向ける。

「奴は、帝国を裏で動かしていたんだ。これくらいの城を持っていてもおかしくないな」

 仁典が剣を握る。

 悠月は扉の前に立ち、深く息を吸った。

「行くぞ……"最後の戦い"だ!」

 仲間たちが頷く。

 悠月が扉を押し開くと——

 ***

 ——ラヴィスの広間

「おお……ついに来たか、"未来を選ぶ者"よ」

 悠月たちの前に座っていたのは、黒いローブを纏い、不敵な笑みを浮かべる男、ラヴィスだった。

「貴様が"世界の真の支配者"を気取る男か……!」

 悠月が剣を構える。

「気取る? いや、私は最初から"未来の主"だよ」

 ラヴィスは悠然と立ち上がり、静かに手を掲げる。

「これを見ろ……」

 次の瞬間——

 ——ゴゴゴゴゴ……!!

 部屋の奥に設置されていた台座の上で、"神託の書"が闇の力を帯びて浮かび上がった。

「な……!?」

 悠月たちが驚く。

「まさか……"神託の書"の力が、まだ生きているのか!?」

 賢有が息を呑む。

 ラヴィスは冷静に微笑む。

「貴様らが"鍵"を封じても、"神託の書"は完全には消えない」

 悠月は拳を握りしめる。

(封印したはずなのに……まさか、別の方法で書の力を解放したのか!?)

「この書があれば、私は"世界のすべて"を知り、そして、"定められた未来"を創り出すことができる!」

 ラヴィスの周囲に、黒い波動が広がる。

「貴様らの"自由な未来"など、所詮は幻よ……"世界は、支配されるべきもの"なのだ!」

 悠月は、剣を握りしめながら叫ぶ。

「違う!! 未来は"支配されるもの"じゃない! 俺たちの手で"選ぶ"ものだ!!」

 ラヴィスは静かに笑い、手を振るった。

「ならば、試してみるがいい。"神託の書"の力を前に、貴様の"選択"がどこまで通じるか!」

 ——ズズズズズ……!!

 黒い波動が部屋中に広がり、悠月たちを包み込む。

「みんな、気をつけろ!!」

 悠月たちは、ラヴィスとの"最後の決戦"に向けて剣を構えた——!!




 ——ベルディアの地下市場・ラヴィスの広間

 ——ズズズズズ……!!

 黒い波動が広間を覆い、空間そのものが歪み始めた。

「この力……まるで、空間がねじ曲がっているみたい……!」

 佐弥香が驚愕する。

「"神託の書"が、未来をねじ曲げているのか!?」

 仁典が叫ぶ。

 悠月は歯を食いしばりながら、黒い霧に包まれるラヴィスを見据えた。

「この書が持つ"真の力"……貴様らが考えるよりも、ずっと偉大なものだ」

 ラヴィスは両手を掲げ、"神託の書"を開く。

 ——ゴゴゴゴゴ!!

「うわっ……!」

 悠月たちの足元が揺らぎ、まるで異空間に引き込まれるような感覚に襲われる。

「未来は、すべて"書かれている"。私は、それを"選び取る"だけの存在だ」

 ラヴィスの周囲に浮かぶ黒い光の文字が、未来の断片を映し出す。

 悠月は剣を握りしめ、強く叫ぶ。

「そんな未来、俺は認めない!!」

「ならば、お前の"選ぶ未来"とやらを見せてみろ!!」

 ——ドォン!!

 ラヴィスの手のひらから、黒い雷のような光が放たれた。

「くっ……!」

 悠月は即座に剣を構え、防御の態勢を取る。

 しかし、黒い光が時間の流れを歪ませ、悠月の体が鈍くなる。

「体が……思うように動かない!?」

「この力こそ、"未来を定める"神託の力……!」

 悠月の脳裏に、"敗北する未来"の映像が流れ込んでくる。

「悠月……!」

 桃子が叫ぶが、悠月は苦しみながらも踏みとどまった。

(……負ける未来を"見せられている"だけだ!!)

 悠月は拳を強く握りしめ、叫ぶ。

「俺が選ぶ未来は……ここにはない!!」

 その瞬間、悠月の"伝説の剣"が青白く輝く。

 ——カァァァァァッ!!

「なにっ……!?」

 ラヴィスの表情が僅かに歪む。

 悠月は剣を強く振るい、黒い光を切り裂いた——!!

「うおおおおおおっ!!」

 ——ズバァァァァン!!

 黒い波動が裂け、"未来を縛る力"が消滅する。

「……まさか、"神託の書"の影響を断ち切るとはな」

 ラヴィスは僅かに驚愕しつつ、再び悠月を見据えた。

 悠月は剣を構え直し、力強く宣言する。

「"決められた未来"なんていらない! 俺は、俺の未来を"選ぶ"!!」

 ラヴィスが不敵に笑う。

「ならば、最後まで抗ってみせろ……"未来を選ぶ者"よ!」

 悠月たちは、ラヴィスとの"最後の決戦"へと突入する——!!




 ——ベルディアの地下市場・ラヴィスの広間

 ——ゴゴゴゴゴ……!!

 悠月の剣が黒い波動を切り裂いた瞬間、ラヴィスの表情が僅かに歪んだ。

「……なるほど。"神託の書"の支配を拒むか」

 彼はゆっくりと微笑み、再び手をかざす。

「だが、未来は"選ぶもの"ではない。"定められる"ものだ」

 ——ドォン!!

 次の瞬間、"神託の書"が漆黒の輝きを放ち、空間がさらに歪み始める。

「くっ……また時間の流れが狂い始めてる……!」

 仁典が焦る。

「悠月、このままじゃ……!」

 佐弥香が不安げに叫ぶ。

 悠月は剣を握りしめ、強い意志の光を宿した瞳でラヴィスを睨んだ。

「未来を"定める"なんて……そんなものは、"選ぶ力"のない奴の言い訳だ!!」

 悠月は"伝説の剣"を掲げた。

「"神託の書"の力を、今ここで断ち切る!!」

「ほう……ならば、試してみるがいい」

 ラヴィスは冷たく笑い、両手を広げた。

「お前に……"運命"を変えられるものか!!」

 ——ズズズズズ……!!

 "神託の書"から、巨大な黒い光が放たれ、悠月たちへと襲いかかる。

「みんな、避けろ!!」

 悠月が叫ぶが、黒い光は空間そのものをねじ曲げ、逃げ道を封じる。

「これじゃ……動けない!!」

 賢有が歯を食いしばる。

「悠月、どうする!?」

 桃子が叫ぶ。

 悠月は迷わず剣を握りしめ、"未来の鍵"の力を解放した。

 ——カァァァァァッ!!

 青白い輝きが広がり、黒い光を弾く。

「何……!?」

 ラヴィスが驚愕する。

 悠月は剣を構え、全力で踏み込んだ。

「お前の"決められた未来"なんて……俺が断ち切る!!」

 ——ズバァァァァァァッ!!

 悠月の剣が"神託の書"を貫いた瞬間、広間全体が光に包まれた——!!




 ——ベルディアの地下市場・ラヴィスの広間

 ——ズバァァァァァァッ!!

 悠月の剣が"神託の書"を貫いた瞬間、広間全体が眩い光に包まれた。

「ぐっ……!!」

 ラヴィスが呻きながら後退する。

「馬鹿な……"神託の書"が……!!」

 ——ゴゴゴゴゴ……!!

 書は激しく揺れ、黒い光を放ちながら空間が歪み始める。

「何が起こっているんだ……!?」

 佐弥香が驚く。

 悠月は剣を強く握りしめ、静かに言った。

「"決められた未来"なんて、存在しない……!」

「そんなこと……!」

 ラヴィスが叫ぶが、"神託の書"はゆっくりと崩壊を始めていた。

「悠月、"神託の書"の力が……!」

 桃子が驚きの声を上げる。

「……これは、お前が"未来を縛ろうとした結果"だ」

 悠月が剣を収める。

「未来は、誰かが"決める"ものじゃない……俺たちの"選択"で作るものなんだ!」

「そんな……そんなはずは……!!」

 ラヴィスは絶望したように"神託の書"へと手を伸ばす。

 しかし——

 ——パァァァァァン!!

 "神託の書"は、眩い光とともに完全に崩れ去った。

「……終わったのか?」

 仁典が息を呑む。

 悠月は深く息を吸い込み、力強く頷いた。

「……"神託の書"の力は、もう消えた」

 ラヴィスは、崩れ落ちる書の残骸を呆然と見つめた後——

「……私は、"未来"を失ったのか……?」

 そう呟きながら、膝をついた。

 悠月はラヴィスを見下ろし、静かに言った。

「お前は"未来を支配する者"じゃない……"未来を選ぶ"ことだってできたはずだ」

 ラヴィスは苦笑し、目を閉じた。

「……フフ……"未来を選ぶ"か……お前が正しかったのかもしれんな……」

 彼の声は、次第に弱まり——

 ラヴィスは、静かにその場に崩れ落ちた。

 ***

 ——ベルディアの地下市場・戦いの終焉

「……本当に、終わったんだな」

 佐弥香が肩で息をしながら呟く。

「これで、本当に"世界の未来"は自由になったのね」

 桃子が穏やかな微笑みを浮かべる。

 悠月は、空を見上げた。

「……これからは、俺たちが"未来を選んでいく"んだ」

「そうだな。これが"俺たちの戦いの証"だ」

 仁典が悠月の肩を叩く。

 悠月たちは、戦いを終え、新たな未来へと進む決意を固めた——!!


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