表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

第1話

「まもなく、魔法学校、魔法学校です」

「もうすぐ魔法学校につくみたいよ!景斗!」

「あ、あぁ…」

少し意識が飛んでいたが、もう魔法学校につくらしい。学校が始まってから毎日この時間に起きると考えると少し憂鬱だ。

「楽しみだねー!どんな友だちがいるんだろう!」

「友達判定がはやくないか」

「同じクラスになったら友達みたいなものだよ!」

「そんなもんかね」

駅を出るとすぐに魔法学校が見えた。素朴だが頑丈な造りである。そして…すごくでかい。

「わぁ〜、凄い大きいね!」

「あぁ、流石王国の学校だな」

「新入生の方はこちらにお願いしまーす」

「あ、あっちに集まってるみたいだよ。行ってみよう!」

最初は大広間で入学式だったか。とりあえず行こう。



「君らは社会のゴミだ。それを理解してこの学校に通いなさい」

「…は?」

何いってんだ、この学長。

入学式が始まり、学長の話が始まった瞬間の一言。入学する場所間違えたかな。周りの生徒も困惑を隠せないでいる。しかし、先生方だけは澄ました顔をしていた。

「君らは上のものに生かされている。この王国が存続していけるのは魔学園に通っているか、卒業したもののおかげだと言うことを忘れないように、以上」



「教室はこちらに書いてあるとおりになります。皆さんご移動お願いします」

衝撃的な入学式の後、クラスに案内された。何人かの生徒は当たり前かのような顔をしていたが、この待遇が日常の人たちなのだろうか。慣れって怖いな。ちなみにリューゼとは同じクラスだった。

教室につき、しばらく自分の席に座っていると、中年のおばさんが教室に入ってきた。

「今日からこの教室の担任になります。シュテラと申します。これからよろしくお願いしますね」

どうやらあの人が俺達の担任らしい。

「みなさんごめんなさいね。学長の話、びっくりしたかもしれないけど、あの人は魔法至上主義なのよ。全員がそういうわけじゃないから安心してね」

周りの奴らはホッとしているが、こいつ学長の話を済ました顔で聞いてたぞ。

「この学校で学ぶことはおもに2つ。1つ目は生活魔法

、2つ目は基本魔法ね」

生活魔法。簡単に言えば生活を便利にしてくれるものだ。その気になれば洗濯や料理も魔法ですることができる、らしい。

基本魔法はその名の通り、全ての魔法の基礎となる魔法のことだ。火、水、風、土、光、闇の6つから構成されている。

「後は魔法基礎と歴史、言語の講義を受けてもらうわ。それぞれ違う先生がつきますから、先生方に失礼のないようにね」



「それでは、一番の人から自己紹介をお願いしようかしら」

学校についての説明が終わり、自己紹介の時間が始まった。

「はい、ありがとうございます。それでは次の人、お願いします」

すぐに自分の番が来てしまった。

「神木景斗です。両親が日の国出身で、こっちには生まれた頃からいます。これからよろしくお願いします」

「へぇ、日の国か」「私始めてみたかも」

黒髪黒目が特徴の日の国出身者はこっちではかなり珍しい。日の国は鎖国気味で、独自の魔法技術を発展させているらしい。俺は幼い頃両親から聞いただけで直接見たわけではないが。

「はい、よろしくお願いします。それでは次の人お願いします」

「私、クリミア・アスター。悪いけど、馴れ合う気はないから」

おー、まじか。しょっぱなからかましてるな。一匹狼は学校で通用するのだろうか。ちょっと様子を見ておこう。

「はいはーい!私、リューゼ、リューゼ・トワイライト!みんなよろしくね!」

「まだあなたの番ではありませんが…元気でいいですね。これからよろしくお願いいたします」



自己紹介の後、自由に校内を歩き回る時間になった。地図を渡されたのでどこへ行こうか迷っている。

「あ、あの、これ」

「ん?…って、リューゼのハンカチ。どうして君が?」

「が、学校の入口で、落としてるのを見て、仲が良さそうだったから、き、君に」

「あぁ、ありがとう。でも、どうして俺に渡すんだ?」

「あ、あの人、ちょっと怖い…」

確かにリューゼは活発だが、怖がるほどのものでもない。初めての人だと怖いのかな。

「怖いのに、わざわざ届けようとしたのか。わかった。俺から渡しておくよ。ありがとう…名前は、ななんていうんだ?」

「わ、私、ロシェル」

「ロシェルさんね。これからよろしく」

「よ、よろしくおねがいします。それでは」

「あれ〜、それ私のハンカチじゃん!どっか無くしちゃったのかと思ったよ〜。景斗が持ってたんだね」

トイレに行っていたリューゼが丁度戻ってきた。

「いや、ロシェルさんって人が拾ってくれてたんだよ」

「そうなんだ!後でお礼しなきゃ。どんな人だった?」

「俺から伝えておいたし、大丈夫だよ。それより校内を回ってみよう」

「えー!後でお礼だけは言わせて!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ