不老不死
「な、なんだと! そなたはわらわだけでなく、悪魔神様まで愚弄しておるのだぞ!」
レフティは顔を真っ赤にして怒りだした。
「悪魔神を愚弄しているのは、お前だろうが!」
ディアはなんだか、真剣に相手をしているのが、バカバカしくなってきた。
「数百年生きてるって言ってたけど、あんたはどう見てもただの人間だ! おおかたその悪魔に集めてもらった魂の力で、不老不死に近い状態にでもなったってとこだな!」
いきなり図星だったようで真っ赤だったレフティの顔色が一気に蒼くなった。
「き、貴様、どうしてそれを・・・・」
レフティの声は震えている!
「お前本当に馬鹿だな! ここまでの話聞いたら、それしかないだろう!」
レフティの顔は再び真っ赤になった。
「ひとつわからないのは、爺さんの事だな! おれ達と過ごしていた時、サクゾはとても嘘ついたり隠し事してるようには見えなかった! 爺さんはどこまで知ってるんだ?」
ディアは、まだ心のどこかでサクゾの事を信じていた。
「何でもお見通しのようなことを言って、何もわかっていないではないか!」
レフティはまだディアに上から目線で話すことがあって、少しうれしかった。
「どうしてもというなら、教えてやろう!」
レフティは頼んでもないのに、どんどん話しを始めた。
「あの男は、わらわが、60年ほど前に拾った人間じゃ! 面白いからあやつの記憶を色々作り変えて、今ではわらわの事を幼馴染だと心の底から信じておるのじゃ!」
レフティは自慢げだった。
「何百年も生きていると、ただ生きているだけでは毎日が退屈で仕方なかった・・・・そこであの男を使って、お前みたいな変わり者をわらわのところに誘導して暇つぶしをしておるのじゃ・・・・」
レフティは同情してほしそうにはなしをしているが、ディアは全く同情などできなかった。
「サクゾはお前のおもちゃじゃないぞ!」
ディアが自分の思っているような反応を示さなかったため、レフティは戸惑っていた。
「ふ、ふん! この男はもはや自分が何者かなんてわかるはずがないわ!」
レフティはなんだか、拗ねた乙女の様になっている。
「ま、まあ、あなたの長生きしすぎているという悩みは他の人では、なかなか理解されないから同情するよ・・・・」
ディアはなんとなく話を合わせてみた。
「オレの方が長生きだけど・・・・」
「そ、そうよ! わかればいいのよ!」
レフティの機嫌が少し良くなった。
「最後に1つ聞きたいことあるんだけど、いいかな?」
ディアは低姿勢で問いかけた。
「ん-っ、どうしようかな・・・・そこまで頼み込むなら・・・・まあ・・・・いいわよ!」
レフティは満更でもないようだ!
「じゃあ、遠慮なく! この国の国民のほとんどが、あんたに魂の一部を奪われて、人形みたいになっちゃてるけど、それって戻す方法あるのかな?」
ディアはさらに低姿勢でお茶目に問いかけた。
「そんなことね! 知らないわ、そんなこと! ないんじゃない、多分! そもそも、そんなこと興味ないから、わたし!」
レフティはてっきり、自分の美しさの秘密を聞かれるのだと思っていたため、心の底からがっかりした。
「なんだ、お前知らないのか! くそばばぁ!」
ディアの目はとてつもなく冷たいものに変わっていた。
「ば、ばばあって・・・・な、なんですって・・・・」
その目を見たレフティは怒りよりも心からの恐怖を感じていた。




