会議は踊る
「部隊長さん!」
リウはマクマグが部隊長だと知って、真剣な表情で話しかけた。
「魔都には、優秀な治癒士がいますよね! 紹介してください!」
リウはリーダーランドの手首の切断を治癒できる、治癒士をマクマグに紹介してくれるように頼み込んだ!
「そんなことか! 知り合いに四肢の切断も治癒できる治癒士がいるから紹介してあげるよ!」
マクマグはあっさりと承諾した
こうしてリウ達冒険者3名も魔都まで同行することになった。
トーカン王国の王都では、王を囲んで貴族や騎士団の幹部が集まり、今後の対策が話し合われていた。
「子爵領と男爵領は、奪還できないのか!」
一人の貴族が王家騎士団長に詰め寄っていた。
「無理です、あの辺りは、凶悪な魔物たちが徘徊する、今や死の大地です! もはや人間が住むことができる場所ではありません・・・・」
騎士団長は状況のわかっていない帰属に丁寧に説明している。
「問題は、これ以上王国の領内が、その死の大地とやらにならないため、防備をかためることではないか」
良識のある貴族が話に分け入った。
「はい、現在旧男爵領及び子爵領と王国の故郷付近には複数の砦を建設し、万全の体制をとっております! しかし不思議なのは、全く死の大地から王国側に攻め入ってくる気配がないことです」
実際に警備にあたっている騎士たちからの報告では、警戒をしているものの、なんの動きもないため、今のままの体勢を取り続ける必要はないのではないかという提案まで上がってきていた。
「騎士団長よ、子爵領や男爵領にいた住民たちを救うことは、難しいかね」
別の貴族が尋ねてきた。
「はい、私も現地に赴き、何度か侵入を試みましたが、我が国の軍では、死の大地に入れば、絶滅は免れないと思います! それに、もともと住んでいた住民たちはもはや・・・・」
騎士団長は何度も精鋭を率いて、救出に向かってはいたが、その度に命からがら逃げかえってきていた。
「魔王軍とも、これまでの様に小競り合いをすることなく、とりあえず短期的な協定ですが、協力して死の大地からの防備にあたっています」
共通の敵ができたことによりトーケン王国と魔王国は、これまでなかった良好な関係を築きつつあった。
「ふんっ、わしは気に入らんな! 魔族など魔物と変わらん存在ではないか! そのようなもの達と協力など! あやつらは滅ぼすべき存在である! 例え王家騎士団が、そんな生ぬるい対応をしているとしても、わが騎士団は市の大地の魔物だろうが、魔族だろうが撃ち滅ぼしてくれる!」
まだまだ、反発も多く、貴族の半数は、魔王軍との協調を嫌っていた。特に死の大地から離れている領地をもつ貴族は、自らの身でその恐ろしさを体感していないため、王家騎士団の対応を強烈に批判していた。
「皆の者、これはわが軍に訪れた、このうえない好機だと私は考えている!」
覇王と呼ばれるアウトラ王の一言で場は静まり返った!




